第2回九州放射線医療技術学術大会 抄録 | ||||||||||||||||||||||||||||
演題番号 | 演題名 | 発表区分 | 要旨 | 筆頭演者 | 共同演者1 | 共同演者2 | 共同演者3 | 共同演者4 | 共同演者5 | 共同演者6 | 共同演者7 | 共同演者8 | ||||||||||||||||
1 | コーンビームCTの性能評価 -Catphanを用いた画質評価- | CT検査 | 【目的】当院では、2007年1月より血管撮影装置の導入・更新に伴い、FPDを搭載したCアームCT(以下、コーンビームCT)が撮影可能な装置が3台となった。今回各装置のコーンビームCTの性能評価を行ったので報告する。【方法】各装置でCatphan 500を使用し、均一性・低コントラスト分解能・解像力・CT値の直線性を、比較・評価した。【使用機器】血管造影装置と画像処理ワークステーション:AXIOM artis dTA VB30E , syngo X Workplace VA70B(SIEMENS),Allura Xper FD20/10 , XtraVision(PHILIPS),PARTIRE , Voxer3D(HITACHI), X線CT装置:Somatome Sensation Open(SIEMENS)【結果・結論】各装置の撮影条件・収集条件は異なり、画質の違いが見られた。 | 高石 朋毅 | 熊本大学医学部附属病院医療技術部 | 下之坊 俊明 | 熊本大学医学部附属病院医療技術部中央放射線科 | 松岡 史織 | 熊本大学医学部附属病院医療技術部中央放射線科 | 吉塚 伸行 | 熊本大学医学部附属病院医療技術部中央放射線科 | 尾野 倫明 | 熊本大学医学部附属病院医療技術部中央放射線科 | 栃原 秀一 | 熊本大学医学部附属病院医療技術部中央放射線科 | 橋田 昌弘 | 熊本大学医学部附属病院医療技術部中央放射線科 | |||||||||||
2 | コーンビームCTの性能評価 -線量- | CT検査 | 【目的】当院では、血管撮影装置の導入・更新に伴い、FPDを搭載したCアームCT(以下、コーンビームCT)が撮影可能な装置が3台となった。今回各装置のコーンビームCTの線量測定を行ったので報告する。【方法】各装置におけるコーンビームCTを電離箱型線量計とスキンドーズモニター(SDM)を用いて空中線量と表面入射線量を測定した。またCTとも比較した。【結果・結論】各装置で線量の違いが見られた。頭尾方向には差は見られなかったが、背腹方向には差が見られた。 |
吉塚 伸行 | 熊本大学医学部附属病院医療技術部 | 栃原 秀一 | 熊本大学医学部附属病院 | 下之坊 俊明 | 熊本大学医学部附属病院 | 松岡 史織 | 熊本大学医学部附属病院 | 高石 朋毅 | 熊本大学医学部附属病院 | 橋田 昌弘 | 熊本大学医学部附属病院 | |||||||||||||
3 | コーンビームCTにおける造影剤濃度の検討 | CT検査 | 【目的】当院では血管撮影装置の導入・更新に伴い、FPD検出器を搭載したCアーム回転撮影(以下,コーンビームCT)が可能となった。コーンビームCTでは低コントラスト分解能が優れ軟部組織や低濃度の造影剤でも描出可能である。今回、コーンビームCTでの造影剤濃度ついて検討したので報告する。【方法】3D-DSA血管ヨードファントム(ODA-11-002 )に濃度を変化させた造影剤を注入し,コーンビームCTを撮影した。得られた再構成画像から造影剤濃度と表示方法の違いによる変化を比較・検討した。【結果・結論】コーンビームCTでMPR表示する場合,造影剤の濃度が高すぎると金属アーチファクトに近い画像となるため,150mgI/ml以下の造影剤濃度が望ましい。 | 栃原 秀一 | 熊本大学医学部附属病院医療技術部 | 松岡 史織 | 熊本大学医学部附属病院 医療技術部 | 下之坊 俊明 | 熊本大学医学部附属病院 医療技術部 | 吉塚 伸行 | 熊本大学医学部附属病院 医療技術部 | 高石朋毅 | 熊本大学医学部附属病院 医療技術部 | 金縄 貴之 | 熊本大学医学部附属病院 医療技術部 | 橋田 昌弘 | 熊本大学医学部附属病院 医療技術部 | |||||||||||
4 | 微小球体法によるスライス厚自動測定コンピュータアルゴリズムの開発 | CT検査 | 【目的】CT装置のスライス厚測定法として微小球体法がある.今回われわれは,簡便に品質管理を施行することを目的とし,微小球体法によるスライス厚を全自動で測定するコンピュータアルゴリズムを開発したので報告する.【方法】CT装置は,GE社製LightSpeed ULTRA16(16列),HiSpeed NX/i(2列),ProSeed SA(シングル)を使用し,微小球体ファントム(0.1mmφ,0.5mmφ,Pb製)を装置の回転中心に配置した.設定スライス厚は,1.25mmおよび5.0mmとし,各装置でヘリカルスキャンおよびノンヘリカルスキャンを行った.得られたデータより,本アルゴリズムの解析結果とマニュアルにて解析した結果について比較検討を行った.【結果・結論】本法とマニュアルでは,測定結果に有意差は見られなかった.よって本法は品質管理を含む性能評価に使用可能である. | 中村 忍 | 久留米大学病院画像診断センター | 川田 秀道 | 久留米大学病院画像診断センター | 南部 亮輔 | 久留米大学病院画像診断センター | 谷川 仁 | 久留米大学病院画像診断センター | 大倉 順 | 久留米大学病院画像診断センター | |||||||||||||||
5 | 反射型フィルムを使用したCTスライス厚自動解析アルゴリズムの開発 | CT検査 | 【目的】設定したCTスライス厚のX線をGAFCHROMIC XR-CT(反射型フィルム)に直接照射し,そのビームプロファイルからスライス厚を自動解析するコンピュータアルゴリズムを開発した.【方法】反射型フィルムをCTガントリ中心に配置し,同一フィルム上に撮影管電圧を一定として5種の異なるスキャン条件でスキャンを行い,またスライス厚2,3,5,7および10mmにてスキャンした試料を5枚作成し,16ビットグレイスケールで画像取得した.各スライス厚のビームプロファイルを作成し相対強度に変換した後, FWHMを計算しこれをスライス厚とした.これらの結果と微小球体法によるスライス厚測定結果を比較し検討した.【結果・結論】 本アルゴリズムの解析結果はスライス厚2mmおよび10mmにおいて,微小球体法による結果よりも数値が大きい傾向にあったが,他のスライス厚ではほぼ同等の結果となった. | 川田 秀道 | 久留米大学病院画像診断センター | 中村 忍 | 久留米大学病院画像診断センター | 南部 亮輔 | 久留米大学病院画像診断センター | 谷川 仁 | 久留米大学病院画像診断センター | 大倉 順 | 久留米大学病院画像診断センター | |||||||||||||||
6 | マルチスライスCTのスライス厚測定 第一報―アルミ傾斜板法を応用したワイヤ法について― | CT検査 | 【目的】ノンヘリカル時代にJIS規格や第2次勧告で規定されたアルミ傾斜板法の原理を応用して,ワイヤ法によるマルチスライスCTのスライス厚測定について検討を行ったので報告する.【方法】(1)マルチスライスCTに対応可能な十分な長さを有するワイヤ傾斜ファントムをワイヤ径や材質ならびにワイヤ傾斜角度を変えて作成し,アルミ傾斜板法の原理に準拠してスライス厚を測定する.(2)微小球体法を使用した体軸方向の感度プロファイル(以下Section sensitivity profiles:SSP)法との比較を行う.【結果】厚いスライス厚ではSSP法と同等の結果が得られたが,薄いスライス厚においては信号サイズの影響がSSPより大きくなった.【結論】ワイヤを用いたスライス厚測定は1枚の画像から測定することができるためSSP法よりも簡便であった. | 古海 誠 | 産業医科大学病院放射線部 | 岡崎 亜美 | 産業医科大学病院 放射線部 | 大石 芳貴 | 産業医科大学病院 放射線部 | 小川 正人 | 産業医科大学病院 放射線部 | |||||||||||||||||
7 | マルチスライスCTのスライス厚測定 第二報―MPR画像のスライス厚に関する検討― | CT検査 | 【目的】MPR(Multi planar reconstruction)画像においてもAxial画像と同様に診断目的に応じ,ノイズ量や解像度を考慮したスライス厚の最適化が必要であるが,MPR画像のスライス厚評価に関する報告が見られないことから,第一報で紹介したワイヤ法を用いてMPR画像のスライス厚について検討を行ったので報告する.【方法】 (1)MPR画像の任意断面画像において,設定スライス厚に対してスライス厚を測定し比較した.(2)画像再構成間隔等のパラメータの影響について評価を行った.【結果】MPR画像のスライス厚はAxial面のスライス厚と同様に測定することができた.【結論】マルチスライスCTの更なる多列化や大容量サーバー,簡易ワークステーション機能を持ったビューアの導入によって,MPR画像の診断への利用は更に進むと思われることから,Axial画像と同様にMPR画像の評価の必要性が示唆された. | 岡崎 亜美 | 産業医科大学病院放射線部 | 古海 誠 | 産業医科大学病院 放射線部 | 大石 芳貴 | 産業医科大学病院 放射線部 | 小川 正人 | 産業医科大学病院 放射線部 | |||||||||||||||||
8 | CTO病変に対するPCI症例の冠動脈CTサポート画像の検討 | CT検査 | 【目的】CTO病変にPCIを行う際、冠動脈の走行を表示し、ガイド画像を提供する。【方法】MPR、CPR、weightedMIPの表示法について比較検討した。またCTOの距離測定点について検討した。【結果・結論】MPRを奥行き方向で連続表示することで3次元的認証が行いやすく、またCTOの距離測定によりPCIの戦略を決定するのに有効であった。 | 松田 英俊 | 平成紫川会社会保険小倉記念病院 | 福田 仁 | 高田 可南子 | 粕谷 俊男 | 山下 豊 | |||||||||||||||||||
9 | 64列MDCTを用いた冠動脈CTのβ遮断剤投与の有用性 | CT検査 | 【目的】冠動脈CTによる描出能は各患者の心拍数や心拍変動によって影響されるため、適正な心拍数にコントロールすることが重要である。今回我々は描出能低下を招くおそれのある高心拍(70bpm以上)に着目しモーションアーチファクトの低減と至適心位相の再構成時間の短縮を目的にβ遮断剤投与の有用性を検討した【方法】β遮断剤使用無し期間と有り期間の冠動脈の描出能をモーションアーチファクトの程度で5段階(ほぼ静止の5〜三枝に動きありの1)評価する。 評価方法、至適心位相での元画像、CPR像。位相再構成を5%間隔での、至適心位相を評価した。【結果・結論】低心拍(70bpm未満)では、高い確率でモーションアーチファクトの少ない良質な画像が得られたが高心拍(70bpm以上)では、約半数で評価困難な部位が存在した。β遮断剤を使用することで低心拍での撮影が可能となり、全体の評価が向上した。 | 石原 悟 | ハートライフ病院 (放射線科) | 中村 弘之 | ハートライフ病院 | 池原 義人 | ハートライフ病院 | 与古田 拡 | ハートライフ病院 | |||||||||||||||||
10 | 心臓CTにおける最適心位相検索ソフト(Phase NAVI)の有用性の検討 | CT検査 | 【目的】従来の心臓CTにおける、最適な心位相の検索は目視によって行なわれていたが、決定までには多大な時間と労力が必要であった。当施設では2006年、9月に、最適な心位相を自動で選択するソフト(以下、Phase NAVI)が付加され、時間の短縮が期待されている。今回、Phase NAVIによって、選択された心位相の有用性について、検討を行なったので報告する。【方法及び結果】臨床データについて、Phase NAVIによって選択された位相と、従来の方法によって再構成された位相とを、心拍数により分類して、比較検討した。また、得られた位相により再構成したデータを用いて、視覚評価を行なった。その結果、撮影中の心拍数の変動、不整脈等を除き、Phase NAVIは、従来の方法による検索に近い結果となった。【結論】今回、導入されたソフトによって、心臓再構成をより簡便に行なうことができるようになり、従来より時間を大幅に短縮する事が可能となった。また、撮影中の心拍数の変動、不整脈等を除き、Phase NAVIは、ほとんどの症例において安定して、最適な心位相を検索する事が可能であり、この機能を用いる事による有用性は高いと考える。 | 中島 裕介 | 大分大学医学部附属病院医療技術部放射線部門 | 城生 朋顕 | 大分大学医学部附属病院 医療技術部 放射線部門 | 吉田 幸人 | 大分大学医学部附属病院 医療技術部 放射線部門 | 高木 育也 | 大分大学医学部附属病院 医療技術部 放射線部門 | 村上 康則 | 大分大学医学部附属病院 医療技術部 放射線部門 | |||||||||||||||
11 | 冠動脈CTAにおけるECG dose modulation機能の基礎的検討 | CT検査 | 【目的】Philips社製のCT装置では、心臓CTA検査の被ばく低減を目的としたECG dose modulation機能が装備されており、特徴として任意に複数の至適心位相が設定可能となっている。今回、ECG dose modulation機能の線量低減効果と画質に及ぼす影響について基礎的検討を行ったので報告する。【方法】使用機器は、CT装置:Brilliance64、心電信号発生装置、マルチスライスCT評価用ファントムMHT型、ペンシル型イオンチェンバーである。ECG dose modulation機能において線量低減効果を調べるために、ファントム内に線量計を挿入し、心拍数を40bpmから140bpmまで変化させて撮影線量を測定した。設定した至適心位相は@1phase:75%のみ、A2phase:35%、75%の場合である。また、画質においては上記@、Aの撮影から、各心位相の画像を作成し、CT値の標準偏差(S.D.)値から検討した。【結果】低心拍数において至適心位相を75%の1phaseとした場合、線量低減効果は約55%となり、至適心位相を35%、75%の2phaseとした場合、約40%の線量低減効果となった。 | 羽手村 昌宏 | 熊本大学医学部附属病院医療技術部 | 甲斐 祐大 | 熊本大学医学部附属病院医療技術部 | 池田 龍二 | 熊本大学医学部附属病院医療技術部 | 高山 奈穂子 | 熊本大学医学部附属病院医療技術部 | 橋田 昌弘 | 熊本大学医学部附属病院医療技術部 | |||||||||||||||
12 | Prospective gating法による心臓CTの初期経験 | CT検査 | 【目的】当院では今年1月に64列MDCT(Lightspeed VCT)が導入され、心臓CTを月平均約40例施行しているが、今回新たな心臓撮影法(SnapShot Pulse)が導入されたので、その初期経験を報告する。【方法】@従来のCardiac Helical撮影と比較したSnapShot Pulse撮影における有用性ASnapShot Pulse撮影における初期段階で気付いた問題点【結果・結論】】@SnapShot Pulse撮影では従来のCardiac Helical撮影に比べ、大幅な被ばくの低減がはかれ、撮影時間にも大きな差は見られなかった。画質においても従来のCardiac Helical撮影で見られた石灰化部でのアーチファクトはやや低減した。ASnapShot Pulse撮影ではハーフリコンでの撮影のため、心拍数が65以上では不適正である。今後マルチセクタリコンに対応したSnapShot Pulseが期待される。現段階では考え方によっては被ばく低減をはかるためにβ遮断薬を積極的に使用するのも1つの方法と思われる。もう1点は撮影する各周期(約3〜4回)での心拍の違いによるバンディングアーチファクトがやや目立つ印象であった。 | 坂口 右己 | 霧島市立医師会医療センター放射線室 | 平賀 真雄 | 霧島市立医師会医療センター 放射線室 | 中村 克也 | 霧島市立医師会医療センター 放射線室 | 岐本 修一 | 霧島市立医師会医療センター 放射線室 | 佐々木 崇 | 霧島市立医師会医療センター 放射線室 | 塩屋 晋吾 | 霧島市立医師会医療センター 放射線室 | 福元 健 | 霧島市立医師会医療センター 放射線室 | |||||||||||
13 | Coronary CTAにおける心位相自動検索機能の有用性 | CT検査 | 【目的】 coronary CTAでは心臓が静止している最適位相を求めるために、いくつかの位相の画像を再構成し、最適位相を決定していたが、自動的に最適な位相を求めて再構成する心位相自動検索機能(以下Phase Navi.)、が当院CT装置に導入されたので、その有用性を報告する。【方法】 Phase Navi.を用いて求めた画像が静止している位相で再構成されているかを評価した。【結果・結論】 Phase Navi.を用いた場合、心臓(冠動脈)がほとんどの症例で静止した画像を再構成することができた。また一部静止していない画像を再構成する場合もあったが、成功する頻度も高く、また完全に静止していなくても最適位相を求める際の目安にもなるので、Phase Navi.の使用は有効であると思われる。 | 吉川 英樹 | 九州大学病院医療技術部放射線部門 | 吉留 郷志 | 九州大学病院医療技術部放射線部門 | |||||||||||||||||||||
14 | 64列MDCTを用いた冠動脈撮影と経動脈的冠動脈造影検査の比較検討 | CT検査 | 【目的】今回、心電図同期再構成を用いた64列MDCTでの冠動脈撮影(心臓CT)と経動脈的冠動脈造影(心臓カテーテル)を行った患者における冠動脈病変の評価・検討を行った。【方法】対象は冠動脈疾患が疑われ、心臓CTと心カテの両方が施行された50症例。64列MDCTを用い、心電図同期をかけ冠動脈撮影をし、画像再構成を行いMIP、MPRを作成して、1名の放射線科医と3名の放射線技師で冠動脈の狭窄率や閉塞病変の有無について評価をし、その結果と当院の循環器医2名が評価をした経動脈的冠動脈造影所見の比較を行った。【結果・結論】当院における、64列MDCTを用いた心臓CTは経動脈的冠動脈造影検査と比較し、感度・特異度ともに高い成績を得ることができた。今後は造影剤減量等のさらなる低侵襲化が課題である。 | 福元 健 | 霧島市立医師会医療センター放射線室 | 平賀 真雄 | 霧島市立医師会医療センター 放射線室 | 中村 克也 | 霧島市立医師会医療センター 放射線室 | 岐本 修一 | 霧島市立医師会医療センター 放射線室 | 坂口 右己 | 霧島市立医師会医療センター 放射線室 | 佐々木 崇 | 霧島市立医師会医療センター 放射線室 | 塩屋 晋吾 | 霧島市立医師会医療センター 放射線室 | |||||||||||
15 | 64列MDCTを用いたCoronary CTAにおける至適造影剤使用量の検討 | CT検査 | 【目的】PHILIPS社製64列MDCTを用いてのCoronary CTA検査において、冠動脈の被検者による濃度のばらつきを抑えるため、最適な造影剤量を検討した。【方法】@濃度370mgI/mLの造影剤60mLを固定とし、ボーラストラッキング法でCoronary CTAを撮像する。A起始部・LAD・RCAのCT値を計測する。これにより最も相関する被検者因子が体重であったため、B体重当たりのヨード量300mgI/kgと算出した260mgI/kgを同様に撮像し、各々のCT値を測定する。C得られたデータを分析し、ばらつきを検討する。【結果・結論】60mL固定の場合においては、体重によるばらつきが目立ったが、体重当たりのヨード量300mgI/kgで適正化した場合、目標の起始部CT値300HUを超え、LAD・RCAにおいても同様であった。ばらつきにおいても起始部・LADに関しては統計的にも有意差が認められた。また算出した260mgI/kgでもそれぞれ300HUを超え、さらにばらつきを抑えることができた。以上のことより、ボーラストラッキング法で撮像する場合の造影剤量は260mgI/kgでも十分であると思われる。 | 濱田 智太郎 | 財団法人昭和会 今給黎総合病院 中央放射線部 | 新村 栄次 | 財団法人昭和会 今給黎総合病院 | 室屋 純一 | 財団法人昭和会 今給黎総合病院 | |||||||||||||||||||
16 | 3D-TOF MRAにおける脳動脈瘤描出能の1.5Tと3.0Tの比較 | MR検査 | 【目的】 3.0T MRIではSNRおよびin flow効果の増強により3D-TOF MRAの画質向上が期待される。本研究では1.5Tと3.0TのMRIにおいて、脳動脈瘤ファントムを用いて撮像パラメータを変化させて、撮像時間ごとの描出能の違いを動脈瘤のサイズごとに評価することである。【方法】1mmから5mm径まで、1mmごとに大きさの異なる動脈瘤が配置されてある管腔ファントムに拍動流ポンプを用いて模擬血液を流した。使用機器はsiemens社製の1.5Tと3.0TのMRIを使用し、3D-TOF法にてMRAを撮像した。撮像条件としては、TEとマトリックス数(128~512)の2つのパラメータを変化させ、それぞれの撮像時間での動脈瘤の描出能の違いを動脈瘤のサイズごとに比較評価した。【結果・結論】 3.0Tでは1.5Tに比べて、比較的短い撮像時間で高分解能撮像が可能であった。 | 今村 聡 | 熊本大学医学部保健学科 | 肥合 康弘 | 熊本大学医学部保健学科 | 池田 真菜美 | 熊本大学医学部保健学科 | 佐藤 義和 | 熊本大学医学部保健学科 | 尾道 三一 | 熊本大学医学部保健学科 | 橋田 昌弘 | 熊本大学医学部附属病院医療技術部診療放射線部門 | 小味 昌憲 | 熊本大学医学部附属病院医療技術部診療放射線部門 | 森田 康祐 | 熊本大学医学部附属病院医療技術部診療放射線部門 | 井上 和美 | 熊本大学医学部附属病院医療技術部診療放射線部門 | |||||||
17 | 1.5T-MRI装置による心臓検査の使用経験 | MR検査 | 【目的】ここ数年、心臓MRの発展がめざましい。九州においては、心臓MRをルーチン検査として実施している施設は少ない。昨年末に1.5T、3.0T-MRI装置を新規に導入した。本年度より1.5T装置にて心臓MR検査を開始したので初期使用経験について報告する。【紹介内容】1)検査の流れ、撮像断面の決め方、2)撮像種類:シネモード、遅延造影、PerfusionMR 、Derk Blood Imagingなど、3)臨床画像の紹介【まとめ】非侵襲的評価モダリティであるMRを用いた心臓MRI検査に対する臨床科からの期待は大きく、ほぼ満足できる評価を頂いている。問題点として、検査の複雑さと撮像の種類が多いため、症例に対して撮像法の組み合わせによる総検査時間の短縮が課題である。 | 北村 茂利 | 佐賀大学医学部附属病院 放射線部 | 姥 浩二 | 佐賀大学医学部附属病院 放射線部 | 一瀬 木立 | 佐賀大学医学部附属病院 放射線部 | 浦辺 好 | 佐賀大学医学部附属病院 放射線部 | 秋山 義弘 | 佐賀大学医学部附属病院 放射線部 | 阿部 一之 | 佐賀大学医学部附属病院 放射線部 | |||||||||||||
18 | 3.0T-MRI装置による心臓Cine検査の初期検討ついて | MR検査 | 【目的】昨年末、1.5Tと3.0T-MRI装置を設置した。本年度より1.5T-MRIにて心臓検査を開始しているが、高CNR、高空間分解能が期待される3.0T-MRIでも心臓検査が可能であるか初期検討を行う。【方法】1.5Tにおける心臓Cine検査プロトコルを基に、3.0Tに応用できるよう改良および試作プロトコルを作成する。このプロトコルを用いて、健常ボランティアにおいて、臨床応用可能な撮像法を確立する。【結果・結論】3.0Tは1.5Tより高CNR、高空間分解能となり有用であった。しかしまれに磁場不均一によるアーチファクトが発生した。【考察】心臓MRI検査に対する臨床科からの期待は大きい。現状の1.5Tでは問題は少ないが、今後、3.0Tにおいてもアーチファクトの問題を軽減しながら、利点である高CNR、高空間分解能である事を十分に応用し、3.0T-MRI心臓検査の有用性を確立していきたい。 | 北村 茂利 | 佐賀大学医学部附属病院 放射線部 | 姥 浩二 | 佐賀大学医学部附属病院 放射線部 | 一瀬 木立 | 佐賀大学医学部附属病院 放射線部 | 浦辺 好 | 佐賀大学医学部附属病院 放射線部 | 秋山 義弘 | 佐賀大学医学部附属病院 放射線部 | 阿部 一之 | 佐賀大学医学部附属病院 放射線部 | |||||||||||||
19 | 1.5Tと3.0Tにおけるガドリニウム濃度の信号変化 〜第二報〜 | MR検査 | 【目的】前回、1.5T装置と3.0T装置における造影剤濃度による各シーケンスの特性を発表した。今回、造影剤濃度の低濃度部分と中濃度部分にて追加実験を行い、その特性を調べ、3.0T装置での造影優位性があるか検討した。【方法】使用装置はGE社製SIGNA EXCITEの1.5Tと 3.0THDである。0.0mmolから0.3mmolまでの8段階の低濃度造影剤ファントムと、1.0mmolから2.0mmolまでの8段階の中濃度造影剤ファントム2種類を作成し、SE法のみTRを変化させて撮像した。得られたデータより1.5Tと3.0Tの両方でCERを測定した。【結果・結論】CERより、3.0T装置では造影剤の使用量を減らすことができる。 | 佐藤 徹 | 産業医科大学病院放射線部 | |||||||||||||||||||||||
20 | ※ 演題取り下げ | |||||||||||||||||||||||||||
21 | RISによる患者フローの解析 | 医療情報管理 | 【目的】RISから取得できる患者イベント情報から、患者のフロー解析を行なった。【方法】単純撮影の患者フローを知るために、始業時間を原点として、時間冲ごとの受付、撮影終了のイベント数yi、ziをRISから取得した。各イベントのtime events frequency :TEFから患者フローに関する3つの特性値を以下の計算から求めた。平均所要時間 t、待ち人数 p、待ち時間 w ,t = (Σzi・i・冲 - Σyi・i・冲 )/ Σyi ,p = Σyi -Σzi ,w = p・(冲 /zi )上記の方法によって単純撮影部門の患者フローについて、胸部撮影室と骨撮影室、患者数の多少による比較、トラブルおよびフロー改善のシュミレーションを行った。【結果・結論】RISのイベント情報から得られるTEFは、一般的に行われている調査票とタイムスタンプ等を用いる方法に比較して、手間がかからず、任意な時に任意な日の患者フロー解析が可能である。またTEFは対象とするフロー全体の情報を持っているため多面的な解析が可能である。 | 中野 努 | 産業医科大学病院放射線部 | 村上 誠一 | 産業医科大学病院放射線部 | |||||||||||||||||||||
22 | 放射線画像情報システム導入1年の評価 | 医療情報管理 | 【目的】当院では2006年10月よりHIS・RIS・PACSが稼動し、2007年1月よりフィルムレス運用を行っている。総合情報システム導入の目的として、医療の質の向上、業務の効率化、患者サービスの向上、病院経営改善のためのデータ蓄積などを挙げ、到達目標を設定しシステム構築を行った。それから1年の運用を経験したシステム構築担当者は、当初の導入目的がどの程度達成できたか、業務への貢献度、ユーザの満足度などを客観的に評価する責務があるため、評価項目を設定し総合情報システムの評価を行ったので報告する。【方法】構築した総合情報システムが当初の目的と比較しどの程度達成できたか評価項目を設定して客観的に評価する。また、運用開始後の病院業務への貢献度、ユーザの満足度を測定項目を設定して評価する。さらに、稼動直後から生じた問題点を集計し、今後のシステム改善に役立てる。【結果】【結論】 今回、総合情報システムについて導入目的の達成度、業務への貢献度やユーザの満足度の測定によりシステムの品質と性能を評価した。さらに継続的・定期的な再評価をおこなう事により導入後の問題点を検出しシステム改善に役立つデータとなった。また、評価の結果を管理者やユーザにフィードバックすることにより、情報システム導入の成果を関係者により深く理解させることができた。 |
山澤 順一 | 水俣市立総合医療センター 診療技術部 放射線技術科 | 大塚 伸一 | 水俣市立総合医療センター | 冨山 恵美 | 水俣市立総合医療センター | 高橋 英夫 | 水俣市立総合医療センター | 瀬上 順三 | 水俣市立総合医療センター | |||||||||||||||
23 | CT造影検査情報管理システムの構築と運用 | 医療情報管理 | 【目的】多様化しているCT造影検査において、造影剤の注入方法は診断を助ける重要な情報となる。さらに、造影剤の注入量や注入速度の管理は必要不可欠となっている。今回、造影エビデンスクリエータ(造影EC)を用いて、CT造影検査における検査情報管理システムを構築し、運用を行ったので報告する。【方法】使用機器は、根本杏林堂社製Dual Shot GX、リソースワン社製DBOXEC、横河電機社製のRIS・PACSである。RISが所有する「患者ID」「生年月日」「身長」「体重」「部位コード」情報をMWMによりインジェクター側で取得する。CT造影検査終了後、造影結果と検査情報をDICOM画像およびテキストデータとして保存する。また造影剤シリンジにICタグが付いているものは、造影剤情報も造影ECへ送信される。【結果・結論】CT造影検査において、共通した造影検査情報の管理が可能となった。また造影情報を画像として観察することが可能となり、読影時や次回検査時に役立つものとなった。 | 甲斐 祐大 | 熊本大学医学部附属病院医療技術部 | 羽手村 昌宏 | 熊本大学医学部附属病院 医療技術部 | 池田 龍二 | 熊本大学医学部附属病院 医療技術部 | 筧 清孝 | 熊本大学医学部附属病院 医療技術部 | 高山 菜穂子 | 熊本大学医学部附属病院 医療技術部 | 橋田 昌弘 | 熊本大学医学部附属病院 医療技術部 | 粟井 和夫 | 熊本大学大学院医学薬学研究部画像診断解析学 | |||||||||||
24 | デジタルシステム導入に伴うフィルムレス運用に関して | 医療情報管理 | 【目的】本院ではフィルムレス運用を目的に2006年8月一般撮影部門のデジタルシステム導入を行った。約1年間の稼動期間中における一般撮影部門でのフィルムレス運用効果とシステムの問題点について検討を行った。【方法】RISのデータより患者検査待ち時間を分析した。フィルムレス運用前(2006年4月〜7月)、運用直後(2006年8月〜11月)、運用後 (2006年12月〜2007年3月)の3期間の比較を行った。【結果・結論】フィルムレス運用直後と運用前を比較すると検査時間はわずかな短縮であったが、運用後4ヶ月以降はシステムの操作方法に慣れたため検査時間は減少した。フィルムレス運用は患者サービスにおいても有用であった。病院全体のインフラは医療情報部で構築され円滑に運用されているが、診断用画像端末の精度管理、品質の維持管理が今後の課題である。 | 望月 祐次 | 大分大学医学部附属病院医療技術部放射線部門 | 船越 猛 | 大分大学医学部附属病院医療技術部放射線部門 | 小石 幸生 | 大分大学医学部附属病院医療技術部放射線部門 | 木 育也 | 大分大学医学部附属病院医療技術部放射線部門 | 竹川 依梨加 | 大分大学医学部附属病院医療技術部放射線部門 | 村上 康則 | 大分大学医学部附属病院医療技術部放射線部門 | |||||||||||||
25 | 在宅読影診断システム構築方法 | 医療情報管理 | 【はじめに】フィルムレス運用のために、放射線部門内での読影専用のソフトコピー診断システムを構築して運用している。今回は、CT・MR撮像で発生する大量の画像情報をストレスなく読影ができなおかつ、リフォーマット可能で放射線レポート作成が自宅で利用できるシステムを構築したので報告する。【使用装置】・3D Server:AquariusNET Server(TERARECON)・RIS:DrView RIS(AJS)・Report:DrView report(AJS)・HIS:e-カルテ(SSI)・LCD Monitor: RadiForce 1M二面構成(EIZO)【結語・まとめ】CT/MRなどの検査から読影レポート作成までのタイムラグが短縮し急性腹症などへの迅速な対応が可能になった。ソフトコピー診断に、診療放射線技師がどうかかわるかがモニター診断の成功に大きく影響する。今後、病診間の遠隔診療支援システムへの発展を念頭に置いたシステム構築を考えているが、各施設間の画像データの標準化が最大の課題である。 | 氏原 健吾 | 健康保険諌早総合病院 放射線部 | 本田 勝己 | 健康保険諫早総合病院 | |||||||||||||||||||||
26 | ISAサーバを用いた遠隔画像ネットワークについて | 医療情報管理 | 【目的】 現在、関連病院で稼働している富士フィルム社製SYNAPSE-ISAサーバを使用した遠隔画像ネットワークの構築とその評価を行うこと。【方法】 ネットワークの稼働状態を評価するために、1.モダリティからサーバへのデータ転送速度、2.ビューワーの表示速度、3.サーバからのデータダウンロード速度を実測した。【結果・結論】 1.CR半切一画像あたりの転送速度は、 ISAサーバ設置施設の場合約18秒、ISAサーバ非設置施設からISAサーバ経由では約50秒であった。2.ビューワー表示速度は、施設および画像サイズに関係なく一画像あたり約9秒であった。3.サーバからのダウンロード速度はCT一画像あたり約0.4秒であった。 ISAサーバを用いた遠隔画像ネットワークの画像転送速度は臨床での使用に十分満足でき、業務効率の改善と詳細な診断が可能となった。 | 山之内 雅幸 | 医療法人共愛会戸畑診療所 放射線部 | 千田 悠 | 医療法人共愛会戸畑診療所 放射線部 | 山本 晃義 | 医療法人共愛会 戸畑共立病院 | |||||||||||||||||||
27 | EPI法の画像歪みに関する検討 | MR検査 | 【目 的】EPI法は静磁場の不均一や磁化率の影響による画像歪みが大きく、その程度は装置間で異なる可能性がある。今回、同一メーカーで傾斜磁場性能が異なる装置を使用する機会を得たので、各々の装置について撮像パラメータを変化させた時の画像歪みを検証した。【使用装置】東芝社製:1.5T EXCELART Vantage XGV PPP / Vantage XGV 【方 法】SE型EPIを用いRedution Facter、FOV、ETS、TE等の撮像パラメータを変化させてファントムを撮像し、歪みを測定した。【結 果】1.位相方向のデータ数を少なくすると歪みは減少した。2.FOVを大きくすると歪みは増加した。3.ETSを小さくすると歪みは減少した。【考 察】EPI法の画像歪みと影響因子について把握することが出来た。EPIの特徴や各装置の特性を理解し、パラメータを工夫することで歪みをより軽減した画像を提供できるものと考える。 | 山口 正孝 | 大分大学医学部附属病院医療技術部放射線部門 | 近藤 泰史 | 大分大学医学部附属病院医療技術部放射線部門 | 羽田野 憲伍 | 大分大学医学部附属病院医療技術部放射線部門 | 高木 育也 | 大分大学医学部附属病院医療技術部放射線部門 | 佐藤 真理 | 大分大学医学部附属病院医療技術部放射線部門 | 村上 康則 | 大分大学医学部附属病院医療技術部放射線部門 | |||||||||||||
28 | 多チャンネルワイドエリアコイルの基礎的検討 | MR検査 | 【目的】MR装置の更新に伴い広範囲撮像可能で、パラレルイメージングに対応したWide Area Speeder(WAS) Coilを使用する機会を得たので、その特性及び臨床的有用性について行った基礎的検討を報告する。【使用機器】東芝社製:EXCELART Vantage XGV、WAS Coil、8ch QD-Torso SPEEDER Coil、BODY Coil、ファントム(塩化ニッケル)【方法】各コイルにおいてファントムを撮像し、SNR及び均一性を求め比較検討した。また、臨床画像のCNRを測定し評価を行った。【結果・考察】WAS CoilのSNRはBODY Coilより優れ、均一性はTORSO Coilより優れる結果が得られた。コイル交換が不要で、寝台移動機能やPI法を併用することで比較的容易に短時間での広範囲撮像が可能となり、転移巣の検索、下肢全長のMRA等に有用性が高いと考える。 | 羽田野 憲伍 | 大分大学医学部附属病院医療技術部放射線部門 | 山口 正孝 | 大分大学医学部附属病院医療技術部放射線部門 | 近藤 泰史 | 大分大学医学部附属病院医療技術部放射線部門 | 小石 幸生 | 大分大学医学部附属病院医療技術部放射線部門 | 城生 朋顕 | 大分大学医学部附属病院医療技術部放射線部門 | 高橋 秀行 | 大分大学医学部附属病院医療技術部放射線部門 | 村上 康則 | 大分大学医学部附属病院医療技術部放射線部門 | |||||||||||
29 | 低磁場MRI(0.3T)におけるSARの検討 | MR検査 | 【目的】低磁場MRI装置でのSARを撮像法別に比較検討した.【方法】撮像シーケンス別に生理食塩水ファントム表面と内部,ガントリー内部,外部の温度を5分おきに1時間まで測定し温度上昇を観察した.【結果・結論】(1)撮像時間と温度上昇との関係では,理論どおりFSE法の相関係数が0.971と,他の撮像法より強い正の相関がみられた.(2)どの撮像法でも検査直後(開始5分後)から急激に温度が上がり,撮像開始60分後には,0.4〜0.5℃まで温度が上がることが分かった.また,その中で初めの5分での変化率が高かったのはSE法とGR法で,0.04であった.FSE法では0.026であった.(3)MRIガントリーの内部とガントリー外部では,温度差が約2℃近くあることが分かった. 低磁場MRIでも僅かな温度上昇が認められた.しかし,実際の臨床で撮像される30分程度の撮像時間の範囲では十分安全であることが確認できた.また,SARは理論式どおりRFパルスの影響が大きいことが証明できた.その他に,撮像室内での温度変化が約2℃弱もあり,被検者は直接,肌で温度差を感じることになりSAR効果を増幅させているものと考えられる. 今回の低磁場(0.3T)MRIでのSAR検討では,その安全性について確認することができた. | 長野 宣道 | 日本文理大学医療専門学校 診療放射線学科 | |||||||||||||||||||||||
30 | PROPELLER T2WIシーケンスの検討 | MR検査 | 【目的】1.5T MRI装置の新規導入に伴いPROPELLER T2WIシーケンスの検討【方法】ETL、BW、matrixを変動させ、TEの変化をみる。ETL、BW、matrixの組み合わせでTE100前後となる値を撮影し比較検討。BGノイズsdをアーチファクトのない画像を選び4点、同一スライス、同一ポイントを測定。【結果・結論】matrix数を増加させるとTE値が高くなる。ETL数の増加に伴いTE値が高くなる。BWの幅が広がるにつれTE値は低くなる。matrix256以下では空間分解能が悪くmatrix416以上ではザラツキ感が強くmatrix320でノイズが低かった。なお体重やその他の因子で±2変動した。TE100、TR4000、ETL22、BW±31.2、matrix320、スライス厚6mm、ギャプ1.5mm、NEX1.5、Time 93secとした。 | 又吉 康史 | 沖縄県立中部病院 | 仲村 淳 | 伊佐 勝章 | 嘉手納 行宏 | 松本 町子 | |||||||||||||||||||
31 | Time−SLIPパルスにおける基礎的検討 | MR検査 | 【目的】臨床において、Time‐SLIPパルスが設定した領域より広範囲に影響を与えていることを経験したため、ファントムを用い基礎的検討を行った。【方法】亜硫酸銅ファントムを用い、FASE法及びSSFP法にてTime‐SLIPパルスのtagの厚さを変化させ信号値の変化による評価を行った。【結果・結論】FASE法及びSSFP法においてTime‐SLIPパルスのtagを設定した領域より広く影響し、またtagの設定を厚くするとより広範囲に影響がみられた。またFASE法に比べSSFP法においてその影響が強くみられた | 大谷 紀夫 | 国家公務員共済組合連合会新別府病院 放射線科 | 加藤 広士 | 国家公務員共済組合連合会新別府病院 放射線科 | 三坂 恭一 | 国家公務員共済組合連合会新別府病院 放射線科 | |||||||||||||||||||
32 | 3TMRI装置におけるT1強調画像の最適撮像シーケンス及びパラメータの検討 | MR検査 | 【目的】 3TMRI装置では組織のT1値、T2値が1.5Tと比べて変化し、特にT1値が延長する。そのため1.5Tに比較して3TのT1コントラストが低下するという報告もある。そこでボランティアとファントムを使用して、脳の白質、灰白質及び造影剤の入った組織とのコントラストが最適となる撮像パラメータを検討する。【方法】 3T装置でボランティアの脳の白質、灰白質のT1値、T2値を測定し、それに合わせたファントム及び造影剤を入れ造影剤の入った組織を模擬したファントムを作成した。そしてファントムをSE法、GRE法、T1 FLAIRの3つの撮像シーケンスでパラメータを変化させて撮像した。撮像した画像のCNRを比較することで、最適となるパラメータを決定した。【結果・結論】 T1値が変化することでT1強調画像のコントラストが変化するので、シーケンス及びパラメータの決定に注意が必要である。 | 佐藤 義和 | 熊本大学医学部保健学科 | 肥合 康弘 | 熊本大学医学部保健学科 | 今村 聡 | 熊本大学医学部保健学科 | 池田 真菜美 | 熊本大学医学部保健学科 | 尾道 三一 | 熊本大学医学部保健学科 | 橋田 昌弘 | 熊本大学医学部附属病院医療技術部診療放射線部門 | 小味 昌憲 | 熊本大学医学部附属病院医療技術部診療放射線部門 | 森田 康祐 | 熊本大学医学部附属病院医療技術部診療放射線部門 | 井上 和美 | 熊本大学医学部附属病院医療技術部診療放射線部門 | |||||||
33 | 3.0T MRI装置における各社の比較 〜頭部MRAについて〜 | MR検査 | 【目的】各社3.0TMR装置が揃い、九州内の各施設にも3.0TMR装置が導入され、頭部・腹部・骨盤・四肢等の撮影に関して、SNの高い画像が得られ臨床に貢献している。今回、熊本大学病院の協力を得て、各社3.0TMR装置での頭部MRAについて検討したので報告する。【方法】使用装置はGE社製SIGNA EXCITE HD 3.0T、SIEMENS社製 Trio A Tim 3.0T、PHILIPS社製 ACHIVA 3.0Tの3機種である。頭部MRAについて、同一被写体をシングルスラブ・マルチスラブ・パラレルイメージング無し・同一条件等で撮影し、得られた画像で比較検討した。【結果・結論】各社間での画像は各社の特徴があり、独自の技術も見受けられる。今後パラメーター等の検討など、さらに検討を加えたい。 | 佐藤 徹 | 産業医科大学病院放射線部 | 小味 昌憲 | 熊本大学医学部附属病院 中央放射線部 | |||||||||||||||||||||
34 | 3テスラMR画像における転移性脳腫瘍の検出及び体積計測 | MR検査 | 【目的】 頭部MR画像における転移性脳腫瘍の検出は、その後の治療方針に大きな影響を与えるので非常に重要である。本研究では、3テスラMR画像において転移性脳腫瘍を自動的に検出し、その体積を計測する手法を開発したので報告する。【方法】 本手法開発のために使用した症例は、転移性脳腫瘍を有する10症例である。すべてのMR画像は、3テスラMR装置(シーメンス社製、MAGBNETOM Trio)にてパルスシーケンスMP-RAGEを用いて撮像した造影3DT1WIである。また、スライス厚は0.9mm、マトリックスサイズ256×256である。 最初に、しきい値処理、ラベル付け処理およびモルフォロジカルフィルター処理により転移性脳腫瘍の発生頻度の高い部位である大脳・小脳・脳幹を抽出した。次に、抽出された領域に対して選択的強調フィルタを適用し転移性脳腫瘍の候補領域を検出した。さらに、候補領域の特徴量から偽陽性を除去し、最終的な転移性脳腫瘍を決定した。転移性脳腫瘍の体積は、決定された領域内のボクセルを計数することから求めた。【結果・結論】 判別分析法を用いたしきい値処理は、背景と頭部の分離に有効であり、また、3次元ラベル付け処理は3次元の関心領域の決定や、特徴量の算出に有効であった。転移性脳腫瘍の検出結果の詳細については当日発表する。 | 杉本 崇大 | 熊本大学医学部保健学科 | 桂川 茂彦 | 熊本大学医学部保健学科放射線技術科学専攻 | |||||||||||||||||||||
35 | 3T MRIにおける腹部3Dダイナミックシーケンスの基礎的検討第一報 新THRIVEシーケンスの特性 | MR検査 | 【目的】今回、腹部3Dダイナミック用として3種類の新しいTHRIVEシーケンス(脂肪抑制を使用した3D T1-TFEシーケンス)が導入された。臨床で使用するにあたり、この3種類のシーケンスの特性(SNR、コントラスト比、コントラスト中心までの時間等)を測定したので報告する。【方法】Gd濃度(0〜20mM)の異なる液体が入ったファントムを用い、SNRは空中信号法で、コントラスト比は0mMを基準に測定を行った。また、性能評価ファントムを用いて、スライス厚、空間分解能を測定した。さらに自作のファントムを動かしながらスキャンし、その画像からk−spaceのコントラスト中心までの時間を測定した。【結果・結論】各々のシーケンスの特性が明らかになった。詳細は学会場にて報告する。 | 木村 知子 | 九州大学病院医療技術部放射線部門 | 中村泰彦 | 九州大学病院 | 古閑省一 | 九州大学病院 | 小林幸次 | 九州大学病院 | 舩津亮平 | 九州大学病院 | |||||||||||||||
36 | 3Tにおける腹部3Dダイナミックシーケンスの基礎的検討 第二報 従来のシーケンスとの比較、検討 | MR検査 | 【目的】第一報にて報告した、新たな3種類の新THRIVEシーケンスと、従来のシーケンス(旧THRIVE、WAVE等)について、それぞれの特性を比較、検討したので報告する。【方法】従来のシーケンス(旧THRIVE、WAVE等)も第一報と同様にファントムを用いてSNR、コントラスト比、k−spaceのコントラスト中心までの時間を測定し、比較検討した。【結果・結論】各々のシーケンスの特性が明らかになったが、その違いが臨床の画像にどのような影響を及ぼすのか、今後検討していきたい。 | 舩津 亮平 | 九州大学病院医療技術部放射線部門 | 中村泰彦 | 九州大学病院 | 古閑省一 | 九州大学病院 | 小林幸次 | 九州大学病院 | |||||||||||||||||
37 | 躯幹部・四肢領域の血管狭窄性病変におけるMRA撮像法の比較 | MR検査 | 【目的】現在、躯幹部・四肢領域のMRA検査においては造影MRAが主流となっている。しかし近年、NATIVEやtrueFISPなどを用いた非造影MRAが注目され、様々な研究が進められている。そこで今回、非造影MRAの手法と撮像パラメータの最適化を行うとともに狭窄性病変の描出能を評価し、造影MRAとの比較を行う。【方法】狭窄率10〜90%のの6mm径の模擬血管を持つファントムに拍動流ポンプで模擬血液を流し、2D-TOF,NATIVE,trueFISP,造影MRAを撮像する。それぞれについてパラメータの最適化を行う。また、それぞれにおける狭窄性病変の描出能を評価し比較する。【結果・結論】撮像パラメータを上手く調節することで、非造影MRAにおいても造影MRAに近い画像が得られた。今後、非造影MRAが造影MRA と同等もしくはそれ以上に有用になると考えられる。 | 池田 真菜美 | 熊本大学医学部保健学科 | 肥合 康弘 | 熊本大学医学部保健学科 | 今村 聡 | 熊本大学医学部保健学科 | 佐藤 義和 | 熊本大学医学部保健学科 | 尾道 三一 | 熊本大学医学部保健学科 | 橋田 昌弘 | 熊本大学医学部附属病院医療技術部診療放射線部門 | 小味 昌憲 | 熊本大学医学部附属病院医療技術部診療放射線部門 | 森田 康祐 | 熊本大学医学部附属病院医療技術部診療放射線部門 | 井上 和美 | 熊本大学医学部附属病院医療技術部診療放射線部門 | |||||||
38 | NATIVE法(W.I.P)による下肢動脈描出の検討―三分枝以下の描出について― | MR検査 | 【目的】現在、動脈硬化性疾患は増加の一途をたどっている。画像診断において、これらの病変の位置や程度を突き止めることは重要である。NATIVE法(W.I.P)による非造影の下肢動脈MRA検査は、従来用いていたTOF(Time of flight)法に比べ末梢の描出に優れているが、三分枝以下の描出にばらつきがある。そこで、NATIVE法による下肢動脈三分枝以下の描出について検討を行う。【方法】Siemens社製 Magnetom Avanto 1.5T (VB13)、PA Matrix MRI coilを用い、ファントム、健常ボランティアにて三分枝以下の描出能を以下の検討項目について評価する。検討項目 1:matrix、2:TE、3:Slice厚、4:Spoil強度および方向【結果・結論】各パラメータの検討により、下肢動脈三分枝以下の描出改善が見られた。 | 市川 和幸 | 国立病院機構熊本医療センター放射線科 | 長岡 里江子 | 国立病院機構熊本医療センター放射線科 | 酒本 司 | 国立病院機構熊本医療センター放射線科 | 松永 博 | 国立病院機構熊本医療センター放射線科 | 西本 博美 | 国立病院機構熊本医療センター放射線科 | |||||||||||||||
39 | t-TRABEL法による非造影腎動脈の描出の試み | MR検査 | 【目的】腎移植や腎癌による腎摘出手術の際、血管情報が必要とされ、造影剤を用いて検査することも少なくはない。しかし、最近、海外にてガドリニウム系造影剤の使用により腎性全身性線維症(NSF)を発現した症例の報告があり、米国FDAから警告が出された。このような状況の中、今まで以上に非造影による血管描出の重要性が高まっている。そこで、t-TRABEL法(Segmented True FISP)を用い非造影にて腎動脈の描出を試みる。【方法】Siemens社製MRI装置Magnetom Avanto(1.5T)VB13を使用し、t-TRABEL法におけるパラメータを検討する。【結果】t-TRABEL法にて、非造影による腎動脈の描出に成功した。呼吸同期にて撮像するため、各被験者によりにTRが変わりTIの設定値が重要となる。 | 長岡 里江子 | 国立病院機構熊本医療センター放射線科 | 市川 和幸 | 国立病院機構熊本医療センター放射線科 | 酒本 司 | 国立病院機構熊本医療センター放射線科 | 松永 博 | 国立病院機構熊本医療センター放射線科 | 西本 博美 | 国立病院機構熊本医療センター放射線科 | |||||||||||||||
40 | 大血管におけるtrueSSFPとFBIの描出能の基礎的検討 | MR検査 | 【目的】当施設を含め多くの施設で臨床応用されている非造影血管撮像法FBI法とtrue SSFP法の大動脈の描出能について基礎実験と臨床画像の比較を行ったので報告する。【方法】検討項目1-1: 自作拍動流ファントムを用い、模擬血管に見立てたチューブ内を硫酸銅水溶液 平均流速0〜60cm/secまでの間で変化させ、模擬血管に対し冠状断で撮像した。検討項目1-2:自作のコントラストファントムにてコントラストの比較を行った。検討項目2:当検討に対して十分な説明を行い同意が得られた患者に対しFBIとtrue SSFPを撮像し臨床画像の比較を行った。【結果・結論】検討項目1-1より、FBIでは平均流速20cm/secを境にN/2アーチファクトが出現し血管の信号が低下した。SSFPはFBIに比べ流速の変化による信号値の変化は殆ど認められなかった。検討項目1-2より、trueSSFPはFBIに比べT1の信号値が高くなる事が確認できた。検討項目2より不整脈などによる心電同期不良例や大動脈弁疾患の患者ではFBIは画質が低下した。true SSFPは心電同期を用いない為、大動脈の伸縮によるアーチファクトの影響と磁場の不均一による歪のある症例を認めた。結語としてFBIは心電同期を用いSE系シークエンスの為、動脈径の計測など精度の高い検査に、またtrue SSFPは不整脈患者の検査に向いていると言えよう。 | 沖川 隆志 | 社会福祉法人恩賜財団済生会熊本病院画像診断センター | 野満洋平 | 社会福祉法人恩賜財団済生会熊本病院画像診断センター | 桑原里依 | 米田洋介 | 太田雄 | 小森隆司 | 和田博文 | ||||||||||||||||
41 | 放射線感受性インジケータを用いた頭部IVRにおける患者皮膚線量の推定 | 放射線管理 | 【目的】照射線量により発色程度が異なる機能性色素の性質を応用した放射線感受性インジケータの基本特性、および頭部IVR時の患者皮膚線量の推定を行なったので報告する。【方法】放射線感受性インジケータの基本特性として、方向依存性の評価・管電圧依存性の評価・目視と色差計での比較を行なった。また実際の頭部IVR時に、患者にキャップタイプでインジケータが44枚貼られたRadi Mapをかぶせ、患者皮膚面での線量分布と最大吸収線量およびその位置を患者ごとに推定した。【結果・結論】術直後に目視で頭部の全体的な線量分布を推定することが容易であり、最大吸収線量においてはやや高めに推測する事もあったが被曝管理の観点からは安全域をとっているといえる。日常業務での被曝管理においては簡便に行なえる事と、方向依存性や線質依存性が少ない事は重要であり放射線感受性インジケータは有用であった。 | 呉屋 克典 | 琉球大学医学部附属病院放射線部 | 宜保 成洋 | 琉球大学医学部附属病院放射線部 | 比嘉 靖 | 琉球大学医学部附属病院放射線部 | 新垣 勝夫 | 琉球大学医学部附属病院放射線部 | 大田 豊 | 琉球大学医学部附属病院放射線部 | |||||||||||||||
42 | DSA装置における面積線量計による被ばく線量評価の検討 | 放射線管理 | [目的] 当院DSA装置は、直前の透視条件から撮影条件(管電圧、管電流、照射時間、4種類ある付加フィルター)を随時決定する「care filter」という独自のシステムを有している。 そこで今回被ばく線量低減を目的として、「care filter」システムにおける面積線量計による被ばく線量評価の検討をおこなった。[方法] 被ばく線量に影響する照射野、SID(焦点−フラットパネル間距離)、STD(焦点−寝台間距離)および被写体厚(アクリル板)を変化させ面積線量計とリファレンス線量計の線量相対値を求めた。[結果・結論] 線量相対値は、照射野、SIDおよびSTDの大きさに依存し、被写体厚による変化はみられなかった。線量相対値と照射野、SIDおよびSTDのそれぞれの相関が良好であったことから、この結果を基に被ばく線量の評価は可能であった。 | 渡辺 由香 | 健和会大手町病院放射線科 | 森山 俊明 | 健和会大手町病院 | 東 信一郎 | 健和会大手町病院 | 井沢 弘幸 | 健和会大手町病院 | 山田 比呂史 | 健和会大手町病院 | 片山 武利 | 健和会大手町病院 | |||||||||||||
43 | 照射条件記録システムを使用した、入射表面線量の詳細表示の試み | 放射線管理 | 【目的】透視撮影時において、入射皮膚表面の被ばく線量の算定は、撮影時の被検者の体位に関係なく、一連の撮影における合計線量で表しているのが一般的である。しかし、これでは実際の人体における、皮膚線量を正確に反映しておらず、過大評価となっている。そこで、撮影および透視時の、すべての照射条件を記録するシステムを使用して撮影時の体位に応じた個々の入射線量を算定し、より詳細な線量分布の算定を試みたので報告する。【方法】DRシステムの照射条件記録システムと、NDD法を利用した被ばく線量算定システムをデーターベースで接続し、照射条件ごとにリアルタイムに被ばく線量を算定する。人体の入射部位をAP3方向およびPA3方向そして、左右2方向の合計8方向に分割し、それぞれの撮影条件を各方向に振り分ける。【結果・結論】入射方向ごとの皮膚表面線量を算定する事により、実際の撮影状況に対比した線量評価が可能となり、有益であると考えられる。また、消化管撮影時の医療被ばくの説明のツールとして活用できると考えられる。 | 亀井 修 | 日本文理大学医療専門学校 診療放射線学科 | 衛藤 路弘 | 日本文理大学医療専門学校 | 今村 知之 | 公立新小浜病院 | 松井 良一 | 公立新小浜病院 | |||||||||||||||||
44 | 患者被ばくレポート作成専用ソフトの開発における問題点 | 放射線管理 | 【目的】心臓カテーテル検査時の患者被ばくレポートを作成する専用アプリケーションソフトを開発するにあたっての問題点について報告する。【方法】東芝製心血管撮影装置(Infinix Celeve CB)を使用して、検査中に記録されている面積線量計測定値ならび各撮影条件等データを装置側からCSVファイルで取り込み、開発中ソフトウエアにて被ばく線量と撮影履歴等をレポート表示・編集させる。【結果・結論】本装置において現在の装置側からのデータ表示形式では、総被ばく線量は得られるものの透視と撮影を分けての線量表示が実現できていない。装置側でのデータ表示機能の改良が必要である。患者入射側皮膚吸収線量への換算やその最大値と位置の把握は実測データだけでは困難なこと、また面積線量計測定値の適切な取り扱いなどが課題とされる。 | 濱田 智広 | 大分大学医学部附属病院医療技術部放射線部門 | 小石 幸生 | 国立大学法人 大分大学医学部附属病院 医療技術部放射線部門 | 村上 康則 | 国立大学法人 大分大学医学部附属病院 医療技術部放射線部門 | |||||||||||||||||||
45 | Konica CP1M200の使用経験 | X線検査 | 【目的】当院では、マンモグラフィにアナログシステム(MinR-2000/MinR-2000)を使用しているが、今回Konica CRマンモグラフィシステムCP1M200および、RS6Mの2種類を使用する機会を得た。そこで、当院のS/Fとの比較検討を行ったので報告する。【方法】RMI-156ファントム・CDMAMファントムを用いて、S/Fと2種類のCRシステムCP1Mおよび、RS6Mとの視覚的評価を行った。また、臨床画像評価および物理評価を行った。【結果・結論】RMI-156ファントムの評価では、S/Fおよび、2種類のCRシステムともにガイドラインの基準値をすべて満たしていた。CRシステムは、ステップファントムの評価でもガイドラインの基準を満たしていた。実際の臨床画像では、S/FシステムとCP1Mはおおむね良好であった。CDMAMファントムによる評価ならびに、物理評価については当日発表する。 | 小野 茂樹 | 福岡大学病院放射線部 | 王丸 明子 | 福岡大学病院放射線部 | 柳田 弘子 | 福岡大学病院放射線部 | 前田 利宏 | 福岡大学病院放射線部 | 上野 登喜生 | 福岡大学病院放射線部 | 小沢 芳博 | 福岡大学病院放射線部 | 大曲 香織 | 福岡大学病院放射線部 | 稲冨 孝治 | 福岡大学病院放射線部 | |||||||||
46 | 当院の乳房撮影装置における自動露出機構(automatic exposure control:AEC)の基礎性能特性 | X線検査 | 【目的】多くの乳房撮影装置は、AECを乳腺や腫瘤などの対象物に配することで、一定の線量を得て画像を形成している。そのため、安定した画像を提供するには、AECの精度が保たれていることが前提となり、これが満たされなければどんなに撮影技術の精度を追求しても高品質な画像は得られない。そこで今回、当院におけるAECの性能を確認して、安定性・信頼性を把握する。【方法】@公称サイズと実際の感度領域の整合性A圧迫板に表示されている位置と実際の感度位置の整合性B感度均一性の確認以上の3項目を検証し、AECの現状把握をおこなった。【結果・結論】AECは公称サイズの感度領域を備えていて、感度も均一に保たれていることが確認できたが、表示位置と実際の感度位置は若干の違いが生じていた。今回の結果を踏まえ、今後の撮影技術に反映させていくとともに、得られた値を初期値として経時的な変化の管理につなげていきたい。 | 早野 瑞穂 | 北九州総合病院放射線科 | 青木 崇祐 | 北九州総合病院 | |||||||||||||||||||||
47 | PCM装置を用いた最適撮影法の検討 | X線検査 | 【目的】 乳房撮影用の微小焦点X線管と拡大撮影を組み合わせたPCMシステムが臨床に導入されている。このシステムの特徴は、微小焦点による高拡大率撮影を行うことで生じる位相コントラストを利用し、画像のコントラストを向上できるところにあるが、線質と線量を考慮した最適撮影条件に関する報告は見られない。今回、平均乳腺線量を同じに保ったときの線質と線量の組み合わせから、PCMの最適撮影法について検討する。【方法】 S/Fシステムで使用されている標準撮影条件によってマンモ用CDファントムを撮影し、得られた入射線量から平均乳腺線量を求めた。PCMシステムで同一ファントムを撮影し、同一平均乳腺線量になる条件下で線質と線量を組み合わせ、マンモ用CDファントムを撮影した。撮影したファントム画像の観察結果から、平均乳腺線量を同じに保ったときのPCMシステムにおける最適撮影法を検討した。【結果・結論】 まだ観察実験を行っている所であるが,同一平均乳腺線量下における線質、線量の組み合わせで、観察結果が異なる傾向が見られた。 | 前田 知香 | 九州大学医学部保健学科 | 東田 善治 | 九州大学大学院医学研究院保健学部門 | 豊福 不可依 | 九州大学大学院医学研究院保健学部門 | 田脇 智香 | 九州大学医学部保健学科 | 溝脇 梨絵 | 九州大学医学部保健学科 | |||||||||||||||
48 | マンモグラフィによる圧迫痛軽減の検討 | X線検査 | 【目的】マンモグラフィ(以下MMG)による圧迫痛軽減のために技師に必要な取り組みを明らかにする。【対象と方法】「シティウォークin福岡」において「NPO法人ハッピーマンマ」の広場でアンケートを配布し回収した。MMG体験者の意見を分析し、圧迫痛軽減のために必要な課題を検討した。【結果】回答されたMMG体験者のうち具体的な意見の記入は132件でMMG検診について「積極的に評価する」:42%、「要望事項あり」:18%、「痛かった」:44%に大別できた。「積極的に評価する」にはMMGの乳がん早期発見への有効性を理解し、痛みを必要なものとして受け入れていた。「痛かった」で痛みの程度は「少し痛い」:14%、「痛い」:55%、「痛くて苦痛」:31%であった。【考察】各種ピンクリボン運動に参加し、MMGの有効性を啓発することは重要である。また「すごく痛いと思ったがそうでもなかった」と被験者に評価されるべく、接遇を含む撮影技術の向上に取り組んでいくことが必要である。 | 田中 勇 | 博愛会病院放射線科 | 村上 典子 | 北九州市立医療センター放射線科 | 豊永 真紀子 | 熊本医療センター放射線科 | 早野 瑞穂 | 北九州総合病院放射線科 | 畑田 俊和 | 北九州市立医療センター放射線科 | |||||||||||||||
49 | マンモグラフィ検診施設画像認定へ提出する画像選出のポイント | X線検査 | 【目的】臨床画像評価においてはポジショニングが良いだけでなく,画質も良い画像を選ぶ必要がある.そのためのポイントを報告する.【方法】@高濃度乳腺の画像選出のポイント:高濃度乳腺の画像において,乳腺濃度が高めのものと低めのものを,ポジショニングや乳腺内コントラストにおいて比較検討する.A乳房の厚みに関するポイント:厚みの異なる乳房の画像の鮮鋭度を比較検討する.B大きさに関するポイント:乳房の大きさにおいて,ポジショニングの困難性,適正圧迫圧の上昇などの点で比較検討する.D濃度計:精中委使用の濃度計と当院使用の濃度計において,測定値を比較検討する.【結果・結論】上記の点に注意することで,画質の良いものを選出することが可能となり,臨床画像評価にてより高い評価を得ることができると考える。 | 猿渡 理恵 | 医療法人伸和会 共立病院 放射線部 | |||||||||||||||||||||||
50 | 散乱法によるマンモグラフィX線スペクトル測定の基礎的検討 | X線検査 | 【目的】マンモグラフィ装置では、焦点サイズが小さく焦点検出器間の距離が大きくとれない等の理由からX線スペクトルを直接測定することは困難である。われわれは、低原子番号の散乱体からの散乱線を測定し、それを補正することによって簡便にX線スペクトルを測定する方法について検討した。【方法】散乱体として直径6mmのアクリル球および厚さ1mmのBe板を使用した。CdTe検出器を用いてマンモグラフィ撮影装置(コニカミノルタ製PCM)からの90度および30度方向の散乱線を測定した。検出器のコリメータ径は3.2mmを用い、管電圧28kVでピークカウントが5000に達するまで繰り返し、測定した。得られたスペクトルを多項式近似することにより、コヒーレントおよびコンプトン散乱の割合を求めた。【結果・結論】コヒーレント、コンプトン散乱の比は17.5keV、90度散乱、アクリルに対して約1:4で、理論値とよく一致した。これらの補正により、直接線を計算することが可能であることが分かった。 | 山城 紘介 | 九州大学医学部保健学科 | 坪田 恵里 | 九州大学医学部保健学科 | 有村 秀孝 | 九州大学医学部保健学科 | 杜下 淳次 | 九州大学医学部保健学科 | 大喜 雅文 | 九州大学医学部保健学科 | 東田 善治 | 九州大学医学部保健学科 | 豊福 不可依 | 九州大学医学部保健学科 | |||||||||||
51 | マンモグラフィ検査における痛みについて 〜アンケート調査を実施して〜 | X線検査 | 【目的】マンモグラフィ検査を受けた患者様が実際にどの程度の痛みや苦痛を感じているのか、またそれは年齢や撮影環境にどの程度影響があるのか調査し、今後の改善に努める。【方法】撮影後の待ち時間にアンケート調査を実施した。今回は痛みのスケールとしてフェイススケールを用いた。これは幅広い年齢層の患者様に、できるだけ短時間にわかりやすく回答していただくためである。【結果・結論】痛みが少しでもあると回答した患者様は全体の約67%。年齢が上がるとともに痛みの感じ方は減少する傾向にあった。痛みがあると回答した患者様の中で、乳房の痛み約66%、わきの下の痛み約16%、肋骨やわき腹の痛み約10%、その他の痛み約9%だった。過去の撮影経験や検査目的と痛みには大きな関連性はみられなかった。その他の意見としては、技師に対する要望が多かった。撮影技術の向上とともに、スタッフ全員での患者様への対応を検討すべきである。 | 藤丸 美穂 | 大分県厚生連鶴見病院 放射線技術科 | 藤吉 健児 | 大分県厚生連鶴見病院 | 土谷 龍彦 | 大分県厚生連鶴見病院 | 内藤 秀一 | 大分県厚生連鶴見病院 | 西村 賢一 | 大分県厚生連鶴見病院 | |||||||||||||||
52 | 当院における職員への乳がん検診啓蒙活動の取組み | X線検査 | 【目的】MMG検査に対して「痛い」というイメージをもった患者は少なくない。また、撮影する際に当院の医療従事者から「痛い検査」と聞いてきた患者が数名いた。そこで今回、患者と接する医療従事者へ正しい知識をもってもらうと共に、乳がん検診の受診を呼びかける目的で院内講習会を行った。【方法】乳癌・乳がん検診(MMG検査方法等)・自己検診等の内容について講習会を実施し、その際アンケートを行った。【結果・結論】参加者数152名、その内乳がん検診受診率は54%。未受診の第一理由は「多忙」、第二に「羞恥心」であった。乳がん検診への関心は高いことが分かった。今回乳がん検診の啓蒙を行ったことはアンケートから好評であることが分かり、意義のあるものとなった。医療従事者からの情報が受診者へのメンタル面に影響を与える事から、今後とも定期的な啓蒙活動を続けていきたい。 | 松本 町子 | 沖縄県立中部病院放射線科 | 嶺井 一美 | 沖縄県立中部病院放射線科 | 上原 沙織 | 沖縄県立中部病院放射線科 | |||||||||||||||||||
53 | 汎用ディスプレイの階調特性に関する研究 −GSDF表示について− | 画像工学 | 【目的】汎用液晶ディスプレイ(LCD)の階調特性を医用モニタと同様なGSDF(grayscale standard display function)に合わせることの有用性について調べる.【方法】望遠型輝度計(LS100:コニカミノルタ)を使用して,複数台の汎用LCDの階調特性と最大輝度を調べ,これらを医用モニタの標準的な階調特性(GSDF)に変換し,各種の医用画像を表示して,その効果を調べた.【結果・結論】汎用モニタの階調特性は基本的にガンマ2.2であるが,各モニタの階調は一致せず,また最大輝度は異なり,同じ機種のモニタでも違う特性を示した.階調特性をLUTで変換してGSDFに合わせると,複数の汎用モニタ間でも同じ階調で画像の表示が可能となり,その有用性が示唆された. | 田中 延和 | 九州大学医学部保健学科 | 杜下 淳次 | 九州大学大学院医学研究院 | 畠中 史朗 | 九州大学大学院医学系学府保健学専攻 | 日和佐 剛 | 九州大学大学院医学系学府保健学専攻 | 末岡 正輝 | 九州大学医学部保健学科 | 中 健太郎 | 九州大学医学部保健学科 | |||||||||||||
54 | ディジタルカメラを用いた画像表示装置の輝度均一性の測定 | 画像工学 | 【目的】輝度計ではなく,ディジタルカメラを使用して画像表示装置の輝度の均一性を簡便に測定する方法を確立する. 【方法】一眼レフディジタルカメラ(istDL,600画素,PENTAX)を用いて,画像表示装置のディスプレイを撮影する.撮影した画像からディジタルカメラの各画素のピクセル値を読み込み,これを輝度に変換し,ディスプレイの輝度を擬似カラー表示した.【結果・結論】JESRA X-0093-2005における輝度均一性の評価は,LCDの四隅と中央の計5カ所で輝度を測定して行う.それに対して,ディジタルカメラを使用する場合は,一度の撮影でディスプレイ全体の輝度の均一性を評価することが可能であった.簡便に輝度の均一性を評価できるこの方法は,品質管理の観点から有用な方法であると考えられる. | 中 健太郎 | 九州大学医学部保健学科 | 杜下 淳次 | 九州大学大学院医学研究院 | 畠中 史朗 | 九州大学大学院医学系学府保健学専攻 | 日和佐 剛 | 九州大学大学院医学系学府保健学専攻 | 末岡 正輝 | 九州大学医学部保健学科 | 田中 延和 | 九州大学医学部保健学科 | |||||||||||||
55 | 液晶ディスプレイの視野角特性 | 画像工学 | 【目的】液晶ディスプレイ(liquid crystal display, LCD)を斜め方向から観察すると,真正面から観察したときとは違ったコントラストとなる.本研究では,さまざまな角度から輝度を測定し,医用LCDと汎用LCDの視野角特性を調べた.【方法】医用LCDと汎用LCDに18種類のテストパターンを表示し,垂直方向,水平方向,斜め方向から望遠型輝度計で輝度を測定した.その結果から,階調特性,コントラスト応答,コントラスト比の変化を調べた.【結果・結論】医用LCD,汎用LCDとも,観察方向が異なると特性に変化がみられ,斜め方向からの視野角特性は垂直や水平方向に比べて劣っていた.医用LCDと汎用LCDでは明らかに医用LCDの方が優れた特性を示した. しかし,医用LCDにおいても有効だと考えられる視野角はメーカーが定義する視野角よりも小さな範囲であった. | 畠中 史朗 | 九州大学大学院医学系学府保健学専攻 | 杜下 淳次 | 九州大学大学院医学研究院 | 日和佐 剛 | 九州大学大学院医学系学府保健学専攻 | 末岡 正輝 | 九州大学医学部保健学科 | 田中 延和 | 九州大学医学部保健学科 | 中 健太郎 | 九州大学医学部保健学科 | |||||||||||||
56 | 液晶ディスプレイの検出能:最高輝度の違いについて | 画像工学 | 【目的】液晶ディスプレイ(liquid crystal display,LCD)の問題点の一つに輝度劣化がある.本研究では,LCDの輝度の変化が検出能に与える影響を調べる.【方法】LCDはG31-S(10bit,3Mピクセル,EIZO)を使用した.3つの異なる最高輝度(170cd/u,450cd/u,700cd/u)についてROC解析を行なった.観察者数は10名,観察試料数は40枚(信号有り20枚,無し20枚)とした.【結果・結論】約半分の観察実験を終了したが,輝度が高くても低くても見にくいと感じる観察者が多かった.これまでに得られたROC曲線下の面積の平均は170cd/uが0.865,450cd/uが0.888,700cd/uが0.863であった.この結果から,単純な信号の検出に関しては,異なる輝度で大きな差を示さないことが分かった. | 末岡 正輝 | 九州大学医学部保健学科 | 杜下 淳次 | 九州大学大学院医学研究院 | 日和佐 剛 | 九州大学大学院医学系学府保健学専攻 | 畠中 史朗 | 九州大学大学院医学系学府保健学専攻 | 田中 延和 | 九州大学医学部保健学科 | 中 健太郎 | 九州大学医学部保健学科 | |||||||||||||
57 | 医用モノクロ液晶ディスプレイにおける多階調表示の有用性について | 画像工学 | 【目的】観察者の輝度分解能を調べて多階調表示の有用性を検討した.【方法】8,10,12ビットの3種類について,背景輝度を変化させて,ピクセル値が異なる2階調で構成したテストパターンを作成した.これらを最大12ビットまで表示可能なLCD(Radiforce G33,ナナオ)に表示して観察実験を行い,観察者の輝度分解能を調べた.【結果・結論】輝度分解能を調べた結果,8ビット表示では観察者全員が1階調の差を認識できた.しかし,10ビット表示では観察者のほとんどが1階調の差を認識できなかった.また,12ビット表示では観察者全員が1階調の差を認識できなかった.これらの結果から,観察者が黒から白までの階調の変化を滑らかに感じるためには8ビットを超える階調数での表示が必要であり,多階調表示の有用性が認められた.また,テストパターンの背景輝度の違いにより差がみられた. | 日和佐 剛 | 九州大学大学院医学系学府保健学専攻 | 杜下 淳次 | 九州大学大学院医学研究院 | 畠中 史朗 | 九州大学大学院医学系学府保健学専攻 | 末岡 正輝 | 九州大学医学部保健学科 | 田中 延和 | 九州大学医学部保健学科 | 中 健太郎 | 九州大学医学部保健学科 | |||||||||||||
58 | Contrast-Detail解析における観察精度の実験的研究 | 画像工学 | 【目的】新しい画像モダリティーが導入される際、信号検出の比較などには手軽なContrast-Detail(C-D)解析が用いられる。しかし、CD解析における観察者内、観察者間、サンプル数の変動、さらにはCDファントムを用いた観察実験における精度については、あまり研究がなされていない。今回の研究ではこのことについて検討し効果的な観察方法を考察する。【方法】まず、資料となる濃度一定の画像をCR装置で10枚撮影した。観察者内、観察者間、サンプル数での変動を調べるために観察実験を行なう。人数は学生5名、教員5名で行い、同じ画像を違う日3日観察を行う。CD曲線を示し、それぞれの平均、標準偏差を計算し比較を行なう。【結果・結論】CD解析を行う際の観察精度を明らかにすることにより,今後の観察実験における有用な指針となることが期待できる。 | 田脇 智香 | 九州大学医学部保健学科 | 前田 知香 | 九州大学医学部保健学科 | 溝脇 梨絵 | 九州大学医学部保健学科 | 東田 善治 | 九州大学大学院医学研究院保健学部門 | 豊福 不可依 | 九州大学大学院医学研究院保健学部門 | 大喜 雅文 | 九州大学大学院医学研究院保健学部門 | |||||||||||||
59 | 測定領域外から望遠型輝度計に入射する光の影響を最小限にするテストパターンの検討 | 画像工学 | 【目的】測定領域外から望遠型輝度計に入射する光の影響を最小限にするテストパターンを検討する.【方法】これまでに使用してきた18段階の明るさをもつテストパターン(TG18-LN)と同じ測定面積で,背景を黒にしたテストパターンや,測定面積を変化させたテストパターンを使用して,測定領域外から望遠型輝度計へ入射する光が測定値に及ぼす影響を調べた.【結果・結論】背景が黒のテストパターンを使用して測定した輝度値は,従来のテストパターンを使用した場合に比べて低い値を示した.この影響は低輝度ほど顕著で,最も低い輝度では約半分の値であった.さらに,測定面積を変化させて輝度を測定した結果,従来より測定面積が大きいときは高い値を示し,測定面積が小さいときは低い値を示した.これらの結果より,測定領域外から望遠型輝度計へ入射する光の影響は無視できず,使用するテストパターンに依存することがわかった. | 杜下 淳次 | 九州大学大学院医学研究院 | 畠中 史朗 | 九州大学大学院医学系学府保健学専攻 | 日和佐 剛 | 九州大学大学院医学系学府保健学専攻 | |||||||||||||||||||
60 | 液晶ディスプレイの輝度測定における外部光の影響 | 画像工学 | 【目的】日本画像医療システム工業会より示されている「医用画像表示用モニタの品質管理に関するガイドライン」では,外部光を含まない条件で輝度を測定することを推奨している.しかし,臨床では,モニタを設置した場所や測定の時間帯などにより,外部光を含まない条件下での測定は困難である.本研究では,異なる環境照度での輝度測定を行い,外部光の影響について調べる.【方法】環境照度を様々に変化させた状態で,液晶ディスプレイ(LCD)にコントラスト応答測定用テストパターンを表示し,望遠輝度計を用いて輝度を測定した.【結果・結論】暗い測定環境での測定値に比べ,明るい環境下での測定値は,低輝度から中輝度において高い値を示した.したがって,望遠輝度計による輝度の測定では,外部光を考慮に入れた測定値の扱いが必要である. | 椎葉 拓郎 | 同心会古賀総合病院放射線技術部 | 田上 直文 | 同心会古賀駅前クリニック | 前田 昌二 | 同心会古賀総合病院放射線技術部 | 杜下 淳次 | 九州大学大学院医学研究院 | |||||||||||||||||
61 | モニタ管理ソフトによる当院液晶モニタの状況調査 | 画像工学 | 【目的】今回、レポートシステムの変更と読影端末の追加に伴い、モニタ管理ソフトを導入した。管理対象となる液晶モニタ36台(2台×18セット)について、「医用画像表示用モニタの品質管理に関するガイドライン」JESRA X-0093-2005に基づき、受入試験と不変性試験を実施し、モニタ管理の問題点について考察した。【方法】ナナオ社製モニタ管理ソフト RADI-CSを用い、受入試験と不変性試験を行なった。【結果】各組の最高輝度の劣化の差が著しかった。組間においても差がみられた。作業時間はソフトのインストールに20分/台程度、各試験に15分/台程度かかった。【結論】使用時間が長いものは、輝度の低下が著しい。追加導入のモニタは最高輝度を60%程度に抑え、寿命の延長を促す努力が必要あると考える。詳細は当日発表する。 | 小島 章吾 | 福岡大学病院放射線部 | 上村 忠久 | 福岡大学病院 放射線部 | 中牟田 隆司 | 福岡大学病院 放射線部 | 上野 登喜生 | 福岡大学病院 放射線部 | 坂本 崇 | 福岡大学病院 放射線部 | |||||||||||||||
62 | 荷重変動における下肢軸変化の検討 特に足関節について | X線検査 | 【目的】第23回JART学術大会にて立位膝関節撮影における最適荷重の報告を行った。結果体重の50%以上の荷重をかける事で関節裂隙の評価は十分出来るが100%片脚荷重をかけると下肢軸が大きく変化をして正常側に荷重がかかり病態の把握が出来なくなる事が解った。今回下肢軸の変化に対応している関節がどこにあるのかを考え足関節の立位正面像における関節面の変動について検討した。【方法】前回同様計測下肢側に体重計を置き50%・75%・100%の荷重をかけた。1.足関節裂隙の脛骨下面と距骨上面の成す角度2.脛骨軸と関節面の成す角度3.踏み台と脛骨軸の成す角度について計測した。【対象】正常男性ボランティア5名5足関節【結果】1.2の角度にほとんど変化はなかった。3は最大で7.7度の変化があった。【結語】荷重における下肢軸変化に対応しているのは膝・足関節ではなく距骨下の各組織におけるバランスであると考えられる。 | 釘宮 慎次郎 | 福岡整形外科病院 放射線科 | 藤戸 大介 | 福岡整形外科病院 | 香月 伸介 | 福岡整形外科病院 | 川崎 久充 | 福岡整形外科病院 | 井田 景子 | 福岡整形外科病院 | |||||||||||||||
63 | 膝蓋骨軸位撮影における一考察 第1報〜X線入射角度の検討〜 | X線検査 | 【目的】仰臥位で行う膝蓋骨軸位撮影でのX線入射角度は膝蓋骨の一部を触知することにより決定している施設が多い。今回、北九州臨床撮影研究会ではこの入射角度が膝蓋大腿(PF)関節描出において、適正であるかどうかの検討を行った。また異なる施設の撮影法により得られた画像から膝蓋骨軸位像の許容範囲について検討した。【方法】1.仰臥位で得られた膝関節側面像より膝蓋骨関節面の接戦を基準とし、入射角度(水平面と基準線のなす角度)を測定した。その入射角度で軸位撮影を行い、基準線の検証を行った。2.触知している点をマーキングし、膝関節側面を撮影した。得られた側面像より触知点と基準線との誤差(角度)を計測した。【結果・結論】膝蓋骨軸位撮影の理想的な入射角度は膝蓋骨後面がズレ無く重なる角度と考えられる。触知して決定した入射角度は基準線と若干の誤差があったが、異なる施設の撮影法での有意な傾向はなかった。詳細は会場で報告する。 | 上野 春樹 | 健和会大手町病院放射線科 | 鳥巣 健二 | 九州労災病院 | 塩谷 正貴 | JR九州病院 | 橋口 和博 | 九州労災病院 | 安河 貴浩 | 社会保険 小倉記念病院 | 小原 幸隆 | 門司労災病院 | 中村 義隆 | 社会保険 小倉記念病院 | 田坂 公司 | 健和会 大手町病院 | |||||||||
64 | 膝蓋骨軸位撮影における一考察〜 補助具の影響について 〜 | X線検査 | 【目的】北九州臨床撮影研究会にて膝蓋骨軸位撮影の検討を行ったところ、日常的に脛骨結節が膝蓋大腿関節内に見られる頻度が多い傾向にある施設が複数あった。その原因は被写体ではなく、撮影方法や撮影補助具の影響であると考えられた。そこで今回、障害陰影となる脛骨結節の現出を抑え、再現性を向上させるために各施設の撮影方法および撮影補助具の検証を行い、当研究会が推奨する撮影方法を報告する。【方法】@各施設の膝蓋骨軸位の撮影方法・補助具・X線入射方向を検証した。A各施設の撮影方法を脛骨粗面の突出の程度で分類し、それぞれを検証した。B補助具から受けるストレスと下肢の荷重(自重)が膝関節軸位像に与える影響について検討した。【結果・結論】撮影方法を補助具とともに規定することにより、脛骨結節の現出を抑え、再現性よく膝関節軸位像を得ることが可能となった。詳細は会場で報告する。 | 柴田 康裕 | 北九州臨床撮影研究会 三菱化学病院 | 井上 健一 | 小波瀬病院 | 橘 実 | 済生会八幡総合病院 | 稲永 勝敏 | 新日鐵八幡記念病院 | 小川 治久 | 産業医科大学病院 26308 | 白石 政弘 | 九州厚生年金病院 | 仲村 龍治 | 九州厚生年金病院 | |||||||||||
65 | 拇指CM関節撮影の検討 | X線検査 | 【目的】拇指におけるCM関節は描出の困難な関節であるが、以前当院で簡便な撮影方法を検討し10年以上問題なく撮影できている。しかし勉強会で拇指の回旋の程度や他指が重複する場合における補助具の必要性についての指摘があり、今回はその対処法として補助具作製の検討を行った。【撮影方法】拇指の正面側面ともに橈骨と拇指の中手骨の長軸を一直線上とする。回旋保持や他指を避けるために今回の補助具を置く。頭側より10度の角度をつけて撮影を行う。【結果】回旋及び保持においては補助具に拇指を添えるのみで正中位を保ちつつ安定した撮影を行え、他指の重複を避けるためにもこの補助具は有用である。【考察、結語】数種類の補助具を作製した。患者様の手指の状態また手の大きさによって階段状、曲線状のものを使い分けし、安定性も増した。今回は確立された撮影法に補助具を加えたことでさらに有用なものとなった。 | 川崎 久充 | 福岡整形外科病院 放射線科 | 釘宮 慎次郎 | 福岡整形外科病院 放射線科 | 藤戸 大介 | 福岡整形外科病院 放射線科 | 香月 伸介 | 福岡整形外科病院 放射線科 | 井田 景子 | 福岡整形外科病院 放射線科 | 辻 英雄 | 福岡整形外科病院 放射線科 | |||||||||||||
66 | Aortic STENT Graft留置術における施行上の問題点 | X線検査 | 【目的】大動脈瘤や大動脈解離に対する低侵襲治療法としてAortic STENT Graft留置術が広く実施されつつある。当院でも平成19年2月からMKステントグラフトを使用した留置術を開始しているが施行上の問題点について報告する。【方法】手技は原則的に安全面を重視し手術室にて行い、移動型Cアーム透視DSA装置を用いて施行しているが、これらの使用経験から問題点を検討した。【結果・結論】術中では、透視像の輝度、術前胸部大動脈造影(AOG)による透視ロードマップ画像、ステントグラフトを目的部位に進める際のマーカーの描出、術後AOGでのエンドリークの確認が重要で、手技の精度に関してはいずれも透視DSA装置の性能が大きく影響する。移動型透視DSA装置を使用しているためDSA専用装置にくらべ、透視とDSAの画質が劣ること、操作性の自由度が少ないことが最大の問題点となっている。 | 小石 幸生 | 大分大学医学部附属病院医療技術部放射線部門 | 濱田 智広 | 国立大学法人 大分大学医学部附属病院 医療技術部放射線部門 | 村上 康則 | 国立大学法人 大分大学医学部附属病院 医療技術部放射線部門 | |||||||||||||||||||
67 | FPDにおける透視像の電子ズームと通常ズームの視覚評価 | X線検査 | 【目的】血管造影において、透視像の拡大を行う方法には、領域は同じで、表示画像の拡大率変化させ電子的に拡大する電子ズームと、有効視野を変化させ、拡大したい領域のみを拡大する、通常ズームがある。従来のI.I.では、インチサイズの変更により、解像力なども変化する。FPDでは、基本的にピクセルサイズは、変わらない。そこで、FPDにおいて、血管撮影用QCファントムを使用し、表示ズームと通常ズームの視覚評価を行った【方法】QCファントムを天板上に置き、電子ズームと通常ズームで透視を行い、画像を観察した。ファントム入射透視線量のキャリブレーションとして、装置内臓の面積線量計を使用した。【結果・結論】両ズームとも線量変化の影響を受けた。同等の入射線量では、電子ズーム、通常ズームともに、同程度の視覚評価となった。 | 小川 和久 | 九州大学病院医療技術部放射線部門 | 梅津 芳幸 | 九州大学病院 医療技術部放射線部門 | 重谷 昇 | 九州大学病院 医療技術部放射線部門 | 辰見 正人 | 九州大学病院 医療技術部放射線部門 | |||||||||||||||||
68 | 低吸収形グリットを用いた鎖骨撮影における画質向上と患者被ばく低減の試み | X線検査 | 【目的】インタースペーサーにファイバーを用いた低吸収型グリット(10:1)を鎖骨撮影に用いることにより、従来のグリット(8:1)を用いた場合やグリット(−)の撮影と比較して画質向上と患者被ばく線量低減が可能か検討を行う。【方法】1.S社低吸収グリット(10:1 インタースペーサー Fiber) 2.M社グリット(6:1、8:1、10:1 インタースペーサー Al)を用いて、BF、CIF、散乱線含有率、ヒストグラム、患者被ばく線量を検討した。【結果・結論】低吸収形グリットを使用することにより、画質向上と患者被ばく線量低減をはかることが可能である。 | 笹尾 俊文 | 湯布院厚生年金病院 放射線室 | 遠藤 寿一 | 湯布院厚生年金病院 | 真野 勇夫 | 湯布院厚生年金病院 | |||||||||||||||||||
69 | 当院の骨撮影における外来患者様の検査待ち時間について | X線検査 | 【目的】骨撮影において、外来患者様の検査待ち時間が長いことを指摘されたので、待ち時間の調査・分析・対策を行ったので報告する。【方法】患者様が、外来診察室から放射線部骨撮影室に来られた時から、撮影室に入るまでの時間を当院のオーダリングシステムを利用して調査した。曜日・時刻による待ち時間の変化、撮影の所要時間や技師数との関係を分析した。【結果・結論】待ち時間は、月曜日と水曜日、9時から11時、昼休みが長かった。撮影の所要時間が長い膝関節撮影や撮影できる室が一部屋しかない全脊椎・全下肢によって、待ち時間が長くなっていることがわかった。外来患者様が集中する9時から11時に他グループから応援を依頼し、他の時間帯は戻る体制を取った。一人勤務の昼休みは、水曜日のみを二人体制にし、他の曜日は待ち時間が長くなりそうな時は応援を依頼する体制を取った。 | 楪 秀樹 | 九州大学病院医療技術部放射線部門 | 馬場 仁 | 九州大学病院医療技術部放射線部門 | 小寺 直喜 | 九州大学病院医療技術部放射線部門 | |||||||||||||||||||
70 | 当院の骨撮影所要時間について | X線検査 | 【目的】 骨撮影の所要時間は、撮影部位、撮影担当者、患者様自身や撮影対象部位の状態や医師の指示内容、装置の使い勝手などで変わる。撮影部位ごとのおおよその撮影所要時間がわかることで、患者様やご家族、看護師や医師にも、メリットがあると考えられる。今回、当院での骨撮影所要時間データを取得し、分析を試みたので報告する。【方法】 撮影時間を、条件を変えて所要時間を調査・分析した。・撮影部位や撮影回数・撮影方向ごとの撮影時間の比較。・同一撮影部位の、撮影者ごとや経験年数による比較。・患者様の状態。年齢、移動やポジショニング容易さ、等での所要時間の差の比較。・撮影台、撮影室構造などによる比較。【結果・結論】調査・分析結果は当日発表する。撮影部位ごとの所要時間がわかると、待つ心理的負担の軽減や、当日の検査スケジュールの参考につながると考えられる。 | 小寺 直喜 | 九州大学病院医療技術部放射線部門 | 馬場 仁 | 九州大学病院医療技術部放射線部門 | 楪 秀樹 | 九州大学病院医療技術部放射線部門 | |||||||||||||||||||
71 | 64列MDCT設置室内の空間線量分布測定 | 放射線管理 | 【目的】検査中に術者や介助者が立つべき適切な位置を調べるため,64列MDCT設置室内の空間線量分布を測定した.【方法】九州大学病院の64列MDCT(東芝Aquilion64)設置室について,高い空間線量が予想される腹部検査における空間線量分布を,被検体としてCT用人体ファントムを用い,ガラス線量計を室内各所に配置して測定した.測定高さは,眼・胸部・生殖腺の高さとした.【結果・結論】(1)全般的にガントリー背面部の方が,前面部の20〜50%と低い値を示した.(2)ガントリー背面部にはケーブル収納用に高さ20cmの台が常設されているが,ガントリーの最も近傍ではガントリーによる遮蔽効果のため,眼の高さの線量が極端に少なくなった.(3)ガントリー前面での被検体からの散乱線を除く線量は全体の15〜30%であった.施設によって異なると考えられるが,当室では術者や介助者はガントリー背面部に立つべきであり,これにより眼の被ばくも極度に低減できることがわかった. | 元岡 秀昭 | 九州大学医学部保健学科 | 迫田 和也 | 九州大学医学部保健学科放射線技術科学専攻 | 赤坂 勉 | 九州大学医学部保健学科 | |||||||||||||||||||
72 | 当院の各CT装置におけるCTDIの検討 | 放射線管理 | 【目的】 近年、MDCT検査における患者被ばくの増加が懸念されるようになり、被ばく線量測定や管理などが数多く報告されている。 そこで、当院で使用しているMDCT装置の被ばく線量を把握しておくためにCTDI測定を行い、装置間での比較検討を行ったので報告する。【方法】 CTDIファントムで各装置のCTDIを測定して比較した。 管電流の変化におけるCTDIw.eff Beam Pitchの変化におけるCTDIw.eff【結果・結論】 各装置とも管電流の増加に伴いCTDIは直線的に増加するが、装置ごとに直線の傾きが異なる。しかし、S装置では直線の傾きは変化がない。 L装置および A 装置ではPitchが増加するほどCTDIは減少する。しかし、S装置ではPitchが増加してもCTDIには変化がない。 検査の際、検査の最適化を図るため各装置の仕組みを理解した上でCTDIおよびCT-AECなどを考慮しながら個々の患者の体格別(特に小児)の撮影条件を設定し検査を進めていくことが重要である。 | 四元 雄矢 | 宮崎大学医学部附属病院 放射線部 | 中村 貴 | 宮崎大学医学部附属病院 放射線部 | 諏訪 暢 | 宮崎大学医学部附属病院 放射線部 | 白石 実 | 宮崎大学医学部附属病院 放射線部 | 紫垣 誠哉 | 宮崎大学医学部附属病院 放射線部 | |||||||||||||||
73 | MDCTにおける頭部検査時の水晶体被ばく線量について | 放射線管理 | 【目的】被ばく低減策の一助とすべく,MDCTにおける頭部検査時の水晶体被ばく線量を,実際のCT装置とシミュレーション実験で調べた.【方法】(1)頭部人体ファントムとガラス線量計を用いて,九州大学病院のMDCTにより,頭部検査時の水晶体部被ばく線量を測定した.(2)同じファントムと線量計により,入射角度と近傍のスライス面での水晶体部の線量変化を,一般撮影用X線管を用いてシミュレーション測定した.【結果・結論】(1):60〜65mGyとなった.(2):X線管が頭部直上にある位置から入射角度が増すにしたがって,入射側の水晶体部では緩やかに,反対側では急激に低下していく様子が示された.また,水晶体スライス面の両隣のスライス面において,すでに最高値の7%程度以下にまで線量が低下していた. | 迫田 和也 | 九州大学医学部保健学科 | 元岡 秀昭 | 九州大学医学部保健学科放射線技術科学専攻 | 赤坂 勉 | 九州大学医学部保健学科放射線技術科学専攻 | |||||||||||||||||||
74 | CR装置を用いた簡便な線量測定実験について | 放射線管理 | 【目的】被曝低減効果について付加フィルターや撮影距離の関係を理解することは、学生実験においても重要な課題である。本報告ではCR装置で撮影された画像を線量とフィルム黒化度との対比により評価し、簡便な線量測定実験について検証を行った。【方法】CR装置のFIXモードを使用し、管電圧50kV及び管電流100mAを一定として撮影時間を順次変化させ、IPに対して以下の条件で曝射する。@撮影距離150cmにおいて付加フィルター無しと6.0mm-Alフィルターを付加した場合,A6.0mm-Alフィルターにおいて撮影距離を150cm及び200cmとした場合、それぞれの方法で得られた濃度曲線を作成し被曝低減効果を検証する。【結果・結論】フィルム面からX線管球側の皮膚表面線量は、フィルターが厚いほど撮影距離が長いほど減弱する被曝低減効果を濃度曲線より確認することができた。本実験は、学生が被曝低減効果を理解する上でCR装置のFIXモードによる撮影が、簡便な線量測定実験の一手法となる可能性を確認できた意味で有意義であった。 | 青山 良介 | 日本文理大学医療専門学校 診療放射線学科 | 衛藤 路弘 | 日本文理大学医療専門学校 診療放射線学科 | 亀井 修 | 日本文理大学医療専門学校 診療放射線学科 | |||||||||||||||||||
75 | リンパ芽細胞による放射線防護剤の検討 | その他 | 【目的】ラリジカル吸着剤である放射線防護剤は副作用があると云われている。そこでリンパ芽細胞を用いて放射線防護剤(L-cysteine、α-(4-pyridyl 1-oxide)-N-tert-butyl-nitron,N-tert-butyl-α-phenyl-nitroneほか)の副作用および防護効果について検討した。【方法】放射線防護剤を0、250および500μM添加した300,000cells/mLのリンパ芽細胞を24時間培養したのちトリパンブルーにより細胞を染色し、細胞の生存率を顕微鏡により観察した。また、防護効果は前記同様にして用意した細胞に放射線(140kV、5Gy)を照射したのち24時間培養し、細胞生存率を観察した。【結果・結論】放射線照射により生存率は、やく60%に低下した。L-cysteine500μM添加すると副作用が有意に生じたが防護効果も生じた。 | 梅ア 典良 | 第一薬科大学放射薬品学教室 | 井ノ口 由貴 | 第一薬科大学放射薬品学教室 | 清水 千紗 | 第一薬科大学放射薬品学教室 | |||||||||||||||||||
76 | 口臭について | その他 | 【目的】 口臭については、個人的に対処されてきた。しかし、近年患者様の指摘を受けるケースがあり、施設としての対策が必要となってきた。そこで、口臭測定を行い、対策を検討したので報告する。【方法】 口臭の程度は、人間の鼻で判定するのが良い方法とされているが、客観的ではなく、自分で臭うことは困難である。そこで、簡易口臭測定器(ブレスチェッカー)と息を袋に入れて後で臭いをかぐ方法とを使用して、口臭の程度を測定した。あわせて口臭除去法の検討も行った。【結果・まとめ】 1.ブレスチェッカーの値が経時的に変動する。2.ブレスチェッカーの値が0にもかかわらず、口臭がする。また、口臭外来でのその時の測定値は大きい値を示した。3.口臭外来での官能検査では、60cmに近づくと、口臭を感じると言われた。4.ポリエチレン袋に息を入れて、1時間後に臭うと、水蒸気がない本来の口臭がわかる。5.口臭除去法は朝と昼の歯磨きを欠かさないことである。 | 馬場 仁 | 九州大学病院医療技術部放射線部門 | 楪 秀樹 | 九州大学病院医療技術部放射線部門 | 小寺 直喜 | 九州大学病院医療技術部放射線部門 | |||||||||||||||||||
77 | リターンネット活動報告 第3報 〜10年間に寄せられた患者の声〜 | その他 | 【目的】1997年5月よりホームページ(リターンネット)を設立し、約10年間活動してきた。その中に「患者の声」を聞くことを目的とした「患者と診療放射線技師とのコミュニケーションボード」という掲示板がある。今回、そこに寄せられた被ばくに関する質問内容の分析を行ったので報告する。リターンネットの全容については、平成14年度九州放射線技師学術大会にて第1報として報告した。再撮影に対する患者の声について、第2報として第20回放射線技師総合学術大会(日本放射線カウンセリング学会)にて報告した。【方法】今まに寄せられた被ばくに関する質問内容を各項目ごとに集計し検討する。【結果・結論】詳細は当日発表するが、近年、放射線検査を受けた小児の親からの質問の文中で「検査を受けさせたため、子供に被ばくをさせてしまった」と責任を感じている場合が多くみられた。相談者の心情に沿った対応をする必要がある。 | 桑原 宏 | 天心堂へつぎ病院 放射線科 | 真野 勇夫 | 湯布院厚生年金病院 放射線科 | 巨勢 秋男 | 黒木病院 放射線科 | |||||||||||||||||||
78 | 遺残虫垂炎の一例 | 超音波検査 | 【はじめに】虫垂切除術の既往がある急性腹症の鑑別疾患として遺残虫垂炎が挙げられるが、稀な疾患であり診断に苦慮することがある。今回、USにて指摘し得た遺残虫垂炎を経験したので報告する。【症例】42才女性。小学2年時に虫垂切除術の既往あり。平成18年6月心窩部痛出現し近医受診、さらに夜間当番医受診して、いずれも急性胃腸炎と診断され内服処方された。翌日、腹痛増強し当院受診した。USにて、盲腸左側壁から突出する音響陰影を伴う13mmΦ大の高エコーと外側に連続する11mmΦ大円形の液体貯留があり、辺縁部に肥厚した壁構造を認めた。また、周囲脂肪織エコーレベル上昇を認め、糞石を伴う遺残虫垂炎と考えられた。CT検査にても同様の診断で手術が施行された。【考察】虫垂切除術の既往がある急性腹症の場合、最初から虫垂炎を除外してしまいがちであるが、遺残虫垂炎を鑑別疾患のひとつとして念頭において検査に望むことが重要と思われる。 | 右田 清二 | 垣迫クリニック 放射線科 | |||||||||||||||||||||||
79 | 虫垂憩室炎の3例 | 超音波検査 | 【はじめに】今回我々は虫垂憩室炎の3例を経験し, 3例中1例は術前の超音波検査にて診断し得たので, 文献的考察を加え報告する.【症例1】患者:28歳, 男性. 主訴:右下腹部痛. その他, 詳細は当日述べる. 【症例2】患者:46歳, 男性. 主訴:頭痛, 悪寒, 腹痛. その他, 詳細は当日述べる. 【症例3】患者:34歳, 男性. 主訴:右下腹部痛. その他, 詳細は当日述べる. 【考察】虫垂憩室症(以下, 本症)は欧米では多数の報告例があるが, 本邦では2004年までの報告では271例のみである. 最近は虫垂憩室症に対する認識の高まり及び超音波診断機器の進歩により報告例も増加傾向にある. 本症の特徴については若干の文献的考察を加えて当日報告する. 【結語】急性虫垂炎が疑われる症例に対しては, 虫垂憩室の存在も念頭に置かなければならないと考えられた. | 武原 真一 | 有田胃腸病院 | |||||||||||||||||||||||
80 | 虫垂炎の超音波画像再考 | 超音波検査 | 【目的】 日常検査の中、USによる虫垂炎の病気判断と病理結果のズレを少なからず経験する。病理結果とUS画像を見比べ、なぜ「ズレ」が生じるのか、放射線科医と消化器外科医にもアドバイス頂き、再考した。【方法】 当院の過去3年間、虫垂炎のOPをしたPtでUS検査を行った症例を探し、病理結果と画像診断を比較した。【結果・結論】 病理診断は、検体の状態が一番悪化している箇所で診断名をつける。虫垂炎は全体が満遍なく炎症を起こすわけではなく、一部は正常や軽度炎症・一部は炎症が悪化していると言う事が多い。USでは、虫垂全長が観察できるPtは限られる為、病理とのズレが生じる原因となっていると思われる。 | 甲斐 秀明 | 大分岡病院 放射線科 | |||||||||||||||||||||||
81 | 腹部超音波検査にて指摘し得た大腸がんの検討 | 超音波検査 | 【目的】従来、超音波検査は消化管には不向きとされていたが、近年、超音波診断装置の性能の向上などにより消化管にも積極的に用いられるようになってきた。そこで、今回当院で指摘した大腸がんに対し施行した超音波検査について検討したので報告する。【方法】2年間で大腸がんと診断された58症例60病変を対象に検討した。超音波検査方法は、ルーチンにて主要臓器を検査後、盲腸から直腸を観察した。【結果・結論】超音波検査で大腸がんの描出率は88%と極めて高く、主要臓器のみならず大腸がんに対しても有用であることがわかった。 | 百留 恭一郎 | 医療法人社団 中津胃腸病院 画像診断部 放射線科 | 古谷 浩治 | 医療法人社団 中津胃腸病院 | |||||||||||||||||||||
82 | 腹部US検査で指摘した魚骨穿通による横行結腸膿瘍の一例 | 超音波検査 | 【目的・方法】我々の検索範囲内では横行結腸の魚骨穿通は稀である。今回、急性腹症検査においてSDCTで描出できなかった横行結腸の魚骨穿通を、腹部US検査にて指摘することができたので報告する。また、USとSDCTによる魚骨描出能の簡易的な比較実験を行った。【結果・結論】US検査において、魚骨穿通による膿瘍形成は腸間壁を貫通する線状高エコー像の特徴的所見を認めるが、消化管の場合はアーチファクトや術者の技量によっては見逃す可能性がある。しかし、同疾患を念頭におき、高周波プローブを用いて検査を行うことで診断可能である。CTはコントラスト分解能が高く魚骨描出が容易と思われるが、SDCTにおいてはスライス厚の設定によっては見逃す可能性があり、魚骨穿通を考慮して薄スライスにて撮影を行うことが重要である。 | 佐保 香苗 | 医療法人慈恵会西田病院 放射線科 | |||||||||||||||||||||||
83 | 超音波検査が契機に診断されたFitz-Hugh-Curtis 症候群の1例 | 超音波検査 | 【はじめに】Fitz-Hugh-Curtis症候群(以下, 本症)は, 骨盤内感染症に随伴する限局する肝周囲炎として知られ, 通常右上腹部痛で発症する. 今回我々は本症を経験したので, 若干の文献的考察を加え報告する. 【症例】22歳, 女性, 現病歴:3日前から腹満感を認め, 2日前から下腹部痛出現, 発熱, 食欲不振, 嘔気・嘔吐なし. 精査加療目的に来院. その他詳細は当日述べる. 【考察】本症例は下腹部痛, 発熱を主訴に来院したが, 数日後右上腹部痛が出現した. 同時に超音波検査で肝表面に凸レンズ状のcystic echo space を認めた. 超音波検査により本症の可能性を提言できたことは有用であったと考えられる. 文献的考察は当日述べる. 【結語】今回われわれは本症の1例を経験した. 日常診療において腹痛を訴える若い女性では本症の可能性も念頭におかなければならない疾患と考えられた. | 武原 真一 | 有田胃腸病院 | |||||||||||||||||||||||
84 | 腹部超音波検査で指摘し得た右横隔膜部腫瘍の1例 | 超音波検査 | 【はじめに】今回我々は、偶然の機会に胸部異常陰影として発見されることの多い疾患である横隔膜部腫瘍を腹部超音波で指摘し得たので報告する。【症例】55歳女性、主訴:右腹部痛、背部痛。生活歴:飲酒歴なし、喫煙歴なし。既往歴:胆嚢摘出術(25歳)。現病歴:以前より時に右腹部痛、背部痛あり、左側を下にすると痛みが強くなることがあり、2005年10月4日に当院を受診。【超音波所見】右横隔膜部に3x1.5cmの扁平または半球状のhypoechoic massを認めた。辺縁平滑、内部均一で良性腫瘍が疑われた。また、massと横隔膜との境界は明瞭で胸膜腫瘍が疑われた。【まとめ】腹部超音波検査で指摘し得たSolitary fibrous of the pleuraは殆どが無症状であり、今回の早期発見、早期治療への一助となり得たと思われる。今後、臨床症状を伴わない病気を指摘するには非侵襲な検査である超音波が有用であり、工夫して病変を確実に拾い上げることが重要であると思われた。 | 黒田 慎一 | 医療法人 武藤胃腸クリニック 画像診断部 | |||||||||||||||||||||||
85 | 肝表面からみた超音波検査の慢性肝疾患評価 | 超音波検査 | 【目的】慢性肝疾患の進展度診断においては、腹部超音波検査でも肝の形態より程度を推測できる。超音波検査の評価としては、肝辺縁・表面・実質で診断しているが、今回は肝表面の形状について検討した。【方法】超音波検査で通常プローブ、高周波プローブを使用し肝左葉・右葉の肝表面について腹側・背側から観察し凹凸の程度を視覚的に比較検討した。【結果・結論】通常プローブ・高周波プローブにおいて肝表面の腹側と背側とでは凹凸に差がみられる症例があった。組織学的にみると腹側と背側では線維化により小葉の大きさが異なるため、腹側と背側の結節に違いがみら超音波でも差が出たと思われた。超音波検査では肝表面より評価する場合、背側より腹側を観察した方が形状を正確に把握しやすく慢性肝疾患の診断に有用と思われた。 | 西 憲文 | 鹿児島厚生連病院中央検査室 | 石山 重行 | 鹿児島厚生連病院 | 中島 さおり | 鹿児島厚生連病院 | 原口 宏典 | 鹿児島厚生連病院 | |||||||||||||||||
86 | 腹部超音波検査による内臓脂肪測定の試みについて | 超音波検査 | 【はじめに】腹部超音波検査による内臓脂肪を評価する方法として腹膜前脂肪最大厚(以下「Pmax」という)を計測する方法(日本肥満学会診断基準:Pmax8o以上が肥満)と腹壁脂肪指数(以下「AFI」という)を算出する方法が報告しているが、一般的な方法として周知されていない。そこで肥満の診断基準であるBMIとの関係を調べ、若干の知見を得たので文献的考察を加え報告する。【方法】H19年4月〜7月、腹部超音波検査にて無作為に内臓脂肪測定法を実施した60名を対象としSuzukiらの方法に従って計測した。Pmaxと皮下脂肪最小厚(以下「Smin」という)を求め、両者の比をAFIとし、BMIと比較し統計処理した【結果】当日発表する。【まとめ・考察】Pmax値、AFIの値を超えるものが多数あり、Pmax7o以下でもAFI基準値以上を示したことから、AFIの値だけで内臓脂肪肥満の診断は危険である。よってPmax8o以上かつAFIの値を超えるものが内臓脂肪型肥満と判定するのが妥当ではないかと考えられる。 | 堀田 和幸 | 医療法人大分記念病院放射線科 | 永沼 舞 | 医療法人大分記念病院放射線科 | 三浦 英洋 | 医療法人大分記念病院放射線科 | |||||||||||||||||||
87 | 当院における超音波装置を用いた血液透析療法のシャント評価 | 超音波検査 | 【目的】超音波装置を利用した血液透析における自己血管内シャント評価に取り組む施設が出てくる中、当院でもシャントトラブル時の評価に超音波検査の依頼が来るようになり、これに対応することとなった。【方法】吻合部からシャント血管全体の形状・血管径の変化、関連する血管を含めた血流の方向と血流量、血管内病変のチェックなどを行ったうえで脱血部位の評価をし、さらに脱血部として利用可能な部位の提案等も行う。【結果・結論】血管造影のように全体像を客観的に提示することはできないが、非侵襲的に血管内外の様子や血流の状態の把握が可能である。また、計測の際に角度依存性を小さくする努力をすることで、大まかな血流量の測定ができ、脱血可能部位の検索などに有用である。 | 光田 雅信 | 梶原病院放射線部 | 赤坂 真吾 | 梶原病院放射線部 | |||||||||||||||||||||
88 | 当院における超音波による動脈硬化総合評価eTRACKINGの検討 | 超音波検査 | 【目的】超音波検査では、動脈の器質的変化の評価とされる頚動脈IMT計測法が広く普及してきている。当院では、このIMT計測にeTRACKING法による血管壁の硬さ評価を加えることにより動脈硬化診断を行っている。そこで、今回当院の経験をもとにeTRACKING測定法の検討を行なった。【方法】eTRACKING法の直径計測を、総頚動脈の長軸断面像と短軸断面像の2断面で計測を行い、stiffness parameterβと圧力歪弾性係数Epについての検討を行なった。血管直径変化波形は、1波ではノイズなどの影響が考えられるため連続した4~5心拍分をアンサンブル平均して解析を行なった。【結果・結論】長軸断面像と短軸断面像のβ値にバラつきが生じる結果となった。最大の要因はプローブの圧迫程度での変化であり、今後、術者の圧迫統一化の為にも短軸断面Bモード上の頚静脈が良い指標となることが考えられた。 | 下園 大介 | ヲサメ内科クリニック | |||||||||||||||||||||||
89 | 頸動脈エコーによる頭蓋内血管病変の推測 | 超音波検査 | 【目的】当院の脳ドックでは頸動脈エコーと脳MRIを同時に実施している。頸動脈エコーでは描出範囲内の総頸動脈について動脈硬化の評価を行うことができ、さらに、血流速波形より描出範囲外の内頸動脈や椎骨動脈の狭窄あるいは閉塞性病変の推測ができる。そこで今回、頸動脈エコーにより推定した頭蓋内血管病変の所見とMRI所見との比較を行った。【方法】当院脳ドックで実施した40症例を対象とした。頸動脈エコーは、東芝社製Xario、探触子はリニア型7.5MHzを用い、パルスドプラ法にて総頸動脈、椎骨動脈の血流速波形を計測し、波形を解析した。MRI検査は、SIEMENS社製1.5TMRI装置、およびPHILIPS社製3.0TMRI装置を使用した。【結果・結論】内頸動脈においては、頸動脈エコーで異常を示したものは2例のみであり、MRIの所見とも一致した。一方、椎骨動脈においては、頸動脈エコーで過大評価する傾向にあった。 | 小宮 勲 | 九州大学病院医療技術部放射線部門 | 齋藤高志 | 九州大学病院医療技術部放射線部門 | 木村知子 | 九州大学病院医療技術部放射線部門 | |||||||||||||||||||
90 | 超音波診断装置FAZONE Mの使用経験〜音速補正機能の有効性について〜 | 超音波検査 | 【目的】超音波診断装置は音速を一定(1540m/s)と仮定して画像処理を行っているが生体内では音速は一定でないため画像に影響があると言われている.今回我々は音速補正機能を備えた装置を使用する機会を得たのでその有用性について報告する。【方法】FUJIFILM社製FAZONE M,ATS社製 Model551ファントムを用い1)設定音速を8段階Manualで変化させ、それぞれの画像を評価した.2)Autoでの音速補正を行い画像評価した.3)関心領域を設定し、関心領域内をAutoで音速補正を行った.4)ファントム上に水嚢を置きファントムとプローブの距離を15mmに設定し上記1〜3と同様に評価した.5)臨床画像での評価を行った.【結果・結論】】1)方位方向のボケが最も少ないものは水嚢(-)1420m/s水嚢(+)1460m/sとなった.2)Autoでは水嚢(-)1420m/sでボケも少なかったが水嚢(+)では1480m/sとなり特に深部でボケの改善が不良であった.3.)関心領域を設定した場合は水嚢の有無に関係なくボケは少なくなった.5)臨床画像の評価は当日報告する. | 平賀 真雄 | 霧島市立医師会医療センター放射線室 | 中村 克也 | 霧島市立医師会医療センター放射線室 | 岐本 修一 | 霧島市立医師会医療センター放射線室 | 坂口 右己 | 霧島市立医師会医療センター放射線室 | 佐々木 崇 | 霧島市立医師会医療センター放射線室 | 塩屋 晋吾 | 霧島市立医師会医療センター放射線室 | 福元 健 | 霧島市立医師会医療センター放射線室 | |||||||||||
91 | αーメチルーチロシンのI125標識 | 核医学 | 【目的】クロラミンT法によって、125I−α―メチルーチロシン(125I−AMT)を標識合成する。この125I−AMTは脳への蓄積が高く(マウスに投与)、実用化すれば、脳腫瘍の検査などに用いられると考えられる。【方法】リン酸バッファー(PH6.2 2.0×10−8mol/10μl 0.05M)に、α―メチル―チロシン(1.0×10−8mol)と125I−NaI 〔リン酸バッファー(PH6.2 0.4M)35μl中〕を加えてまぜる。結果生じた溶液を2分間置き、そこにNa2S2O5(濃度10% 20μl)をさらに加える。【結果・結論】標識合成生成物は、HPLCにより分析した。前駆体AMTは約5分、標識化合物125I−AMTは、6分にピークが得られた。 | 井上 大輔 | 熊本大学医学部保健学科 | 冨吉 勝美 | 熊本大学医学部保健学科 | 宮崎 吉博 | 熊本大学医学部保健学科 | 古嶋 昭博 | 熊本大学生命資源研究支援センター | 島崎 達也 | 熊本大学生命資源研究支援センター | 白石 善興 | 熊本大学生命資源研究支援センター | |||||||||||||
92 | Ga-67イメージングにおけるエネルギースペクトル解析 | 核医学 | 【目的】Ga-67イメージングにおけるガンマカメラのエネルギー特性について、モンテカルロ(MC)シミュレーションにより詳細に解析した。【方法】上原が開発した自作MCプログラムを用いて、SIEMENS社製ガンマカメラE.CAMの低中エネルギー(LMEGP)および中エネルギー (MELP)コリメータ使用時のGa-67のエネルギースペクトルを忠実にシミュレーションした。【結果】計算によるスペクトルは実測データと良く一致することが確認できた。両コリメータ使用時のエネルギー特性およびイメージングウィンドウ内の計数成分の相違が明らかになった。【考察】今回行ったシミュレーションは、γ線と物質との様々な相互作用を正確に分離解析でき、Ga-67の散乱線補正や最適なイメージング技術の確立のために非常に有効な手段であることが分かった。【結語】Ga-67イメージングにおけるコリメータの違いによるエネルギー特性をシミュレーションにより明らかにした。今後、散乱線補正などの研究に役立てていきたい。 | 渡邉 裕之 | 熊本市立熊本市民病院中央放射線部 | 高木 昭浩 | 大阪大学大学院 医学系研究科保健学専攻医用物理工学講座 | 古嶋 昭博 | 熊本大学生命資源研究・支援センター | 松本 政典 | 熊本大学医学部保健学科 放射線技術科学専攻 | 田中 稔 | 福岡大学病院 | 上原 周三 | 九州大学大学院 医学系学府保健学専攻 | 荒尾 裕一 | 熊本市立熊本市民病院中央放射線部 | 永野 美津子 | 熊本市立熊本市民病院中央放射線部 | 植川 利之 | 熊本市立熊本市民病院中央放射線部 | |||||||
93 | ASTONISHアルゴリズムの物理特性に関する検討 | 核医学 | 【目的】SPECT画像再構成においては、従来よりFiltered Back Projection(FBP)法が用いられてきた。一方でワークステーションの処理能力向上に伴い、近年ではML-EM法やOS-EM法といった逐次近似法を用いた再構成法も一般化しつつある。今回、当施設ワークステーションに導入された新しいSPECT再構成アルゴリズムASTONISHTMはOS-EM法をベースとして開発されている。本研究ではASTONISHの有用性を検討するためにファントム撮像を行い、得られたSPECT画像について各種物理特性を測定し、OS-EM法との比較を行った。【方法】99mTcO4を封入した分解能評価用ファントム(SPECT QA用ファントムJSP型 京都科学製)を用いSPECT収集を行った。再構成法としてOS-EM法とASTONISHを用い、得られたSPECT画像を比較検討した。それぞれの再構成パラメータはIteration:1〜64、Subset:16とした。空間分解能(FWHM)、感度均一性、S/N比を検討項目として用いた。また、それぞれの再構成法において吸収・散乱補正の効果についても検討した。使用装置:SPECT装置Philips社製Sky Light、CT装置GE社製Light Speed Ultra、ワークステーションPhilips社製JET Stream。【結果・結論】ASTONISH、OS-EM法ともにIteration回数を増すほど空間分解能は向上したが、Iteration:16程度で収束した。空間分解能は全てのIteration回数でASTONISHが優れていた。感度均一性については両者に顕著な差は見られなかった。S/N比についてはASTONISHよりもOS-EM法が優れていた。ASTONISHはOS-EM法と比較して空間分解能に優れるアルゴリズムであるという結果が得られた。一方でS/N比についてはOS-EM法がASTONISHよりも優れており、臨床使用においてはこれらの特性を考慮して使い分ける必要がある。 | 下之坊 俊明 | 熊本大学医学部附属病院医療技術部 | 勝田 昇 | 熊本大学医学部附属病院 医療技術部 | 野崎 剛 | 熊本大学医学部附属病院 医療技術部 | 植木 晴美 | 熊本大学医学部附属病院 医療技術部 | 吉塚 伸行 | 熊本大学医学部附属病院 医療技術部 | 橋田 昌弘 | 熊本大学医学部附属病院 医療技術部 | |||||||||||||
94 | SPECT再構成ソフトのバージョンアップによるe-ZISへの影響について | 核医学 | 【目的】当院に設置されている東芝製ガンマカメラe-camのSPECT再構成ソフト(東芝トモグラフィー再構成)がバージョンアップされた。これに伴うe-ZISへの影響について検討したので報告する。【方法】当院の総合診療部「もの忘れ外来」受診患者の臨床例について、SPECT再構成ソフトの新旧バージョンよる再構成処理をそれぞれ行い、e-ZIS解析で得られた結果を比較した。【結果・結論】新旧バージョンのSPECT再構成ソフトによって得られたe-ZIS解析結果の間にZ scoreの変動が生じた。検討の結果、今回のバージョンアップで吸収補正における自動輪郭設定の方法が変わっている可能性の高いことが示唆された。東芝製ガンマカメラe-camのSPECT再構成ソフト(東芝トモグラフィー再構成)のバージョンアップ後にe-ZISを使用する場合は、施設間補正用データの再処理を行うなどの注意を払う必要があると思われる。 | 吉田 幸人 | 大分大学医学部附属病院医療技術部放射線部門 | 小石 幸生 | 国立大学法人大分大学医学部附属病院医療技術部放射線部門 | 近藤 泰史 | 国立大学法人大分大学医学部附属病院医療技術部放射線部門 | 竹川 依梨加 | 国立大学法人大分大学医学部附属病院医療技術部放射線部門 | 中山 晃一 | 国立大学法人大分大学医学部附属病院医療技術部放射線部門 | 村上 康則 | 国立大学法人大分大学医学部附属病院医療技術部放射線部門 | |||||||||||||
95 | 甲状腺摂取率測定装置AZ-800-HSにおける適正なI-131測定距離の検討 | 核医学 | 【目的】 甲状腺摂取率装置AZ-800-HS(安西メディカル社製)について、I-131甲状腺摂取率測定における適正な測定距離について検討する。【方法】 点線源(I-131カプセル4.8 MBq)を用いて、1.軸方向の感度分布(検出器視野の中心軸上で、シンチレータ面からの距離12 cmから110 cmまでを1 cm間隔)と、2.接線方向の感度分布(軸方向距離50 cmで、検出器視野の中心軸から30 cmまで1 cm間隔)を測定した。【結果】 軸方向では、距離と共に計数値が減少し、50 cm以上で数え落としは認められなくなった。接線方向では、軸上の感度(100 %)に対し、98 %領域は半径8 cm、95 %領域は半径11 cmであった。【考察】 実際のI-131摂取率測定では距離50 cm以上が必要であり、距離50 cmであれば腫大甲状腺でも均一に測定できると考えられる。【結語】 甲状腺摂取率測定装置AZ-800-HSによるI-131甲状腺摂取率測定には適正な測定距離と視野があり、今後臨床での検討を行っていきたい。 | 村上 智紀 | 医療法人野口記念会野口病院 放射線科 | 野口 靖志 | 医療法人野口記念会野口病院 放射線科 | 高木 昭浩 | 大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻医用物理工講座 | 古嶋 昭博 | 熊本大学生命資源研究・支援センター | 松本 政典 | 熊本大学医学部保健学科 放射線技術科学専攻 | |||||||||||||||
96 | 18F酢酸の合成 | 核医学 | 現在、11C酢酸は肺癌や前立腺癌のPET検査に利用されている。しかし、11Cは半減期が20分と極めて短いという問題がある。そこでより半減期の長い18Fで標識した18F酢酸が11C酢酸に代わる検査薬として期待されている。【方法】1.合成方法FDG自動合成装置(GE社製TRACERlab MX FDG)を利用し18F酢酸をイオン交換反応反応式(1)、(2)により合成し、HPLCにより分析した。 1) ICH2COOC2H5 + Kriptfix222―18F → 18FCH2COOC2H5 2) 18FCH2COOC2H5 + HCL → 18FCH2COOH + C2H5OH2.HPLC分析方法固定相はイオン交換カラム 移動相は、ギ酸10% UV装置 λ=210nm 流速 2ml/分の条件で分析を行った。【結果・結論】上記合成方法によりHPLCピーク保持時間 4.5分に18F酢酸のピークが得られた。 | 宮崎 吉博 | 熊本大学医学部保健学科 | 冨吉 | 熊本大学医学部保健学科 | 盛島由貴 | 日本赤十字社熊本健康管理センター | 宮田真司 | 日本赤十字社熊本健康管理センター | 林徹 | 日本赤十字社熊本健康管理センター | |||||||||||||||
97 | PET-CT検査時における従事者の被ばくについての検討 | 核医学 | 【目的】当院は既存のRI施設にPET-CT検査室等を増設したために患者様とRI職員(医師、放射線技師、看護師)動線が交わる。投与から待機・撮影・回復・退室までのながれにおいて患者様との接触する時間や距離で被ばく状況が変わる。PET-CT検査時におけるRI職員の被ばく状況を測定し、低減方法を検討する。【方法】検査日毎にPET-CT検査を担当するRI職員にそれぞれポケット線量計を装着し、毎日の被ばく線量を測定する。PET-CT検査室・待機室・回復室の空間線量分布の変化を測定する。【結果・結論】操作者は操作ボタンがベッドサイドにあり患者様と至近距離である。よって被ばくを低減するには、いかにして患者様から距離をおき、また接している時間を少なくするかである。しかし車椅子の患者様など介助の必要な方の場合や、撮影の位置合わせの際に放射線技師と患者様との距離によって被ばくが増大する。 | 長松 健一 | 福岡大学病院放射線部 | 田中 稔 | 福岡大学病院放射線部 | 大和 勇三 | 福岡大学病院放射線部 | 大曲 香織 | 福岡大学病院放射線部 | |||||||||||||||||
98 | PETの減弱補正におけるCT値の影響 | 核医学 | 【目的】PET/CTでは、CT像を用い減弱補正が施行されているが、造影剤や金属により過補正が起こる。今回、JRIA球形ファントムを用い減弱補正へのCT値の影響を検討した。【方法】JRIA球形ファントムに18F-FDGを球内外で等濃度とし、球内に造影剤を加えCT値を調整した。ファントムはCT値が0,200,400,800および1000HUでPET/CT装置(GEMINI GXL, Philips)で撮像した。減弱補正は4 segmentation法と2 segmentation法で検討した。【結果・結論】過補正は4 segmentation法のみで認められた。減弱補正による過補正は径20mm以上の部位でCT値が800以上で認められた。径16mm以下の部位では過補正は認められなかった。 | 北村 夏美 | 熊本大学医学部保健学科 | 冨口 静二 | 熊本大学医学部 保健学科 放射線技術科学専攻 | 中村 裕也 | 熊本大学医学部 保健学科 放射線技術科学専攻 | 横井 正敬 | 熊本大学医学部 保健学科 放射線技術科学専攻 | 野崎 剛 | 熊本大学医学部 附属病院 | 勝田 昇 | 熊本大学医学部 附属病院 | |||||||||||||
99 | PET画像の加算時におけるSUV値の算出について | 核医学 | 【目的】PET−CT検査において、FDGの体内分布を半定量的に示す指標としてSUV値が臨床で用いられている。そこで、PET-CT検査息止め時の、PET画像の加算におけるSUV値の算出について検討したので報告する。【方法】SIEMENS社Biographは、ピクセル値にスケールファクタ(スケールスロープ)をかける事でBq/mlの値になる。PETの画像の各シリーズは異なるスケールファクタを持っているため、ピクセル値をそのまま加算・商算をしても正しい結果が得られない。そこで、商算を行う際に、各スケールファクタに相当した係数で割り、値の調整を行い、真のSUV値を求め、安静時PET画像と比較した。【結果・結論】安静時と加算時とを比較すると、加算時の方が高いSUV値を示し、真のSUV値に近くなったと思われる。 | 竹下 洋平 | 宮崎大学医学部附属病院 放射線部 | 有田 英男 | 宮崎大学医学部附属病院放射線部 | 野瀬 隆之 | 宮崎大学医学部附属病院放射線部 | 紫垣 誠哉 | 宮崎大学医学部附属病院放射線部 | 長町 茂樹 | 宮崎大学医学部附属病院放射線科 | 信田 育宏 | シーメンス旭メディテック株式会社 | |||||||||||||
100 | 当院における3TMRI施設の構造設計について | 放射線機器管理 | 【目的】これまでのMR撮影室は、漏えい磁場を防止するため、磁場シールドを有した壁で囲まれた閉鎖的な検査室が主流であった。当院では、3TMR装置導入に際し、開放的な検査空間を目指し検査室の設計を行った。【方法】漏えい磁場測定のシミュレーションによって、磁場強度を反映した床面の配色を決定した。また、鹿島建設の考案した、TRANSPARENT MRI ROOMの概念を基に、透視型電波シールドを設置する等、これまでのMR撮影室にはない、開放的な検査空間の実現を目指した。【結果・結論】当院のMR検査室の紹介を踏まえ、報告する。 | 和田 達弘 | 九州大学病院医療技術部放射線部門 | 山下 泰生 | 九州大学病院 医療技術部 放射線部門 | 中村 泰彦 | 九州大学病院 医療技術部 放射線部門 | 古閑 省一 | 九州大学病院 医療技術部 放射線部門 | 小林 幸次 | 九州大学病院 医療技術部 放射線部門 | 西川 啓 | 九州大学病院 医療技術部 放射線部門 | 木村 知子 | 九州大学病院 医療技術部 放射線部門 | 舩津 亮平 | 九州大学病院 医療技術部 放射線部門 | 宮崎 仁志 | 九州大学病院 医療技術部 放射線部門 | |||||||
101 | MR装置における日常の精度管理ソフトの作成 | 放射線機器管理 | 【目的】MR装置の日常の精度管理は、安定して高品質の臨床画像を提供するために欠かせない。また、そのデータをわかりやすく記録・保管する必要がある。しかし、評価項目が多岐に渡っていることや計算方法が煩雑なため、継続して精度管理をすることは負担となる。今回、計算やデータの記録・観察が簡便にできる日常の精度管理ソフトを作成した。【方法】表計算ソフトを用いて、信号雑音比・均一性・局所不均一性・画像歪みの4項目において、@測定値を入力すると、瞬時に計算値が求められるA各項目の値を簡単に表やグラフにでき、経時的な値の変動を観察できる精度管理ソフトを作成し、日常の精度管理をおこなった。【結果・結論】このソフトを用いることにより、MR装置の日常の精度管理を簡便にできるようになった。また、値の変動が一目瞭然に観察可能となりMR装置の状態を把握できた。 | 相川 勝彦 | 長崎大学医学部歯学部附属病院医療技術部放射線部門 | 稲富 信之 | 長崎大学医学部歯学部附属病院 医療技術部 放射線部門 | |||||||||||||||||||||
102 | FCRの不変性試験 ー第2報 経年変化の見られた項目についての考察ー | 放射線機器管理 | 【目的】「FCR品質管理プログラム Plus」を用いて、読み取り機構の異なる読み取り装置2台について1年間、不変性試験を行った。その中で、経年変化のみられた項目について考察を行う。【使用機種】1.VELOCITY U(富士フィルムメディカル) 2.Speedia CS(富士フィルムメディカル)【結果】1.VELOCITY UはSpeedia CSに比して経年的な変化が大きく見られ、ラインスキャン方式に特有なものであることが示唆されたが、特定するまでには至らなかった。2.経年変化は、最大で年19%の変化をい生じており、ユーザーサイドでの日常的な装置管理が重要である。3.経年変化により画質の低下を示唆する傾向がみられた。 | 遠藤 寿一 | 湯布院厚生年金病院 放射線室 | 牧野 秀昭 | 笹尾 俊文 | 江澤 朋子 | 真野 勇夫 | |||||||||||||||||||
103 | 高エネルギーX線校正(標準測定法01)多施設統一シートの作成・検討−宮崎放射線治療技術・管理研究会 X線校正統一シート作成班の取組み− | 放射線機器管理 | 【目的】放射線治療における線量校正は重要なQA項目のひとつである。現在、線量校正は施設毎の取組みがおこなわれている。宮崎放射線治療技術・管理研究会において、施設間共通のX線校正手順(校正シート)確立に向けた取組みを報告する。【方法】県内施設での01法実施状況把握のためアンケート調査を実施した。また、施設の校正状況ならびにシートの必須項目を検討した。作業の簡便性と計測値・係数処理方法など考慮し、2施設のシートをベースとして検討・評価を重ね統一シート作成をおこなった。【結果・結論】現在、県内3施設で01法導入中である。他の施設も移行を検討中である。X線校正統一シート作成は01法導入を促進する。さらに、数値処理法の統一化を図ることで、一定精度をもたせた施設間共通の校正手順を確立することができる。これらの情報共有化、技術水準の標準化と向上への取組みは、放射線治療における事故防止・安全管理面でも有用であると考えられる。 | 尻枝 勝敏 | 社団法人八日会 藤元早鈴病院 放射線部 | 岩元 昭人 | 医療法人同心会 古賀総合病院 放射線技術部 | 山神 昭彦 | 宮崎大学医学部附属病院 放射線部 | 藤森 太一郎 | 社団法人八日会 藤元早鈴病院 放射線部 | 佐藤 勇 | 国立病院機構 都城病院 放射線部 | 遠矢 修幸 | 宮崎県立日南病院 放射線部 | 上園 勝弘 | 潤和リハビリテーション振興財団 潤和会記念病院 放射線部 | 川村 慎二 | 宮崎大学医学部附属病院 放射線部 | |||||||||
104 | CTの検出器厚と低コントラスト検出能の関係について | CT検査 | 【目的】 多列CTの普及によって、0.5mm検出器でスキャンし、画像スライス厚は数mmで出力する施設が増えてきた。0.5mm画像スライス厚が必要ない場合は、無用な被曝をさせることになる上、数mm検出器をまとめた上でスキャンした方が、細かい切り出しはできないが、画質が優れている可能性がある。そのため、0.5mm検出器を使用した時と0.5mm検出器の8列をまとめて 4mm検出器とした時の低コントラスト検出能を比較したので報告する。【方法】 低コントラスト分解能ファントム内の球体を、0.5mm検出器と4mm検出器を使用し、それぞれ4mmの画像スライス厚の画像を作成する。0.5mm間隔の画像において、画像の球体が識別できるスライス位置を1、識別できないスライス位置を0としてグラフにプロットし、その半値幅を識別可能幅として比較した。また、異なる径の球体についても同様に行った。【結果・結論】実験途中であるため、学会当日に発表する。 | 馬場 仁 | 九州大学病院医療技術部放射線部門 | 有村 寿男 | 九州大学病院医療技術部放射線部門 | 吉川 英樹 | 九州大学病院医療技術部放射線部門 | |||||||||||||||||||
105 | 腹部CT検査における画質と線量の最適化(シミュレーション法の検討) | CT検査 | 【目的】腹部CT検査において、最適なX線撮影条件を決めるため、シミュレーションにより、検査に必要な線量決める方法を考案した。【方法】(1)、X線量(mAs値)を順次減少させファントムの撮影を行い、実画像を得て、Mat Lab(プログラミングソフト)を使い、シミュレーション画像(平滑化、ローパスフィルター)を作成し、物理的に実画像とともに比較し、シミュレーションのパラメータを求めた。(2)、(1)で得た最高画質の実画像に仮想(デジタル)腫瘍を挿入し、(1)の方法でシミュレーション画像を作成して実画像と物理的に比較し、最適線量を求めた。【結果・結論】(1)は、ローパスフィルターのほうが、実用線量域において、物理特性で比較して近似できた。(2)は、模擬腫瘍のシミュレーション、実画像と比べ物理的特性は、ほぼ同じ結果であり、仮想病変の挿入によるシミュレーション法により、簡便に必要な線量の決定ができた。 | 井上 行男 | 国立病院機構別府医療センター 放射線科 | 甲斐 倫明 | 大分県立看護科学大学 | |||||||||||||||||||||
106 | PHILIPS-Brillance64におけるCTの画像評価 | CT検査 | 【目的】今回、当院ではPHILIPS社製Brilliance64のバージョンアップが行われ、冠動脈用image filterが4つ、肺野、骨用のfilterが2つ新たに加わった。本filterの特徴を理解し、より適正な使用を目指しfilter別に比較評価した。【方法】空間分解能の評価として自作のシリンジワイヤーファントムを用い、filter別に同一撮像条件で撮像しMTFにて比較評価した。また、ノイズ特性の評価としてノイズの指標であるSD値をfilter別に同一条件で管電流のみを変化させ水ファントムを撮像し、5点の加算平均で評価した。【結果・結論】新たに加わった軟部関数の冠動脈用image filterと、従来使用していたfilter同士を比較するとノイズが抑えられMTFの評価は高かった。この結果より、以前の撮像条件より線量を下げられるかを検討したいと思う。 | 加治屋 博一 | 今給黎総合病院 中央放射線部 | 新村 栄次 | 今給黎総合病院 | M田 智太郎 | 今給黎総合病院 | 稲留 久恵 | 今給黎総合病院 | 室屋 純一 | 今給黎総合病院 | |||||||||||||||
107 | 三次元画像作成時の閾値設定と相対誤差についての基礎的検討 | CT検査 | 【目的】 三次元画像作成時の閾値設定でその値の妥当性・客観性を得る事を目的として、閾値設定が及ぼす三次元画像と実像との間に生じる相対誤差について基礎的な検討を行ったので報告する。【方法】 希釈した造影剤を予めメスピペットで計測し円柱状の自作ファントム(内径計測済み)内に封入、水槽内に内径・容積の異なるその自作ファントムを複数固定しMSCTにより撮像する。得られた二次元データを元にprofile curveを作成し、このグラフから10%間隔で90%から10%のCT値を求め、各々のCT値を閾値として、その内径と容積を求める。この得られた内径・容積の値を実像の各値との間に生じた差から相対誤差を求め検討する。【結果】 相対誤差5%(%:百分率誤差)以内に収まる閾値は、内径では60%〜20%CT値であるのに対し、容積では40%〜20%CT値であった。【結論】 閾値設定が内径・容積に及ぼす相対誤差について基礎的ながら明らかにする事ができた。 | 塘田 孝夫 | 特定医療法人社団 至誠会 木村病院 | |||||||||||||||||||||||
108 | 胸部MDCT画像を用いた肺野体積の自動計測とマニュアル計測の比較 | CT検査 | 【目的】胸部MDCT画像の肺野を抽出し,その体積を自動的に計測する手法を開発する。さらに,肺野体積を自動計測した結果とマニュアル法で計測した結果を比較することで,自動計測法の有用性を検討する。【方法】肺野体積の自動計測法を開発するために使用した症例は,4列のMDCT(GE社製,LightSpeed QXi)で撮影された肺結節を有する10例である。また,スライス厚は5mm,縦隔条件で画像再構成された体軸横断像である。まず判別分析法を用いたしきい値処理でスライス毎に肺野を抽出し,全スライスにおける抽出された肺野内のボクセル数を積算することで肺野体積を自動計測した。次にマニュアル法では,観察者がスライス毎にマウスで肺野を囲み,自動計測法と同様に,肺野内のボクセル数を積算することで肺野体積を計測した。10症例に対する肺野体積の自動計測の結果とマニュアル法による結果を比較した。【結果・結論】本研究で開発した肺野体積の自動計測結果は,マニュアル法の結果と良い一致が見られた。しかし,ほとんどのスライスでは,自動的な肺野抽出とマニュアル法の結果は一致したものの,肺尖部及び肺底部では差異が見られた。体積測定結果の詳細と自動計測法の精度評価については,当日発表する。 | 矢野 絵里香 | 熊本大学医学部保健学科 | 桂川 茂彦 | 熊本大学医学部保健学科 | |||||||||||||||||||||
109 | 小児頭部CT撮影条件の適正化 | CT検査 | 【目的】当院は小児救命救急センターを併設しているため、小児頭部CT検査は月20〜30件程度行われている。小児のCT検査は鎮静を行わない限り動きによる問題がある上、成人と比較して被ばくは2〜5倍になるとも言われている。しかし、撮影条件に関しては明確な指標がないため実際どの程度の条件が適正なのか、半分以下の条件でも検査可能なのかあいまいなまま個人の感覚にて減弱させているのが現状であった。そこで、過去の撮影データを分析し小児の頭部CTにおける適正な撮影条件を検討した。【方法】過去の撮影データから相関の見られた関係について分析を行う。【結果・結論】同一条件下における年齢とSDの関係はある年齢において相関が見られた。つまり、この年齢においての適正化は可能であると考えられる。 | 入江 佳世 | 北九州市立八幡病院放射線科 | |||||||||||||||||||||||
110 | 歯科におけるインプラントの術前検査としてのCTの応用について | CT検査 | 【目的および方法】歯科におけるインプラントの術前検査としては従来、パノラマ写真が広く用いられてきた。しかし、パノラマ写真からの情報は2次元的なものであり、3次元的空間把握を行うことは困難で、それを解決するため近年、CTの応用がはじめられている。我々の施設でも近隣の歯科との協力体制の下に、CTの利用を行っておりその報告と、この検査における適正な撮影ピッチ、線量、ステントの有無による撮影方法の検討を行った。【結果】CTが有するリフォメーション機能により、歯科用ソフトがなくとも、目的部位における正確な距離計算をすることができ、術前の有用な情報を得ることができる。また3D画像や実寸大フィルムを作成することにより、患者様への説明を容易にし、より良い理解につながる。またCTを有していない歯科医院であっても、我々のような施設と協力体制を築くことにより、より良い医療につながるものと考える。 | 中川 達也 | 医療法人恵山会 下地第2脳神経外科 放射線科 | 宮良 善一郎 | やいま歯科医院 | 嶺井 智志 | 医療法人恵山会 下地脳神経外科 放射線科 | |||||||||||||||||||
111 | 頭部3D−CTA画像提供〜術式へのアプローチ〜 | CT検査 | 【目的】脳神経外科のDrとカンファレンスを開き提供する画像について話し合い手術ビューの画像をどのように作成するか検討したので報告する。【方法】@脳神経外科のDrとカンファレンスを開き、手術を行うにあったて必要な画像について話し合う。A実際に手術の見学を行い、患者体位を把握する。B頭蓋骨の模型を使って、ワークステーションでの画像作成に役立てた。【結果・結論】@50代女性 右中大脳動脈瘤A80代女性 前交通動脈瘤B70代女性 右中大脳動脈瘤脳動脈瘤の治療は現在も開頭によるクリッピング術が主流である。動脈瘤の画像はこれまで、動脈瘤が見えやすい位置から色んな角度、方向の3D画像を提供していた。しかし術者が必要としている画像は、実際に手術で見る術野にに近い画像と他の血管との位置関係が分かる画像である。これからも、臨床医が求める画像に対して常に高いレベルで応えられる様にならなければならない。 | 与古田 拡 | ハートライフ病院放射線科 | 中村 弘之 | ハートライフ病院 放射線科 | 石原 悟 | ハートライフ病院 放射線科 | 池原 義人 | ハートライフ病院 放射線科 | 末吉 健次 | ハートライフ病院 脳神経外科 | 上笹 航 | ハートライフ病院 脳神経外科 | |||||||||||||
112 | 頚部3D-CTAにおける義歯アーチファクトへの改善策―チルトヘリカルの有用性― | CT検査 | 【目的】頚部3D-CTAにおいて義歯によるメタルアーチファクトにより、目的とする頚動脈分岐部が良好に描出されない事がある。当施設で使用しているAquilion64(東芝メディカルシステムズ(株))では、チルトヘリカルが可能である。今回この機能を利用しメタルアーチファクトの影響を目的部位である頚動脈分岐部から除外する事が可能であったのでここに報告する。【方法】撮影体位は義歯を頚動脈分岐部から離すために、下顎を軽度挙上させる。また、義歯がスキャン面内に重ならない様ガントリを下顎と平行に傾斜させ撮影を行う。【結果・結論】今回チルトヘリカルを用いた症例において、チルトヘリカルを用いなかった前回の画像と比較すると、メタルアーチファクトの影響が頚動脈分岐部より頭側に移動し、目的部位が明瞭に描出された。この事により、頚部3D-CTAにおける義歯アーチファクトへの改善策としてチルトヘリカルは有用であると考えられる。 | 三浦 弘 | 大分県厚生連鶴見病院 放射線技術科 | 藤原 誠 | 大分県厚生連 鶴見病院 放射線技術科 | 土谷 龍彦 | 大分県厚生連 鶴見病院 放射線技術科 | |||||||||||||||||||
113 | 人間ドック受診者でのMDCTにおけるメタボリック症候群判定の撮影方法確立の基礎的検討について | CT検査 | 【目的】現在、当院で人間ドック受診者の中で希望者には、MDCTにて腹部骨盤腔の撮影を行っている。そのデータを元に内臓脂肪計測を行っているが、より再現性のあるデータ収集を目指しての基礎的検討を行う。【方法】ボランティア15人を元に吸気・呼気撮影を行い、そのデータを元に臍中心と腸骨の上端から1cm付近腹囲・内臓脂肪・皮下脂肪の計測を行う。その値から吸気時・呼気時の撮影でのそれぞれの値のデータを元により再現性のある撮影方法の確立を試みる。【結果・結論】吸気時の内臓脂肪測定では30%近くの被検者にて肝臓・腎臓がデータに入ってきて正しいデータを取れなかった。呼気時では吸気時より内臓脂肪の割合が15%減った。臍中心で撮影すると呼吸方法によっては、撮影部位に違いがあるために、腸骨上端付近を撮影するのが、1番再現性がある撮影方法に思われる。臍の位置が腸骨より下方に位置すると、でん部の筋肉脂肪が入ってくるため、S/V比が正確な値を出すことができない。以上より、呼気時撮影の方が腎臓等の臓器が入ってくることなく、呼気撮影の腸骨上端付近のデータで撮影するのが再現性のある撮影方法だと思われる。 | 小濱 剛 | 愛誠会 昭南病院 放射線科 | 相村 崇成 | 鹿児島医療専門学校 診療放射線技術学科 | |||||||||||||||||||||
114 | 「経皮的腎動脈形成術支援おけるMDCTについての検討」〜 第一報 MDCTの有用性について 〜 | CT検査 | 【目的】経皮的腎動脈形成術(Percutaneous Transluminal Renal Angioplasty:以下PTRA)支援を目的として、術前に行われるMDCTについての検討を行う。第一報ではMDCTの有用性についての報告を行う。【方法】PTRA支援におけるMDCTについて、検査概要、および狭窄の検出精度について報告を行う。また、実際にPTRA支援に非常に有用であった臨床例や問題点ついても紹介する。【【結果・結論】PTRA施行前にMDCTでの評価を行うことにより、事前に腎動脈の本数や分岐位置、狭窄の程度や範囲の情報を得ることが可能となり、実際の手技の際に非常に有用であった。先行して行った延べ56本の腎動脈での評価は、感度=87.5% 特異度=87.5% PPV=90.3% NPV=84.0% であり非常に有用な検査であることが確認できた。 | 九町 章博 | 北九州市立八幡病院放射線科 | 満園 裕樹 | 北九州市立八幡病院 | 入江 佳世 | 北九州市立八幡病院 | |||||||||||||||||||
115 | 「経皮的腎動脈形成術支援おけるMDCTについての検討」〜 第ニ報 狭窄検出精度に影響を及ぼす因子について 〜 | CT検査 | 【目的】第一報で、MDCTによる評価では狭窄を強く疑ったが、実際には病変陰性であった症例について報告した。この点を受けて、第二報では撮影パラメータや造影効果が、狭窄率評価の精度にどのように影響を与えるか調査を行った。【方法】MDCTにおける腎動脈狭窄の検出精度を、腎血管造影および血管内エコーでの結果をGold-Standardとし、腎動脈分岐部での造影効果(CT値300未満or300以上)および撮影パラメータ(腎動脈精査or大動脈スクリーニング)のそれぞれについて、感度・特異度・陽性的中率および陰性的中率を算出し評価をおこなう。【結果・結論】先行調査の結果では、造影能についてCT値300未満と300以上の群で、感度および陰性的中率に大きな差を生じた。(感度:76.9%対94.1% 陰性的中率:72.7%対92.9%)一方で撮影パラメータに関しては本来良くなるはずの精査の方がスクリーニングより総じて低い値となった。これは精査側に前述の造影能不良の検査が集中しており、このことが原因であると考えられた。この他、石灰化の強い病変は偽陽性が生じやすい傾向が示唆された。 | 満園 裕樹 | 北九州市立八幡病院放射線科 | 入江 佳世 | 北九州市立八幡病院放射線科 | 九町 章博 | 北九州市立八幡病院放射線科 | |||||||||||||||||||
116 | 自動露出機構(CT−AEC)における造影剤が画質に及ぼす影響 | CT検査 | 【目的】本院における、東芝Aquilion 16 CT−AEC機能(以下:Real−EC)の臨床応用に際しては、CT画像の適切なSD設定の基準が明確にされていない現在、まずはReal−ECにより、設定SD通りに画像がコントロールされていることが重要になる。しかし、実際の臨床においては、様々な要素により設定SDとは異なる画像が得られることが危惧され、その影響について把握する必要がある。そこで今回、その一つの要素と考える、造影剤の影響ついて検討を行ったので報告する。【方法】当院の肝臓ダイナミックCT検査において、同一スキャノ像Real−EC(設定SD10)を用いて検査を行った症例より、単純、平衡相 の肝臓にROIを取り、SDを計測、比較検討を行った。【結果・結論】スキャノ像を基に計算された、単純、造影による同一線量でのSDの比較により、Real−EC使用時における、造影検査のSDの傾向を把握することが出来た。 | 青木 崇祐 | 北九州総合病院 放射線科 | 早野 瑞穂 | 北九州総合病院 放射線科 | |||||||||||||||||||||
117 | 当院における肝臓ダイナミックCT検査に対する現状解析―更なる検査精度の向上を目指して― | CT検査 | 【目的】 当院では肝臓ダイナミックCT検査において常に安定した造影効果を確保する目的で、患者毎に投与量を規定し注入時間固定にて検査を行っているが、各撮影時相における患者毎の造影効果のばらつきを完全には抑えられていなかった。造影剤到達時間の患者毎のばらつきの補正にはboulus tracking systemの使用が考えられるが、第1時相の造影剤到達時間のみの適正化で全時相の造影効果の最適化が図れる確証はないことから現在のところ当院では使用していない。そこで今回更なる検査精度の向上に向けて新たな方法を模索することを目的に、造影効果のばらつきの要因について現行法を基に解析を行った。【方法】 撮影開始時間固定にて行った検査データを基に各時相における大動脈、門脈、肝実質CT値を計測し、造影効果のばらつきを患者毎、撮影時相毎及び測定点毎で解析した。【結果・結論】 本検討より、現状における造影効果のばらつきの要因を確認することができた。肝臓ダイナミックCT検査の様に1回の造影剤投与で複数の時相を撮影する際には、1つの時相のみの解析結果だけで適正化を図ることは不十分であることが示唆された。 | 渡辺 亮 | 北九州総合病院放射線科 | 早野 瑞穂 | 北九州総合病院 | 青木 崇祐 | 北九州総合病院 | |||||||||||||||||||
118 | 肝臓Dynamic CT検査におけるボーラストラッキング法の最適化について | CT検査 | 【目的】64DASのマルチスライスCT装置への更新に伴い被ばく低減を考慮したボーラストラッキング法の最適化を試みたので報告する.【方法】以下の造影条件および撮影タイミングにて検査を行い結果について解析を行った. (1)造影剤濃度:240(100),300(100),320(100),350(100),370(100),300(150) mgI/1mL(mL),造影剤投与量:550mgI/kg,注入時間:固定(30秒)(2)モニタリング開始時間:15秒,トリガーレベル:200HU,ディレイタイム:20秒(動脈相)【結果】注入速度:3.1±0.2mL /秒(100mLシリンジ),動脈相の撮影タイミング:42.2±3.3秒,動脈のEU値:297.5±59.8HUの結果が得られた.【結論】造影剤投与量を体格別で規定すること,トリガーレベルを高く設定することで被ばくを考慮したボーラストラッキングの最適化が図られた. | 大石 芳貴 | 産業医科大学病院放射線部 | 岡崎 亜美 | 産業医科大学病院 放射線部 | 古海 誠 | 産業医科大学病院 放射線部 | 小川 正人 | 産業医科大学病院 放射線部 | |||||||||||||||||
119 | MD-CTでの肺動脈塞栓症・深部静脈血栓症の同時評価における造影剤注入プロトコールの検討―高用量造影剤と高濃度造影剤の比較― | CT検査 | 【目的】急性肺塞栓症および深部静脈血栓症の検索のためMDCTを用いた造影CTは現在、広く行われつつある。今回我々は独自のプロトコールに基づいて肺塞栓症診断における至適造影剤投与方法を検討した。【方法】肺塞栓症が疑われた32例を無作為に2つのプロトコール群に分けた。プロトコールA群は15例でイオパミロン370mgl/ml、100mlシリンジを使用し、プロトコールB群は17例でオムニパーク300mgl/ml、150mlシリンジを使用した。注入速度はいずれも3ml/秒で急速静注を行った。注入開始20秒後の動脈相において肺動脈、左房、下行大動脈内のCT値を測定した。注入開始180秒後の静脈相では肺動脈、左房、下行大動脈、腹部大動脈、両側外腸骨動脈、両側大腿動脈、両側膝窩動脈、下大静脈、両側外腸骨静脈、両側大腿静脈、両側膝窩静脈内のそれぞれのCT値を測定した。これらをStudent’s t-testで検定した。また視覚的な評価を5段階で行いMann-Whitney’s U testで検定を行った.【結果・結論】早期相では肺動脈と左房内のCT値はプロトコールA群がプロトコールB群よりも有意に高値であった(P<0.05)。後期相では下行大動脈、腹部大動脈、下大静脈内のCT値はプロトコールB群がプロトコールA群よりも有意に高値であった(P<0.05)。しかし、大腿静脈、膝窩静脈においては明らかな有意差は認めなかった。視覚的な評価では動脈相,静脈相とも有意差は認められなかった。肺動脈についてはプロトコールAがプロトコールB群より良好な造影効果を示した.下大静脈内血栓の診断は逆にプロトコールB群がより良好な造影効果を示した.大腿以下の静脈内血栓の診断に関してはプロトコールA、B群ともに同程度であると考えられた。 | 安座間 泰晴 | 沖縄県立南部医療センター・こども医療センター | 宜保 昌樹 | 琉球大学医学部付属病院 | 村山 貞之 | 琉球大学医学部付属病院 | |||||||||||||||||||
120 | MRCPにおけるshort echo spaceの有用性について | MR検査 | 【目的】呼吸同期法を併用したMRCPは、高い空間分解能の膵胆道画像が得られる。従来使用してきた、ETS=12.5msec より短いshort echo space ETS=6.5msecが使用可能となった。このshort echo space ETS=6.5msecを用いることで撮像時間の短縮、アーチファクトの低減を行えるか検討した。【方法】ファントムを用いて、蒸留水の信号強度を1shot,TR=2000~8000ms,echo space=6.5,8.5,12.5msに変化させて測定しSNRを求めた。ボランティアを従来の2shot,echo space=12.5ms,T2Plus併用と1shot, echo space=6.5,8.5,12.5msと変化させた場合を撮像し、視覚的に検討を行った。実際に臨床に1shot, echo space=6.5,12.5msの撮像を行い、胆嚢、総胆管、膵管のSNRを求め、放射線科医師により視覚的に検討を行った。【結果・結論】臨床例において、胆嚢、総胆管、膵管のSNRはecho space=6.5ms で低下した。視覚的に比較するとSNRは低下するが、高い分解能の画像が得られた。 | 東 敏也 | 宮崎大学医学部附属病院 放射線部 | 平原 由美 | 宮崎大学医学部附属病院放射線部 | 中武 大 | 宮崎大学医学部附属病院放射線部 | 紫垣 誠哉 | 宮崎大学医学部附属病院放射線部 | |||||||||||||||||
121 | 超常磁性酸化鉄粒子(SPIO)製剤が拡散強調画像(DWI)に与える影響について −ADC値の測定に関して− | MR検査 | 【目的】超常磁性酸化鉄粒子(SPIO)製剤がKupffer細胞への取り込みにより肝臓信号を低下させ、取り込みのない充実性腫瘍病変を高信号として検出するというのは確立された手法である。一方、拡散強調画像(DWI)も細胞密度の高い腫瘍性病変を高信号に描出することからその検出に一役を担っている。SPIOの投与によりDWIのcontrastが向上するという指摘もあり、その検証を行った。【方法】Philips Intera Achieva Nova Dual R1 1.5T、SENSE-Body コイルを使用して、肝細胞癌を中心とした臨床60例においてSPIO投与前後でb=0、500、1000のDWIの撮像を行った。投与前後それぞれのb=500、1000での正常肝臓に対する病変部のCNRを測定し比較した。また病変部のADC値を比較した。【結果・結論】投与後、病変部のCNRは統計学的有意差をもって向上した。その傾向はb=1000よりもb=500で顕著であった。またADC値は投与後に低下した。SPIO投与はDWIのcontrast向上に寄与するが、ADC値の正確な測定を妨げる恐れがある。 | 西川 啓 | 九州大学病院医療技術部放射線部門 | 辻田 直子 | 九州大学病院 医療技術部 放射線部門 | 和田 達弘 | 九州大学病院 医療技術部 放射線部門 | 岩永 崇 | 九州大学病院 医療技術部 放射線部門 | 宮崎 仁志 | 九州大学病院 医療技術部 放射線部門 | 山下 泰生 | 九州大学病院 医療技術部 放射線部門 | 船津 亮平 | 九州大学病院 医療技術部 放射線部門 | 木村 知子 | 九州大学病院 医療技術部 放射線部門 | 小林 幸次 | 九州大学病院 医療技術部 放射線部門 | |||||||
122 | 「改良型EPIを用いた乳腺DWIの有用性の検討」 | MR検査 | 【目的】現在、体幹部DWIにおいて歪みの少ない画像を得るにはSENSE法(sensitivity encoding)を代表としたParallel Imaging技術を用いることが必須であると考えられているが、全てのMRI装置で使用出来るわけではない。そこで今回、Parallel Imaging技術を用いない独自のEPIシーケンスパラメータを作成し、乳房のMRI検査における有用性を検討した。【方法】@自作乳房ファントムを用い、最適EPIパラメータの基礎的検討を行った。A@で得られた結果を基に臨床データを得、その有用性を検討した。【結果・結論】EPI factor(FOV phase[%])、TE[ms]、Bandwidth[Hz/px]の3つのパラメータを変更することにより適度なSNRを保った歪みの少ない画像が得られた。また、臨床においても腫瘍領域に一致した高信号を呈し、診断に有用な情報を得ることが出来た。 | 永松 徹 | 独立行政法人国立病院機構大分医療センター | 二保 忠紀 | 独立行政法人国立病院機構大分医療センター | 井手口 忠光 | 独立行政法人国立病院機構九州医療センター | 楢崎 亜希子 | 独立行政法人国立病院機構九州医療センター | 赤澤 史生 | 独立行政法人国立病院機構九州医療センター | 山本 静成 | 独立行政法人国立病院機構九州医療センター | 丸山 裕稔 | 独立行政法人国立病院機構長崎医療センター | 北口 貴教 | 独立行政法人国立病院機構長崎医療センター | 田中 範司 | 独立行政法人国立病院機構長崎医療センター | |||||||
123 | spineコイルを用いた乳房撮影 | MR検査 | 【目的】乳房検診受診者の増加にともない乳房MRIのニーズが増え、高価な専用コイルを用いずに乳房撮影が出来ないか創意工夫した。【方法】色々なコイルを組み合わせて使用し、画像を比較検討した。【結果・結論】低反発のマットを敷く事で腹臥位の患者負担を減らす事が出来、また専用コイルを用いずに良好な画像が得られた。 | 櫛野 恭治 | 大分赤十字病院放射線科部 | 久保 浩二 | 大分赤十字病院 | 永嶋 しのぶ | 大分赤十字病院 | |||||||||||||||||||
124 | 3D-SSFPを用いたTime-SLIP法による頸部動脈描出の撮像パラメータの検討 | MR検査 | 【目的】Time-SLIP法にはSSFP法を用いる方法とFASE法を用いる方法があるが,頸部動脈のように流速の速い血管の撮影にはSSFP法が有利である.今回我々はこの撮像法による頸部動脈描出の撮像パラメータの検討を行った【方法】使用装置は東芝製EXCELART pianissimo XGS,受信コイルはhead speeder coil(7ch)を用いた.撮像パラメータの検討としてsegment数とspeederの有無について検討した【結果・結論】segment数を増やすと動脈の描出能は向上した.speederを使用するとSNは低下したが,segment数が少ない場合speederを使用しない場合に比べ動脈の描出能は向上した. | 加藤 広士 | 国家公務員共済組合連合会新別府病院 放射線科 | 大谷 紀夫 | 国家公務員共済組合連合会 新別府病院 放射線科 | 三坂 恭一 | 国家公務員共済組合連合会 新別府病院 放射線科 | |||||||||||||||||||
125 | 3D-SSFP法を用いたTime-SLIP法による非造影頸部MRAの有用性 | MR検査 | 【目的】SSFP法にTime-SLIP法によるプレパレーションパルスを付加することにより背景信号を抑制し,流入する血液信号とのコントラストを得ることが可能である。今回我々はTime-SLIP法による頸部MRAの有用性を検討した【方法】使用装置は東芝製EXCELART pianissimo XGS,受信コイルはhead speeder 7ch coilを使用しTime-SLIP法と3D-TOF法との血管の描出能の違いについて比較検討した。また頸動脈狭窄症例においてDSAまたはCTAと比較検討した【結果・結論】TOF法にくらべTime-SLIP法では内頸動脈岐支部にみられるアーチファクトは低減された.内頸動脈狭窄症例においてTime-SLIP法は非常にDSAもしくはCTAに非常に近い画像であった.本法はTOF法で問題となる血管の走行方向や狭窄部におけるアーチファクトが低減され、非常に有用な方法である | 加藤 広士 | 国家公務員共済組合連合会新別府病院 放射線科 | 大谷 紀夫 | 国家公務員共済組合連合会 新別府病院 放射線科 | 三坂 恭一 | 国家公務員共済組合連合会 新別府病院 放射線科 | |||||||||||||||||||
126 | 頸動脈プラーク評価の取り組み | MR検査 | 【目的】当院の現状のMRI装置でできる頸動脈プラークのプロトコル作成と評価を行なった。【方法】使用装置は、GE社製 SIGNA EXCITE INFINITY 1.5Tで8NV Coilを使用。プロトコル作成では、実際にボランティアを撮影し、血管内が描出できるか検討した。プラーク評価では、血管エコー所見とMRIとの相関性を比較した。 【結果・結論】プロトコル作成では、脈波同期でBlackBloodのT1WI、T2WIと脂肪抑制が最もよく血管内を描出できた。プラーク評価では、エコー所見とほぼ一致する結果が得られた。 | 吉村 伸一郎 | 出水郡医師会立阿久根市民病院 診療放射線科 | 柏木 大晋 | 出水郡医師会立阿久根市民病院 | |||||||||||||||||||||
127 | 胸郭入口部MRAの描出能改善の試み | MR検査 | 【目的】大動脈弓部から分岐する動脈のMRAを撮影する場合、coronalによる造影4DMRDSAまたは、3DTOF法を用いた横断像をMIP処理にて行っている。しかし、3DTOF法では、大動脈弓部からの3本分岐が十分描出できないこともあり、造影MRDSAは、造影剤を使用するリスクがある。そこで、2DTOF法に脈派同期を併用することにより描出の改善を試みた。【使用機器】SIEMENS社製 MAGNETOM Avanto1.5T【方法】2DTOF法においてスライス厚を最小の3mmに固定し、@スライスオーバラップの割合を変化させ、MIP画像による描出の検討A脈派同期のdelay timeを変化させた時の描出の検討B従来の3DTOF法の画像との比較検討を行った。【結果・結論】2DTOF法に脈派同期を併用することにより、信号強度が高くなり、大動脈弓部から分岐する動脈の描出能が改善した。また、スライスオーバラップにより、MIP像による観察も可能であった。 | 酒本 司 | 国立病院機構熊本医療センター 放射線科 | 市川 和幸 | 国立病院機構熊本医療センター 放射線科 | 長岡 里江子 | 国立病院機構熊本医療センター 放射線科 | 松永 博 | 国立病院機構熊本医療センター 放射線科 | 西本 博美 | 国立病院機構熊本医療センター 放射線科 | |||||||||||||||
128 | トルソコイルを用いた頚椎前屈撮影法の検討 | MR検査 | 【目的】当院では、神経内科における平山病の鑑別診断の手段の一つとして、MRIを用いた頚椎撮影を行っている。その撮影法として、通常の臥位による頚椎撮影と、前屈時における頚椎撮影を行っている。しかし、椎体撮影に用いるCTLコイルやボディコイルを用いた場合では、前屈が不充分であったり、S/Nの低い画像となり、診断に用いるには不充分な画像となってしまう。そこで、ボディ用表面コイルを用いた頚椎撮影について検討した。【方法】最初に、トルソコイルを用いる場合の専用の撮影補助具の作成を行った。そして、トルソコイル、CTLコイル、ボディコイルの頚椎前屈撮影の画像について視覚的な評価を行った。【結果・結論】トルソコイルを用いた場合の画像は、その他のコイルに比べ良好な画像が得られ、前屈も充分であった。頚椎撮影時にトルソコイルを用いることは有効であった。今後の課題としては、撮影時間の短縮、体形の大きい患者様の場合の撮影法などに検討する必要がある。 | 中西 風大 | NHO 沖縄病院放射線科 | 金城 睦男 | 田代 浩一 | 大城 善栄 | 久場 真由美 | 宮里 征武 | ||||||||||||||||||
129 | 早期関節リウマチの両手MRI検査について | MR検査 | 【目的】関節リウマチは原因不明の慢性進行性の疾患であり、患者は関節が冒され、その運動障害のため日常生活が著しく制限される。当院では、新たな関節リウマチ治療薬の開発に伴い、早期診断と治療効果判定の試みをMRIにて行っている。その方法と臨床例を報告する。【方法】予め足部静脈にルート確保した患者を側臥位にし、自作の固定具で両手を四肢コイル内に固定する。造影前にT1強調およびSTIR冠状断像を撮影する。次に自動注入器を用いて冠状断におよび横断像の撮像をおこなう。撮像時間は、全体で約30分である。【結果・結論】この検査方法により両手を同時に一度の検査で評価できた。しかも、関心領域に一致した市販のコイルを使用しているため、高い信号雑音比、高分解能の画像を得ることができ、一般の施設でも検査可能と思われた。 | 稲富 信之 | 長崎大学医学部歯学部附属病院放射線部放射線部門 | 相川 勝彦 | 長崎大学医学部歯学部附属病院 | |||||||||||||||||||||
130 | PULSAR/QUASAR撮像パラメータの基礎的検討 −vascular crushing pulseについて− | MR検査 | 【目的】PULSAR/QUASARはASLによる頭部の灌流強調画像撮像法の一種であるが,多くのパラメータがその画質に影響する.中でも,vascular crushing pulseは血管の信号を抑制する役割を持ち,脳実質の灌流を評価する上で重要なパラメータのひとつである.今回,このvascular crushing pulseについて基礎的検討を行った.【方法】同意を得たボランティアの脳(基底核領域スライス)をvascular crushing pulseのvelocityを1.0から15〔cm/sec〕まで段階的に変化させて撮像して比較を行った.【結果・結論】velocityを小さくするにつれて,信号差のピークは後のphaseへとずれていった.velocityを小さくするほど血管の信号は良好に抑制され,信号差のピークはより実質のピークに近くなると考えられた.しかし,小さなvelocityでは実質の信号差も低下した. | 岩永 崇 | 九州大学病院医療技術部放射線部門 | 和田 達弘 | 九州大学病院医療技術部放射線部門 | 宮崎 仁志 | 九州大学病院医療技術部放射線部門 | 舩津 亮平 | 九州大学病院医療技術部放射線部門 | 山下 泰生 | 九州大学病院医療技術部放射線部門 | 西川 啓 | 九州大学病院医療技術部放射線部門 | 小林 幸次 | 九州大学病院医療技術部放射線部門 | 古閑 省一 | 九州大学病院医療技術部放射線部門 | 中村 泰彦 | 九州大学病院医療技術部放射線部門 | |||||||
131 | MRIを用いた脳血管性認知障害の虚血病変領域の検出法の開発 | MR検査 | 【目的】我々の目的は、MRI画像における脳血管性認知障害の虚血病変の高信号領域を自動検出する手法を開発し、高信号面積比を計測することである。【方法】虚血病変領域が低信号となるT1強調画像と病変が高信号となるFLAIR画像との差分像に基づき、多重しきい値処理と領域拡張法を用いて高信号領域の候補を求める。次に、T2強調画像を含む3種類のMRI画像で候補領域の特徴量を求め、人工ニューラルネットワークを用いて偽陽性領域を削除した。開発した手法を、脳血管性認知障害(年齢:78-94歳)と診断された10症例のMRI画像に適用し、一致度と検出率を求めた。【結果】放射線科医の決定した虚血病変領域と我々の手法による候補領域は、偽陽性候補1.4個のとき、検出率90%、一致度は59.3となった。【結論】我々の結果は、脳血管性認知障害における虚血病変の高信号領域を自動的に検出可能であり、虚血病変面積比の算出に有効であることが示唆された。 | 山下 泰生 | 九州大学病院医療技術部放射線部門 | 有村 秀孝 | 九州大学 九州大学 医学研究院 | 土屋 一洋 | 杏林大学病院 放射線科 | |||||||||||||||||||
132 | CTトラブル対策システムの構築 | 放射線機器管理 | 【目的】 CT装置に関して(1)障害情報を収集するための情報インフラの設置と、(2)情報を必要としたときに適切な情報を取り出す方法について検討したので報告する。【方法】 DBMSはファイルメーカーpro、DBサーバはmac mini、回線はNTTフレッツ光を使用した。IPアドレスはダイナミックDNSにより動的に割り当てた。 DBには装置名と障害の状況、故障原因および復帰過程を入力した。障害状況を記した自由文は形態素解析を行い、単語ごとにキーワード化するとともに、同義語を収束させて検索に掛かりやすいように工夫した。【結論】 ネットワーク型データベースとすることで複数の施設で情報を共有することができた。一個人、一施設ではなく地域技師組織として安全な医療を推進するための方策として提案したい。 | 酒井 崇行 | 九州労災病院 | 塘田 孝夫 | 特定医療法人社団至誠会 木村病院 | 今村 憲司 | 三菱化学病院 | 満園 裕樹 | 北九州市立八幡病院 | 小石澤 学 | 医療法人羅寿久会 浅木病院 | 原田 昌彦 | 三菱化学病院 | |||||||||||||
133 | 移動型CT装置の使用経験−新病院移設時において− | 放射線機器管理 | 【目的】当院増改築に伴い、当科の医療機器も移動することとなった。その内のCT装置の移動において、代替機の導入を決定し、移動型CT装置(株式会社フリール)を経験したので報告する。【使用機器】移動型CT装置:Asteion KG(東芝メディカルシステムズ社製)【利点として】@少し広めの駐車場程度の面積があれば、設置が可能。A自家発電のため、施設からの電源供給が不用。B撮影からフィルミングまで車内にて完結する。【問題点として】@地上から車内入り口まで高さがあるためリフトを使用しているが、そのリフトが小さい。Aリフトの最大許重量が小さいため、患者と付き添いの2名がやっとである。B検査室搬入時に人手が必要。(搬入、付き添い、後方からの搬入補助)C撮影後の画像リコン時間が長い。また、レーザーイメージャのフィルミング時間が長い。【結語】今回、移動型CT装置を経験し、様々な問題点がある事を認識する事が出来た。しかし、省スペースや特別な電源が不要な事など、利点も多い。今後は、様々な問題点を解決していただき、移動型CT装置の利便性が向上するようお願いしたい。 | 下田 仁志 | (社)出水郡医師会立阿久根市民病院 診療技術部 診療放射線科 | 内木場 健一 | (社)出水郡医師会立阿久根市民病院 診療技術部 診療放射線科 | 田中 紀恵 | (社)出水郡医師会立阿久根市民病院 診療技術部 診療放射線科 | 柏木 大晋 | (社)出水郡医師会立阿久根市民病院 診療技術部 診療放射線科 | 床波 隆幸 | (社)出水郡医師会立阿久根市民病院 診療技術部 診療放射線科 | 高野 亮一 | (社)出水郡医師会立阿久根市民病院 診療技術部 診療放射線科 | 吉田 志麻 | (社)出水郡医師会立阿久根市民病院 診療技術部 診療放射線科 | 木ノ下 裕信 | (社)出水郡医師会立阿久根市民病院 診療技術部 診療放射線科 | 吉村 伸一郎 | (社)出水郡医師会立阿久根市民病院 診療技術部 診療放射線科 | |||||||
134 | 長崎県におけるCT・MRI装置に関する調査報告 | 放射線機器管理 | 【目的】長崎県CT・MRI研究会では、医療機関の実情に即した研修会を開催するため、CT・MRI装置と施設状況に関する調査を行った。ついては、診療所含めた医療機関のおかれている現状を多くの方に知ってもらい、各地域・技術団体或いは行政に求められる取りくみとは何か考える契機としたい。【方法】1.調査対象 長崎県放射線技師会会員が所属する県内医療機関120施設2.調査方法 文書による無記名アンケート方式による調査3.調査項目 (1)医療機関基本情報調査 ・従事者数 ・品質管理規定の作成有無 ・DPC導入の有無等 (2)CT装置に関する調査 ・装置種別/メーカー種別 ・保守.定期.始業点検/受入試験 ・撮影技術等 (3)MRI装置に関する調査 ・装置種別/メーカー種別 ・保守.定期.始業点検/受入試験 ・撮影技術等【結果・結論】今回の調査は、無記名投函方式ながら、各医療機関のご協力により70%の回収率であった。長崎県内では、技師が6名以上従事する施設が25%程度と、専門性の育ちにくい環境ながら各会員が技術の向上に向け努力されている現状。しかしながら、CT・MRI装置の品質管理(始業点検・品質管理)という点では、十分な対応がなされていない。原因は、品質管理の必要性への理解不十分、品質管理及びその方法の未法定化等が挙げられる。しかし、この現状に対する責任は、各会員・施設にのみ帰すべきものではない。今後、研究会として取り組む方向性を紹介すると共に、各分野でご活躍の方々に研究会へのご協力をお願いしたい。 | 馬郡 正昌 | 長崎県立島原病院 医療局 放射線科 | 林田 和弘 | 長崎記念病院 | 福田 徹 | 長崎大学医学部附属病院 | 馬場 隆治 | 佐世保中央病院 | |||||||||||||||||
135 | Accessデータベースを用いた放射線技師部業務管理システムの構築−当直業務・時間外業務・機器修理保守管理のデータベース化− | その他 | 【目的】従来、当直業務、時間外業務、機器修理保守はすべて紙ベースで行なっており、それらを管理するのは容易ではなかった。業務量等を把握するにも帳票から手入力でExcel等に転記し集計するなどしていたが、確実性に乏しいものであった。今回、それらの弱点を克服すべくマイクロソフト社製のAccess2000を用いたデータベースを構築し、実用化できたので報告する。【方法】データベースは当直業務管理、時間外業務管理、機器修理保守管理からなっており、現場入力を基本としている。当直業務管理は当直者が、時間外業務管理、機器修理保守管理は各課の課長が入力し関係書類の出力を行なっている。また、データベースを院内のネットワーク上に置くことで何処からでも入出力が可能となり、最終的に部長がそれを統括管理できるようにした。【結果・結論】本システムの構築により、紙ベースで行っていた作業をすべてデータベース化することにより、当直業務管理では各人の実働時間の算出、検査ごとの業務量の把握が容易にできるようになった。時間外業務管理では各課ごと、個人ごとの時間外集計が容易にできるようになった。また、機器修理保守管理では修理、保守管理の履歴、故障の傾向が一目でわかるようになった。 | 杉松 繁樹 | 社会保険小倉記念病院放射線技師部 | 湯田 逸雄 | 社会保険小倉記念病院 | |||||||||||||||||||||
136 | 当院におけるロスフィルム数とその発生要因に関する考察 | その他 | 【目的】ロスフィルムの発生を抑えることは、「再撮影をしない」「経済的な損失をおさえる」ことに繋がる。そこで、当院でのロスフィルムの発生要因について考察したので報告する。【方法】平成16年1月から平成19年6月までのCR、CT、MRIロスフィルムの集計を行いその動向と考えられる発生要因について照合し、因果関係を検証する。【結果・結論】当院での主なロスフィルムの発生要因として「機器の更新」「技師の入退社」「検査件数の増減」が挙げられたが、その内「機器の更新」「技師の入退社」においてロスフィルムの増加が確認できた。 | 岩坪 亮 | 医療法人慈恵会西田病院 放射線科 | 江藤 芳浩 | 医療法人慈恵会 西田病院 放射線科 | |||||||||||||||||||||
137 | 平成19年度ADセミナー実施報告について | その他 | 【目的】これまで九州各県は、JARTのADセミナー開催マニュアルに従って開催してきましたが、地方技師会の事務局(実行委員)の大変さ、受講者数の減、予算の問題、セミナーの目的、レベル維持、各支部での開催などを考慮しなければならず、各県単独での開催が難しくなってきたため、九州地域放射線技師会としてADセミナーを企画した。【方法】九州各県合同でADセミナーを開催することを決定し、九州地域放射線技師会が主催、九州8県技師会が共催として九州統一ADセミナーを実施した。福岡県放射線技師会を事務局として、今年度6月〜8月までにADセミナー4科目を実施した。【結果・結論】8日間というタイトなスケジュールの中、九州各県より多数の受講者が参加し、無事4科目を終了した。今後も九州地域放射線技師会は九州地域の会員に有意義な教育環境を提供できるよう、イベントの企画を行っていきたい。詳細については当日報告する。 |
隈 浩司 |
鹿児島市立病院 放射線技術科 | 篠原 久男 | 九州中央病院放射線科 | 竹下晋司 | 宮崎市郡医師会病院 医療情報管理室 | 肥合 康弘 | 熊本大学医学部保健学科 | 柿本信二 |
佐賀県立病院好生館 放射線科 | 林田和弘 | 長崎記念病院 放射線部 | 仲本政三 |
沖縄県立南部医療センター・こども医療センター 中央放射線部 |
江藤芳浩 | 西田病院 放射線科 | |||||||||
138 | 佐賀大学県民医療アカデミーオブe-Japanー地域のニーズに対応したへき地医療教育資源の創成ーインターネットTV会議を利用したe-ラーニングへの取り組み | その他 | 【目的】 佐賀大学医学部「県民医療アカデミーオブe-Japanー地域のニーズに対応したへき地医療教育資源の創成ー」事業の一環としてインターネットTV会議を利用して講演会場と他の会場との双方向通信による講習会を実施し、放射線技師の卒後教育としてのe-ラーニングへの活用について検討したので報告する。【方法】 会場(佐賀大学医学部臨床大講堂)と県内の2会場とのインターネットTV会議システム(木村情報株式会社:3e-カンファレンスシステム)を利用して実際の講演を聴講した後に質疑応答する。【結果・結論】 講演会場と他の会場との双方向通信によるインターネットTV会議による講演の聴講と質疑応答はスムーズに行うことができた。 3会場とのe-ラーニングを視野にいれた講演会を開催できたことは、勤務の都合で参加できない放射線技師の卒後研修・教育プログラムに活用できることを体験し、遠隔地TV会議とe-ラーニングの必要性を学んだ。 | 阿部 一之 | 佐賀大学医学部附属病院 放射線部 | 城戸 典孝 | 佐賀大学医学部附属病院放射線部 | 長澤 久美 | 佐賀大学医学部附属病院放射線部 | 廣木 昭則 | 佐賀大学医学部附属病院放射線部 | 北村 茂利 | 佐賀大学医学部附属病院放射線部 | 角南 克己 | 佐賀大学医学部附属病院放射線部 | 成末 彰博 | 佐賀大学医学部附属病院放射線部 | 姥 浩二 | 佐賀大学医学部附属病院放射線部 | |||||||||
139 | 一対エッジを用いたMTF測定に関する研究 | 画像工学 | 【目的】近年、MTFの測定方法はスリット法からエッジ法(IEC62220-1)に移行しつつある。しかしこのエッジ法はまだ問題点も多く、スリット法と同様な結果を得るには、解析途中で何らかの工夫が必要となる。特に一番の問題は、差分微分を用いることによる高線量域でのばらつきで、それが最終的に得られるMTFに大きく影響を与えている。そこで今回、1対のエッジを用いる新しい方法を考案したので、報告する。【方法】2枚のエッジのエッジ面を合わせて、IP上に2〜3度傾けて配置した。1枚ずつエッジを外してそれぞれ撮影を行うことで、ほぼ同じ位置の左右対称ESFが得られる。得られた左右対称ESFの差分微分を行い、それぞれの低線量域LSFをピークで結合しMTFを求めた。得られたMTFはスリット法で求めたMTFと比較した。【結果】今回、新しく考案した一対エッジを用いた測定法では、スリット法で求めたMTFと良く一致した。 | 楢崎 亜希子 | 独立行政法人国立病院機構九州医療センター 放射線部(臨床研究部) | 井手口 忠光 | 独立行政法人国立病院機構 九州医療センター 放射線部(臨床研究部) | 川路 康之 | 九州大学大学院 保健学専攻 | 東田 善治 | 九州大学大学院医学研究院保健学部門 医用量子線科学分野 | 豊福 不可依 | 九州大学大学院医学研究院保健学部門 医用量子線科学分野 | |||||||||||||||
140 | ディジタルMammography装置におけるエッジ法を用いたMTFの測定(測定結果に影響を及ぼす因子に関する検討) | 画像工学 | 【目的】解像特性(MTF)を測定する手法の一つエッジ法は、入射X線束に対するアライメントがスリット法ほど正確さを要求されないため、現在、広く普及し始めている。しかし、エッジ法を用いるとき測定結果に影響を及ぼす因子がいくつか考えられるが、その検討報告は、我々の知るかぎり少ない。そこで今回、特にMammography装置でエッジを使用したときの、線量ならびに幾何学的配置(エッジアライメント)がMTFに及ぼす影響を検討したので報告する。【方法】Mammography装置にIPカセッテを装着し、エッジを2〜3度傾けて入射X線束中心に配置した。次に線量およびエッジアライメントを変化させ、撮影を行った。それぞれ得られたESFの差分微分を行いMTFを求めた。得られたMTFはスリット法にて求めたものと比較し、検討した。【結果】線量および幾何学的配置を変化させると、スリットのMTFと差が見られた。 | 川路 康之 | 九州大学保健学専攻 修士(社会人) | 井手口 忠光 | 独立行政法人国立病院機構 九州医療センター 放射線部(臨床研究部) | 楢崎 亜希子 | 独立行政法人国立病院機構 九州医療センター 放射線部(臨床研究部) | 東田 善治 | 九州大学大学院医学研究院保健学部門 医用量子線科学分野 | 豊福 不可依 | 九州大学大学院医学研究院保健学部門 医用量子線科学分野 | |||||||||||||||
141 | 隆起性病変(消化管)のテクスチャ解析 | 画像工学 | 【目的】胸部や乳房撮影では既に確立されているCADを,消化管撮影に利用する手がかりを求めるために,今回胃および大腸の隆起性病変に対しテクスチャ解析を試みた.【方法】画像解析ソフトを利用して,症例画像に対しテクスチャー解析(空間濃度依存法とパワースペクトル解析)を実施した.【結果・結論】空間濃度依存法で解析した結果,エネルギー・エントロピーで正常粘膜とポリープ,正常粘膜と癌腫の有意差検定において有意差が認められた.しかし,その他の項目(相関・局所一様性・慣性)については有意差がみられず不適となった.パワースペクトル解析においては,正常粘膜とポリープに比べ正常粘膜と癌腫との間で最大値と最小値の差に大きな差が認められた.同時に正常粘膜と癌腫の間には有意差が認められた.本実験において,空間濃度レベル依存法ではエネルギーとエントロピーにおいて,良性粘膜とポリープおよび癌腫と思われる部分に明らかに有意差がみられた.パワースペクトル解析においも良性粘膜と癌粘膜でそれぞれに有意差が認められた. この結果を利用すれば,今後,疾患部位が特定されたあとの二次的な解析手段として,正常所見か異常所見かの判断材料になるものと思われる. | 長野 宣道 | 日本文理大学医療専門学校 診療放射線学科 | |||||||||||||||||||||||
142 | 頚椎画像に生じたモーションアーチファクトの特徴量解析 | 画像工学 | 【目的】頸椎画像に生じたモーションアーチファクトを定量的に検出する特徴量について検討した.【方法】頸椎画像の椎体上に関心領域を設置し,関心領域内の画素値の差分画像を作成した.この差分画像に対し,2次元フーリエ変換を行い,パワースペクトルを求めた.最後に定量的尺度値としてパワースペクトルのRMS変動値(root mean square variation)および1次モーメントを求め,モーションアーチファクトを検出する特徴量の指標とした.【結果・結論】モーションアーチファクトを生じた画像は,正常画像に比べRMS変動値および1次モーメントは低い値を示し,両者を区別することが可能であった.よって,これらの定量的尺度値が,モーションアーチファクトの検出に有用であることが示唆された. | 村上 誠一 | 産業医科大学病院放射線部 | 二神 恵津朗 | 産業医科大学病院 放射線部 | 藤本 啓司 | 産業医科大学病院 放射線部 | 中野 努 | 産業医科大学病院 放射線部 | |||||||||||||||||
143 | SWI画像におけるHigh-Passフィルタの研究 | 画像工学 | 【目的】SWI画像を構成するためのHigh-Passフィルタの大きさ・種類の変化が画像へ与える影響と特徴を調べる。【方法】PRESTO法並びに通常SWIに用いられる3D-GRE法で得られた頭部画像を元に、独自に組上げたプログラムを用いSWI画像を得る。この時、用いられるHigh-Passフィルタの種類、サイズ等をプログラムにより様々に変化させ、結果得られる血管の描出などの画像への影響を調べる。効果の定量化のため今回は主にVisibilityを用いて、大きさが違う数ヵ所の静脈と皮質を含む一部の組織についてSWI画像上で測定を行い、考察を行う。【結果・結論】既出の論文において殆んど議論されていないフィルタサイズ、種類は画像に与える影響が大きい事が確認できた。特に、細かい血管の描出時と組織の強調時ではフィルタサイズに相反関係にあることが指摘できる。 | 有村 大喜 | 熊本大学医学部保健学科 | 出田 知世 | 熊本大学医学部保健学科放射線技術科学専攻 | 肥合 康弘 | 熊本大学医学部保健学科放射線技術科学専攻 | 米田 哲也 | 熊本大学医学部保健学科放射線技術科学専攻 | |||||||||||||||||
144 | PCM, CR,フィルムマンモシステムにおける検出能の比較−CDファントム実験− | 画像工学 | 【目的】 現在マンモグラフィーでは、増感紙—フィルム(フィルムマンモ)、CR、PCM、平面検出器など多様なシステムが用いられている。本研究では、線質・線量・ファントム厚を同一にしたときのフィルムマンモ、CR、PCMシステムの検出能の比較を検討する。また、CRとPCMシステムにおいては、撮影線量と検出能についても検討した。【方法】 CDMAMファントムに4cmアクリル板を付加し、S/F、CR、およびPCMシステムで同一条件下において撮影した。撮影したフィルムを観察し、同一線量で撮影した3種類のシステムの検出能の比較を行った。CR・PCMシステムでは線量を変化させ撮影した。撮影したファントム画像を観察し、撮影線量と検出能について検討した。【結果・結論】 同一線量におけるフィルムマンモ、CR、PCMシステムの検出能には、大きな差は見られなかった。また、撮影線量が少なくなると検出能が悪くなった。 | 溝脇 梨絵 | 九州大学医学部保健学科 | 田脇 智香 | 九州大学医学部保健学科 | 前田 知香 | 九州大学医学部保健学科 | 東田 善治 | 九州大学大学院医学研究院保健学部門 | 豊福 不可衣 | 九州大学大学院医学研究院保健学部門 | |||||||||||||||
145 | 胸部単純写真の経時的差分画像におけるアーチファクトの定量的評価 | 画像工学 | 【目的】現在画像から過去画像を減算し、その間に発生した新たな病巣や既存の病巣の変化を強調する経時的差分画像は、経時変化の検出に優れていることが知られている。本研究では、胸部単純写真の経時的差分画像におけるアーチファクトの定量的評価を行う。【方法】肺がん集団検診で正常と診断された200症例で、胸部単純X線写真の過去および現在画像の200組を本研究に使用した。すべての画像はFCRで撮影され、オリジナル画像のマトリックスサイズ1760×1760を586×586に縮小して用いた。経時的差分画像は、シカゴ大学が開発した非線形画像変形を基礎技術とする手法を用いて作成した。アーチファクトの定量評価は、差分画像の肺野内ピクセル値のヒストグラム分析により行った。さらに、アーチファクトの定量評価と主観的な評価を比較し、ヒストグラムを用いた定量評価の有用性について検討した。【結果・結論】ヒストグラムを用いたアーチファクトの定量評価と主観的な評価は良く一致した。結果の詳細は当日発表する。 | 桑原 敦子 | 熊本大学医学部保健学科 | 桂川 茂彦 | 熊本大学医学部保健学科 | |||||||||||||||||||||
146 | 任意断層撮影(トモシンセシス)に関する検討 | 画像工学 | 【目的】フラットパネルディテクタを搭載したデジタル透視装置(島津製作所製:Sonialvision Safire)において一回の断層走査により任意裁断面の断層像を得るデジタル断層機能について臨床に応用するにあたり最適なパラメータを検討する。【方法】データの収集時のパラメータである振角、撮影条件、断層高さ、断層範囲、断層ピッチおよび再構成時の再構成方法(シフト加算法およびフィルタ逆投影法)や断層高さ方向の帯域制限の違いによる断層画像への寄与を考察した。また従来の断層撮影像やCTのMPR像との比較をした。撮影に伴う被ばく線量の検討も行った。【結果・結論】振角は従来の断層撮影同様に小さいほど断層厚さは厚くなる。再構成方法はシフト加算法に比べフィルタ逆投影法のほうがボケも少なくコントラストの高い画像が得られる。振角は設定できる最大である40°とし帯域制限を変更することにより目的に合わせて断層厚さを設定することにより最適な画像が得られる。 | 中村 英史 | 産業医科大学病院放射線部 | 中野 努 | 産業医科大学病院 | |||||||||||||||||||||
147 | 島津 Sonialvision Safire Slot Scan による長尺撮影の有用性 「特にFCR長尺撮影との比較」 | 画像工学 | 【目的】島津 Sonialvision Safire Slot Scan による長尺撮影とFCRよる長尺撮影を行い、線量・画質・写真性を比較検討し、島津 Sonialvision Safireにおける Slot Scan撮影の有用性を調べる。【方法】1)、ファントムを使用してFCRによる長尺撮影を行い線量を測定する。2)、1)と同じファントムを用いて、島津 Sonialvision Safire Slot Scan による長尺撮影を行い、1)と同じ画質のときの線量を測定する。3)、1)と2)から線量を比較する。【結果・結論】島津 Sonialvision Safire Slot Scan による長尺撮影は、目視による画質評価のとき、 FCR長尺撮影の約1/3の線量でよい。但し、物理的評価の場合はこの限りでない。線量・画質・写真性から長尺撮影に有用であると考える。 | 吉留 寛 | 宮崎大学医学部附属病院 放射線部 | 工藤 正喜 | 宮崎大学医学部附属病院放射線部 | 紫垣 誠哉 | 宮崎大学医学部附属病院放射線部 | 森 一博 | 島津製作所医用技術部 | 酒井 滝人 | 島津製作所医用技術部 | |||||||||||||||
148 | 間接型FPD撮影装置における胸部階調処理について−肺野ヒストグラム解析− | 画像工学 | 【目的】間接型FPD撮影装置DigitalDiagnostにおいて、立位胸部X線画像は、Autoモード(肺野専用)を用いて階調処理される。この処理において肺野、縦隔それぞれの濃度を決定する為のKeyPercentage値は90%と6%で固定されている。一方、小児胸部画像を調査したところ、肺野領域が正しく認識されず適正濃度が得られていない症例が確認された。小児画像におけるKeypercentage値の設定に疑問を抱き、胸部正面画像ヒストグラム上の肺野位置を調査し、被検者年齢による差について検討を行った。【方法】@自作したHG解析用ソフト(VB製)を用いて、胸部正面像(102症例:1〜78歳)における肺野位置(累積度数及びDigital値の上限と下限)を調査した。A@のデータより、被検者年齢による差について検討を行った。【結果・結論】@累積度数値(上限−下限)は、5歳以下で42.3−87.3%、6歳以上で44.4−96.7%であった。A統計処理を加えた詳細については会場にて発表する。 | 上野 登喜生 | 福岡大学病院放射線部 | 小島 章吾 | 福岡大学病院 | 吉永 庄一朗 | 福岡大学病院 | 小沢 芳博 | 福岡大学病院 | 小野 茂樹 | 福岡大学病院 | 前田 利宏 | 福岡大学病院 | 中牟田 隆司 | 福岡大学病院 | 上村 忠久 | 福岡大学病院 | |||||||||
149 | 心機能解析ソフトQGSにおける画像再構成法(FBPとOS-EM)の比較検討 | 核医学 | 【目的】心機能解析ソフトQGSの画像再構成法には通常FBP法が使用されている。しかし、症例によってはOS-EM法を使用しないと処理がうまく行えない場合がある。QGSソフトの特性は学会等で色々発表されているが、今回画像再構成法であるFBP法とOS-EM法の違いにより解析結果に差異がみられるのか、実際の臨床例について比較した。また、心臓カテーテル法によるLVG解析とエコーでのEF値との差についても検討を行ったので報告する。【方法】各モダリィティ(RI・心臓カテーテル・エコー)のすべてで検査を行っている臨床例を抽出し、@QGSによる画像再構成法(FBP・OS-EM)A心臓カテーテル法によるLVG解析BエコーによるEF値を参照し、その後各モダリィティの結果より比較した。【結果】FBP法とOS-EM法との間に特に差は認められず良好な相関を得られたが、LVG解析による結果は若干の高値を示した。 | 近藤 泰史 | 大分大学医学部附属病院医療技術部放射線部門 | 中山 晃一 | 大分大学医学部附属病院医療技術部放射線部門 | 小石 幸生 | 大分大学医学部附属病院医療技術部放射線部門 | 吉田 幸人 | 大分大学医学部附属病院医療技術部放射線部門 | 竹川 依梨加 | 大分大学医学部附属病院医療技術部放射線部門 | 村上 康則 | 大分大学医学部附属病院医療技術部放射線部門 | |||||||||||||
150 | 123I-MIBG心筋シンチグラフィのH/M比に関する検討(コリメータによる影響) | 核医学 | 【目的】123I-MIBG心筋シンチグラフィにおいてはH / M比(Heart to Mediastinum Ratio)が定量的手法として定着している。しかし、この定量値は収集条件やコリメータの影響によって解析結果が異なる。そのため、コリメータの特性を考慮して解析結果を参照する必要がある。当施設では123I-MIBG心筋シンチグラフィ検査を行うガンマカメラが2台(2社)あり、従来より低エネルギー用コリメータを用いて検査を行っている。本研究では中エネルギー用コリメータの使用によりH/M比に与える影響を検討した。【方法】京都科学製ECTスターファントム(PAT型)に3種類の濃度に調製した123I-MIBG製剤を封入し、プラナー収集を行う。ファントムは縦隔、心臓、肺を模擬しており、それぞれの放射能は縦隔:心臓:肺=1:2:4となるように調整した。コリメータはPhilips社製Sky LightはVXGP、VXUR、MEGPの3種類、GE社製 Millenium VGはLEHR、MEGPの2種類を使用した。スターファントムの上下には散乱体として5cm厚のアクリル板を設置した。また、実際の検査においても20名の患者でコリメータを2種類(VXGP、MEGP)使用して収集を行い、H/M比の比較を行った。【結果・結論】H/M比についてはVXGP:1.378、VXUR:1.300、MEGP:1.619、LEHR(VG):1.381MEGP(VG):1.575であった。患者データについてはVXGPとMEGPで得られたH/M比は直線関係にあった。患者データにおいて得られたVXGPとMEGPそれぞれのH/M比の関係はファントム実験においても実証できた。 | 植木 晴美 | 熊本大学医学部附属病院医療技術部 | 勝田 昇 | 熊本大学医学部附属病院医療技術部 | 野崎 剛 | 熊本大学医学部附属病院医療技術部 | 下之坊 俊明 | 熊本大学医学部附属病院医療技術部 | 吉塚 伸行 | 熊本大学医学部附属病院医療技術部 | |||||||||||||||
151 | 心筋SPECTにおけるCTを用いた減弱補正によるアーチファクトの検討 | 核医学 | 【目的】SPECT/CT装置における減弱補正にはCTが用いられる。心筋SPECTにおいては、SPECT像およびCT像にずれが生じるとアーチファクトが生じる。今回、正常例で、減弱補正マップのずれによるアーチファクトを検討した。【方法】正常例の201Tl心筋SPECTを用いぞうSPECT像を減弱補正マップからX,Y,Zそれぞれの軸にずらし、それぞれの減弱補正後の心筋SPECT像を視覚的に評価した。【結果・結論】X軸方向のずれでは、側壁に、Y軸方向では側壁および下壁に、Z軸方向頭側では、前壁に欠損像が認められた。いずれも、肺との重なりに一致した部位であった。 | 横井 正敬 | 熊本大学医学部保健学科 | 冨口 静二 | 熊本大学医学部 保健学科 放射線技術科学専攻 | 中村 祐也 | 熊本大学医学部 保健学科 放射線技術科学専攻 | 北村 夏美 | 熊本大学医学部 保健学科 放射線技術科学専攻 | 野崎 剛 | 熊本大学医学部 附属病院 | 勝田 昇 | 熊本大学医学部 附属病院 | |||||||||||||
152 | 心筋SPECTにおける画像補正の有用性 | 核医学 | 【目的】心筋SPECTにおける減弱補正、散乱線補正およびコリメータ開口径補正の有用性をファントム実験で検討した。【方法】ファントムは、Anthropomorphic phantom(心筋部の前壁および下壁に欠損あり)を用い、心筋部および肺、肝臓部に99mTc溶液を入れ作成した。撮像は、combined SPECT/CT装置を用い、減弱補正および散乱線補正(ESSE法)はCT像を利用した。【結果・結論】減弱補正により心筋のカウント分布において均一性が向上し、散乱線補正により欠損部と正常部のコントラストが向上した。開口径補正により、欠損部および正常部のコントラストはさらに向上するが、収集カウントが低い場合には画質の劣化が起こる可能性も示唆された。 | 中村 祐也 | 熊本大学医学部保健学科 | 冨口 静二 | 熊本大学医学部 保健学科 放射線技術科学専攻 | 北村 夏美 | 熊本大学医学部 保健学科 放射線技術科学専攻 | 横井 正敬 | 熊本大学医学部 保健学科 放射線技術科学専攻 | 野崎 剛 | 熊本大学医学部 附属病院 | 勝田 昇 | 熊本大学医学部 附属病院 | |||||||||||||
153 | 心事故発生確率自動算出に向けての検討 -Heart Risk Viewを用いて- | 核医学 | 【目的】日本人における心臓核医学検査のエビデンスを構築するための研究J-ACCESSにより、心事故発生確率の回帰式は患者背景、心疾患リスクファクター、心臓の検査所見(負荷心筋SPECT合計スコア(SSS)、QGSによるEF、ESV、EDVなど)により、求められた。当院では、従来までの循環器医師複数による視覚的スコアリングを行っていたが、今回、汎用解析ソフトHeart Risk View(HRV)を用い、その有用性について検討を行ったので報告する。【方法】負荷心筋SPECT合計スコアを30症例について、循環器医師による視覚的心筋SPECTスコアリングと診療放射線技師によりHRVを用いスコアリングの比較を行った。【結果・結論】合計スコア、心事故リスクスコアに大きな隔たりはなく、診断補助として有用であった。より精度を高めるためには、スコアリングの閾値の調整やスライス選択基準の設定によって改善される可能性が高く、臨床に即した閾値の検討が必要であると示唆された。 | 篠原 久男 | 九州中央病院 放射線科 | 西川 和博 | 九州中央病院 放射線科 | 浅尾 喜美枝 | 九州中央病院 放射線科 | 山田 修三 | 九州中央病院 放射線科 | 金子 あかね | 日本メジフィジックス | 冨永 光裕 | 九州中央病院 循環器内科 | |||||||||||||
154 | 発泡顆粒を用いた小腸二重造影法の検討 | X線検査 | 【目的】小腸のバリウムを用いた検査には、経口小腸造影法(以下経口法)と経ゾンデ小腸造影法(以下ゾンデ法)がある。経口法では粘膜面を評価、検討できる二重造影像を得ることは困難である。これに対し、ゾンデ法では二重造影像を得ることは比較的容易ではあるが、ゾンデ挿入自体が時間と技術を必要とし、被験者に与える苦痛が大きい。そこで経口法で発泡顆粒を用いて、二重造影を行い粘膜面の読影に有用かどうかを検討したので報告する。【方法】施行方法は経口法の後、発泡顆粒を投与し,二重造影像の得られている部位を撮影した。検討方法は部位を十二指腸、上部・中部・下部小腸、回腸末端の5部位に分けて、読影可能な二重造影像が得られたかどうかを検討した。【結果・結論】十二指腸、上部・中部小腸では読影可能な二重造影像が得られた。下部小腸、回腸末端では他の3部位と比べると描出率が悪かった。発泡顆粒を用いた小腸造影では二重造影像が得られ粘膜面の読影に有用であった。 | 脇田 慎一 | 財団法人慈愛会 今村病院 画像診断センター | 大井秀久 | 財団法人慈愛会 今村病院 内視鏡センター | 上釜健作 | 財団法人慈愛会 今村病院 画像診断センター | 直竜貴 | 財団法人慈愛会 今村病院 画像診断センター | 川畑歳文 | 財団法人慈愛会 今村病院 画像診断センター | 渡邊泉 | 財団法人慈愛会 今村病院 画像診断センター | 井上裕喜 | 財団法人慈愛会 今村病院 画像診断センター | 鹿児島消化器画像研究会 | ||||||||||
155 | 等張液法における高濃度バリウムの検討 | X線検査 | 【目的】 当院の注腸X線検査では、前処置をBrown変法から等張液法に変更し、便残渣の量や付着の均一性など改善され検査精度が向上した。しかし等張液法では、Brown変法と比較し、直腸、S状結腸の付着効果が弱く、Ba濃度を上げる必要があると考えられた。 そこで今回、等張液法において粉末製剤の高濃度Ba(120%)を使用し、付着効果について検討した。【方法】 等張液法で検査を行なった146例を対象に、注腸X線検査の標準化の画像評価を用いて全結腸のBaの付着の検討を行なった。【結果・結論】 各結腸の付着評価5〜4を占める割合が直腸では86%、S状結腸では86%、下行結腸では96%、横行結腸では96%、上行結腸では90%であった 高濃度Ba(120%)を使用することにより、全結腸において付着評価5〜4を占める割合が上昇した。前処置を、Brown変法から等張液法に変更し、さらに高濃度Baを使用することで、注腸X線検査の精度がさらに向上したと思われる。 | 淵脇 崇史 | 鹿児島共済会南風病院放射線部 | 石本 裕二 | 鹿児島共済会 南風病院 放射線部 | 伊原 孝志 | 鹿児島共済会 南風病院 放射線部 | |||||||||||||||||||
156 | 胃X線写真の画質改善への取り組み | X線検査 | 【目的】胃X線写真の画質を改善すべく以下の項目について検討を行った。1.Baの加温効果 2.撮影条件 3.画像処理パラメータ【方法】1.胃透視直前にBaを加温した時と室温保存のまま使用した時について、二重造影の写真を中心に技師2名にて合議による5段階評定を行った。 2.焦点サイズと管電圧を変えてファントムを撮影し、一対比較法による評価を行った。 3.ボケマスクサイズを変えて一対比較法による画質評価を行った。【結果・結論】1.加温効果が認められた。 2.当院のDR装置は、オート条件下では透視条件から撮影管電圧が決定される。今回の調査で、撮影管電圧が当初より12kV高くなっていることや、大焦点での出力が制限されていることが判明した。それらの再調整を行うことにより画質の向上がはかられた。 | 江澤 朋子 | 湯布院厚生年金病院 放射線室 | 真野 勇夫 | 湯布院厚生年金病院 放射線室 | 牧野 秀昭 | 同上 | 笹尾 俊文 | 同上 | 遠藤 寿一 | 同上 | |||||||||||||||
157 | 当院における胃検(健)診技師レポート報告の検討 | X線検査 | 【目的】近年、消化管X線検査での撮影技師による読影、レポート報告について報告がされている。当院では従来、胃検(健)診において撮影後の所見チェックを撮影技師がフイルム上で簡易的にチェックを行い、読影医へ提出、技師によるレポート報告そのものはなかった。そこで、今回は当院の胃検(健)診における技師チェックのあり方を見直し、レポート報告の作成内容と現状報告をする。【方法】H18年4月1日〜9月30日の期間でのルーチン撮影の読影所見、術前精密検査の読影・画像所見(X線、内視鏡)を見直し、必要なチェック項目の検討を行なった。【結果・結論】Ba斑、ひだ集中、アレアの乱れ、透亮像、付着異常、壁不整などの用語が多かった。結果より必要と思われた用語をレポート記載項目に設定し、シェーマ、撮影中のコメントを記入する欄を設けレポートを作成した。レポート化することで読影医への画像情報を提供でき有用であることが認識できた。 | 石本 裕二 | 鹿児島共済会南風病院医療技術部放射線科 | 淵脇 崇史 | 鹿児島共済会南風病院 医療技術部放射線科 | 伊原 孝志 | 鹿児島共済会南風病院 医療技術部放射線科 | |||||||||||||||||||
158 | 大分県下の医療施設における放射線技術部門の個人情報安全管理体制に関する調査報告 第1報 物理的・技術的安全管理について | その他 | 【目的】(社)大分県放射線技師会では、大分県内の医療施設における放射線技術部門の個人情報安全管理体制に関する実態を把握するため、アンケート調査を実施した。本報では物理的・技術的安全管理体制の実態について報告する。【方法】県内の102施設にアンケートを配布し、91施設(回収率89%)から回答を得た。【結果・結論】セキュリティー対策としての管理エリア設定状況は80%の施設で設定されていなかった。患者情報の入ったPCの盗難防止策及び個人情報記録媒体の管理状況は80%以上の施設で施錠等の措置が取られていた。個人情報の入ったX線関連機器への認証機能の保有状況はPACS、RIS、ワークステーションを除く機器については低い結果となった。放射線技術部門PCのインターネットとの接続状況は、約76%が接続されているという結果であった。 | 高木 育也 | 大分大学医学部附属病院医療技術部放射線部門 | 真野 勇夫 | 湯布院厚生年金病院 | 江藤 芳浩 | 医療法人慈恵会西田病院 放射線科 | 末吉 聖二 | 社会福祉法人農協共済別府リハビリテーションセンター | 吉本 旭 | 国東市民病院 | 村上 康則 | 大分大学医学部附属病院医療技術部放射線部門 | |||||||||||||
159 | 大分県下の医療施設における放射線技術部門の個人情報安全管理体制に関する調査報告 第2報 組織的・人的安全管理体制の実態 | その他 | 【目的】(社)大分県放射線技師会では、大分県内の医療施設における放射線技術部門の個人情報安全管理体制に関する実態を把握するため、アンケート調査を実施した。本報では組織的・人的安全管理体制の実態について報告する。【方法】県内の102施設にアンケートを配布し、91施設(回収率89%)から回答を得た。【結果・結論】個人情報保護方針について88%の施設が内外へ公表しており、70%の施設が安全管理委員会を設置していたが、マニュアル作成施設は71%であり、事故発生時の対応マニュアル作成施設は61%であった。守秘義務契約については職員との契約施設は62%であったが、見学者・実習者との契約は69%で行われていなかった。安全管理に関する教育の実施状況は定期的に行っている施設は6%と非常に少なく。個人情報の施設外利用に関するルールについて29%の施設では持ち出しに関するルールが無かった。 | 高木 育也 | 大分大学医学部附属病院医療技術部放射線部門 | 真野 勇夫 | 湯布院厚生年金病院 | 江藤 芳浩 | 医療法人慈恵会西田病院 放射線科 | 末吉 聖二 | 社会福祉法人農協共済別府リハビリテーションセンター | 吉本 旭 | 国東市民病院 | 村上 康則 | 大分大学医学部附属病院医療技術部放射線部門 | |||||||||||||
160 | 医療事故とその防止に関する考察(特に、米国における risk management(RM)について | その他 | 【目的】米国では、30年以上前より医療過誤訴訟が頻発し、これらに対処すべく多くの費用や時間等が費やされてきた。その中の一つが、医療提供者側の対応の一つである「損害賠償請求」の減少をめざしたRM技術である。本報告では、その概要について述べる。【方法】米国でのRMの発展・普及の背景、RMの目的と手法、risk managerの活動およびRM関連団体とその機能等について、いくつかの主要な施設での現状を参考にしつつ報告する。【結果・結論】米国の医療機関でのRMの概要について述べたが、そこでの法制度、訴訟件数および医療費等を考えると、そのRM技術が必ずしもわが国に全面的に適用され得るものではない。しかしわが国でも、良質な医療、医療事故の防止、医事紛争の防止等は医療従事者のみならず国民すべての望むところであり、米国での先進のRM技術が、それらを実現するための一助となることは疑いのないところである。 | 三和 秋雄 | 大分大学医学部附属病院医療技術部放射線部門 | 高山 佳士 | 大分大学医学部附属病院医療技術部放射線部門 | 船越 猛 | 大分大学医学部附属病院医療技術部放射線部門 | 望月 祐次 | 大分大学医学部附属病院医療技術部放射線部門 | 竹川 依梨加 | 大分大学医学部附属病院医療技術部放射線部門 | 佐藤 真理 | 大分大学医学部附属病院医療技術部放射線部門 | 羽田野 憲伍 | 大分大学医学部附属病院医療技術部放射線部門 | 村上 康則 | 大分大学医学部附属病院医療技術部放射線部門 | 高橋 秀行 | 大分大学医学部附属病院医療技術部放射線部門 | |||||||
161 | 大分県下の医療施設における放射線技術部門のハイリスクインシデントの安全管理に関する調査報告 第1報 患者情報の取り扱いに関する安全管理の実態 | その他 | 【目的】(社)大分県放射線技師会では、大分県内の医療施設における放射線技術部門のハイリスクインシデントとその対策に関する実態を把握するため、アンケート調査を実施した。本報では患者情報の取り扱いに関する安全管理体制の実態について報告する。【方法】県内の102施設にアンケートを配布し、91施設(回収率89%)から回答を得た。【結果・結論】患者本人の確認は、ほぼ全ての施設で氏名による確認であった。患者属性入力方法は、CR、DR、FPD、治療を除くほとんどの装置で手入力が61〜78%、CR、DRは過去に入力した患者属性が記憶されている装置が多く、ID番号のみによる方法が53%を占めている。入力ミスの監査方法は67%の施設が1回の自己監査のみ、2回以上または他者を交えた監査などの2重チェックを行っている施設は40%と低い。まったく行わない施設は17%であった。フィルムと伝票の照合方法は93%が視認であった。 | 吉本 旭 | 国東市民病院 放射線科 | 江藤 芳浩 | 医療法人慈恵会西田病院 放射線科 | 真野 勇夫 | 湯布院厚生年金病院 放射線科 | 高木 育也 | 大分大学医学部附属病院 医療技術部放射線部門 | 末吉 聖二 | 社会福祉法人農協共済別府リハビリテーションセンター 放射線科 | 村上 康則 | 大分大学医学部附属病院 医療技術部放射線部門 | |||||||||||||
162 | 大分県下の医療施設における放射線技術部門のハイリスクインシデントの安全管理に関する調査報告 第2報 院内感染と患者転倒に関する安全管理の実態 | その他 | 【目的】(社)大分県放射線技師会では、大分県内の医療施設における放射線技術部門のハイリスクインシデントとその対策に関する実態を把握するためアンケート調査を実施した。本報では院内感染と患者転倒に関する安全管理の実態ついて報告する。【方法】県内の102施設にアンケートを配布し、91施設(回収率89%)から回答を得た。【結果・結論】患者の感染情報は49%が検査依頼伝票、35%がカルテからである。放科専用の予防マニュアルが65%にある。空気感染対策は、N95マスク使用が43%、通常マスク使用が77%である。飛沫感染対策は、通常マスク使用が92%である。接触感染対策は、消毒剤使用が93%である。院内感染発生頻度が、無いまたは低いが92%である。転倒転落の危険度判断基準がない施設は、外来患者で78%、病棟患者で63%、基準ありが15%と27%、放科独自の基準ありが8%と9%である。 | 吉本 旭 | 国東市民病院 放射線科 | 江藤 芳浩 | 医療法人慈恵会西田病院 放射線科 | 真野 勇夫 | 湯布院厚生年金病院 放射線科 | 高木 育也 | 大分大学医学部附属病院 医療技術部放射線部門 | 末吉 聖二 | 社会福祉法人農協共済別府リハビリテーションセンター 放射線科 | 村上 康則 | 大分大学医学部附属病院 医療技術部放射線部門 | |||||||||||||
163 | 大分県下の医療施設における放射線技術部門のハイリスクインシデントの安全管理に関する調査報告 第3報 CT検査における安全管理体制の実態 | その他 | 【目的】(社)大分県放射線技師会では、大分県内の医療施設における放射線技術部門のハイリスクインシデントとその対策に関する実態を把握するため、アンケート調査を実施した。本報ではCT検査における安全管理体制の実態について報告する。【方法】県内の102施設にアンケートを配布し、91施設(回収率89%)から回答を得た。【結果】造影剤漏洩発生頻度はかなりの頻度以上で起こるとした施設が25%であった。全量投与前の漏洩検出の可能性では、100%検出できるとした施設は36%、70%以上では61%であった。造影禁忌患者への投与前検出では、ほとんどの施設で造影剤禁忌の患者に投与する可能性は低く、検出率も高かった。ペースメーカー患者への検査施行ミスでは、その発生頻度は低いか殆どないとしているが、検査前の検出率はやや低いという結果であった。 | 江藤芳浩 | 医療法人慈恵会西田病院 放射線科 | 真野勇夫 | 湯布院厚生年金病院 | 高木育也 | 大分大学医学部附属病院 | 末吉聖二 | 社会福祉法人農協共済別府リハビリテーションセンター | 吉本 旭 | 国東市民病院 | 村上康則 | 大分大学医学部附属病院 | |||||||||||||
164 | 大分県下の医療施設における放射線技術部門のハイリスクインシデントの安全管理に関する調査報告 第4報 MRI検査、放射線治療の安全管理とリスクマネージメント体制の実態 | その他 | 【目的】(社)大分県放射線技師会では、大分県内の医療施設における放射線技術部門のハイリスクインシデントとその対策に関する実態を把握するためアンケート調査を実施した。本報ではMRI検査、放射線治療の安全管理とリスクマネージメント体制の実態ついて報告する。【方法】県内の102施設にアンケートを配布し、91施設(回収率89%)から回答を得た。【結果】MRI禁忌患者に対する事故の発生頻度は非常に低いといえるが、禁忌の患者を検出する体制は完全ではなかった。治療では、全ての施設が「始業前の点検作業」を行っている。「1ヶ月点検」及び「6ヶ月点検」を行っている施設はそれぞれ50%であった。患者情報共有手段では27%施設が情報交換手段を持っていない。医療事故防止委員会を定期的に行っている施設は27%、事故発生時のみ開催が31%、不定期は5%であった。ヒヤリ・ハット防止策の監査では、48%の施設が監査を行っていない。 | 江藤芳浩 | 医療法人慈恵会西田病院 放射線科 | 真野勇夫 | 湯布院厚生年金病院 | 高木育也 | 大分大学医学部附属病院 | 末吉聖二 | 社会福祉法人農協共済別府リハビリテーションセンター | 吉本 旭 | 国東市民病院 | 村上康則 | 大分大学医学部附属病院 | |||||||||||||
165 | 医用加速器Varian Clinacからの光子線のモンテカルロシミュレーション | 放射線治療 | 【目的】本研究では、医用加速器であるリニアック装置(Clinac 2100C と Clinac iX)からの4、6、10、15MV光子線のモンテカルロシミュレーションを行い、それぞれの光子ビームの物理特性であるエネルギースペクトル、フルエンス分布などの分析を行った。【方法】まず、光子線に対する加速器ヘッドを構成する各コンポーネントモジュールの幾何学的寸法と材質をEGSnrc/BEAMnrcコードによってモデリングした。ターゲットへの入射電子エネルギーと放射状の強度分布(FWHM)は、最大照射野40x40cm2における測定されたPDDとOCRに一致するように微調整した。計算においては、EGSnrc/BEAMnrcコードで作成したPhase space dataを用いて、EGSnrc/DOSXYZnrcコードからPDDとOCRを求めた。エネルギースペクトルやフルエンス分布などについては、照射野40x40cm2と10x10cm2のPhase space dataからEGSnrc/BEAMDPコードを用いて計算した。【結果・結論】モンテカルロシミュレーションを用いることによって、リニアック装置からの光子線の物理特性を明らかにすることができた。 | 福田 正悟 | 熊本大学医学部保健学科 | 農添 遼 | 熊本大学医学部 保健学科 | 猿渡 誠 | 熊本大学医学部 保健学科 | 荒木 不二男 | 熊本大学医学部 保健学科 | |||||||||||||||||
166 | 医用加速器Varian Clinac iXからの電子線のモンテカルロシミュレーション | 放射線治療 | 【目的】本研究では、医用加速器Varian Clinac ixからの 6、 9、12、16、20MeV電子線のモンテカルロシミュレーションを行い、それぞれの電子ビームからの物理特性であるエネルギースペクトル、フルエンス分析などの分析を行った。【方法】まず、電子線に対する加速器ヘッドを構成する各コンポーネントモジュールの幾何学的寸法と材質をEGSnrc/BEAMnrcコードによってモデリングした。入射電子エネルギーおよび一次スキャッタラーと二次スキャッタラーの距離は、最大アプリケータサイズ25x25cm2において測定されたPDDとOCRに一致するように微調整した。計算においては、EGSnrc/BEAMnrcコードで作成したPhase space dataを用いて、EGSnrc/DOSXYZnrcコードからPDDとOCRを求めた。エネルギースペクトルやフルエンス分析などについては、最大アプリケータサイズ25x25cm2と15x15cm2のPhase space dataからEGSnrc/BEAMDPコードを用いて計算した。【結果・結論】モンテカルロシミュレーションを通して、電子線の物理特性を明らかにすることができた。 | 猿渡 誠 | 熊本大学医学部保健学科 | 農添 遼 | 熊本大学医学部 保健学科 | 福田 正悟 | 熊本大学医学部 保健学科 | 荒木 不二男 | 熊本大学医学部 保健学科 | |||||||||||||||||
167 | 肺定位放射線治療のためのRTPS受入試験の検討(肺野領域のビームプロファイルの解析) | 放射線治療 | [目的] 放射線治療計画装置の受入試験の一つに水ファントムを用いたビームプロファイルの測定がある。しかし、肺定位放射線治療の場合、肺野内のビームプロファイルの測定を細かく測定することが困難である。そこで、定位放射線治療で用いられる小照射野のビームプロファイルを測定し、その近似方法について検討した。[方法] X線エネルギーは4,6,10MVを使用し、照射野を3cm×3cm〜10cm×10cmまで変化させ、水ファントムの3次元ビームプロファイルを測定した。線量測定には指頭形電離箱(0.125ml)を用いた。水ファントムで求めたビームプロファイルを、複数のガウス関数を用いて近似し、その近似式から肺等価ファントムのビームプロファイルを推定した。 [結果]本手法で推定した肺等価ファントムのビームプロファイルは、照射野サイズに依存し、辺縁線量の領域が大きく変化し、エネルギーに大きく依存した。[まとめ]水ファントムのビームプロファイルから肺等価ファントムのビームプロファイルを推定する方法はRTPSの精度検証に利用できる可能性があることが示唆された。 | 穴井 重男 | 九州大学病院医療技術部放射線部門 | 橘 昌幸 | 九州大学病院 医療技術部 | 福永 淳一 | 九州大学病院 医療技術部 | 平野 奈緒美 | 九州大学病院 医療技術部 | 井上 嘉代子 | 九州大学病院 医療技術部 | 岡本 圭 | 九州大学病院 医療技術部 | |||||||||||||
168 | 非対称照射野における散乱係数の測定 | 放射線治療 | 【目的】放射線治療の高度化に伴い、リスク臓器をはずし、標的容積への線量を集中させるため非対称絞りを使用した症例が増加している。当院で行っている手計算によるMU検証は対称絞りしか考慮していないため、症例によっては治療計画装置により計算されたMU値との差が大きくなる。手計算によるMU検証の精度をあげるべく、基礎データとして非対称照射野の全散乱係数とコリメータ散乱係数を測定し、ファントム散乱係数を算出したので報告する。【方法】6MV及び10MVX線において水ファントムを用い全散乱係数を測定し、ミニファントムを用いコリメータ散乱係数を測定し、それぞれの散乱係数からファントム散乱係数を算出した。照射野絞りをX軸とY軸それぞれ非対称に設定した場合、X軸のみ、Y軸のみ非対称にした場合について4×4cm2〜35×35cm2の照射野で測定を行い、対称照射野の場合との比較を行った。【結果・結論】詳細は会場にて報告する。 | 平野 奈緒美 | 九州大学病院医療技術部放射線部門 | 穴井 重男 | 九州大学病院 医療技術部 | 橘 昌幸 | 九州大学病院 医療技術部 | 福永 淳一 | 九州大学病院 医療技術部 | 井上 嘉代子 | 九州大学病院 医療技術部 | 岡本 圭 | 九州大学病院 医療技術部 | |||||||||||||
169 | 診断用X線CT装置を用いたCT値−電子密度変換テーブルの妥当性検証 | 放射線治療 | 【目的】放射線治療において線量分布計算には電子密度の情報が必須であり、診断用X線CT装置によって測定されたCT値(線減弱係数の相対値)から、あらかじめ測定されたCT値−電子密度変換テーブルを使用することにより得られる。ここで、診断用X線エネルギー領域では、線減弱係数は電子密度に加え実効原子番号にも依存する。しかし、CT値−電子密度変換テーブル測定用のファントムは、電子密度表示のみで実効原子番号を公開していないものが多く、正確な線減弱係数が測定されているかは不明である。単色光X線CT装置による研究も行われているが、放射光施設が必要であり一般的ではない。今回、連続スペクトルを有する通常の診断用X線CT装置を用いたCT値−電子密度変換テーブルの妥当性を検証したので報告する。【方法】X線スペクトル測定を行い、光電効果・コンプトン効果による相互作用を計算し、妥当性を検証した。【結果・考察】会場にて報告する。 | 橘 昌幸 | 九州大学病院医療技術部放射線部門 | 岡本 圭 | 九州大学病院医療技術部放射線部門 | 平野 奈緒美 | 九州大学病院医療技術部放射線部門 | 井上 嘉代子 | 九州大学病院医療技術部放射線部門 | 福永 淳一 | 九州大学病院医療技術部放射線部門 | 穴井 重男 | 九州大学病院医療技術部放射線部門 | |||||||||||||
170 | 放射線治療における手計算によるMU値の検証−MLCを用いた不整形照射野について− | 放射線治療 | 【目的】当院では治療計画装置により算出されたMU値の検証を、Excelを用いた手計算で行っている。しかし、MLCによる不整形照射野を考慮していないため、症例によっては大きな誤差が生じている。MLCを考慮した計算ソフトも市販されているが、高額である。そこで今回、Excelを用いた手計算によるMU値の検証方法を、MLCを考慮した方法へと変更し、また、数種類の不整形照射野の補正方法について比較を行なったので報告する。【方法】治療計画装置よりMLC情報を取り出し、Excelを用いて数種類の不整形照射野の補正を行いMU値を求めた。また、治療装置にて実測を行うことにより、不整形照射野の補正方法を検証した。【結果・結論】MLCを考慮することにより、手計算によるMU値の検証精度が向上した。不整形照射野の補正方法による比較結果については会場にて報告する。 | 伊藤 亜耶 | 九州大学病院医療技術部放射線部門 | 橘 昌幸 | 九州大学病院医療技術部放射線部門 | 平野 奈緒美 | 九州大学病院医療技術部放射線部門 | |||||||||||||||||||
171 | 外部放射線照射における照射野つなぎ目線量の評価-複数施設における検討- | 放射線治療 | 【目的】全頸部、全脊椎照射などの広範囲の照射において、その照射野のつなぎ目線量の過線量、過小線量が臨床上問題となる。今回宮崎放射線治療管理研究会共同研究班において、複数施設においての広範囲照射におけるつなぎ目線量の評価を行い照射法の最適化の検討を行った。【方法】フィルム法を用い、全頸部照射(左右対向2門+前1門)における各施設の検討を行った。ファントムにフィルムを挟みファントム中心にアイソセンタを設定し2Gy投与するようMU算出を行った。現像したフィルムを画像解析ソフトFDS−2000に取り込み、つなぎ目線量解析を行った。【結果】現時点までの検討において、現在行っている照射法でのつなぎ目線量の把握が行えた。これより、今後の臨床における照射法の最適化がなされ有用であると思われた。 | 久家 教幸 | 宮崎大学医学部附属病院 放射線部 | 立岡 進次 | 医療法人同心会 古賀総合病院 | 二方 美穂 | 宮崎県立宮崎病院 | 樋口 和男 | 宮崎県立延岡病院 | 小早川 泰彦 | 宮崎県立日南病院 | 山田 真吾 | 財団法人潤和会 潤和会記念病院 | 亀田 登 | 社団法人八日会 藤元早鈴病院 | 柿木 正浩 | 国立病院機構都城病院 | |||||||||
172 | 種々の電離箱による光子線のビルドアップ領域の線量測定 | 放射線治療 | 【目的】本研究では、 6MVと15MV光子線のビルドアップ測定に、平行平板形電離箱であるMarkus、NACP02、PPC40、円筒形電離箱であるPTW31002(0.125cc)を用い、電離箱の種類によるビルドアップ領域の線量分布を比較した。【方法】Markus、NACP02、PPC40の3種類の平行平板と円筒形電離箱を用いてビルドアップ領域の電離量百分率(PDI)を測定した。測定には水ファントムを用い、 6MVと15MVのX線について測定した。測定点は 6MVでは1〜20mm、15MVでは 1〜35mmで行った。また、平行平板については極性効果についても測定した。さらにモンテカルロ計算とも比較した。【結果・結論】各電離箱によるPDIは、表面近傍1〜3mmではわずかな差が見られるが、それ以上の深さではすべての電離箱で良い一致にあった。とくに円筒形電離箱では表面近傍での誤差が大きかった。モンテカルロ計算との比較においては、表面近傍において各電離箱ともモンテカルロ計算より電離量が大きいという結果であった。 | 農添 遼 | 熊本大学医学部保健学科 | 福田 正悟 | 熊本大学医学部 保健学科 | 猿渡 誠 | 熊本大学医学部 保健学科 | 荒木 不二男 | 熊本大学医学部 保健学科 | |||||||||||||||||
173 | 3D-CRTにおけるSet up Error解析・評価とSet up Margin設定の検討 | 放射線治療 | 【目的】DRR-EPI照合システム(iView GT)を用いてDaily Set up Error(SE)を計測し統計学的解析をおこない、当施設のSet up Margin(SM)を把握し評価をおこなう。【方法】対象は前立腺癌22症例である。全例でHip-Fixを用い下腹部−骨盤、近位下肢を固定した。固定は専属技師が均一した方法でおこなった。EPID上での照合および3軸方向の誤差計測を3日間連続その後は週1回実施した。計測値の平均値(Ave,95%CI)、二乗平均平方根(RMS)を算出、それよりSMをvan Herkの方法で決定した。【結果】全症例の計測回数は平均13.9回であった。各軸計測値の平均値、RMSおよびSMは、AP:-0.53(-1.48,041),1.92,1.33、LR:0.49(0.06,0.92),0.98,0.60、SI:0.21(-0.70,1.11),1.78,1.21であった。【結論】専属技師による固定の下で、EPIDを用いてSEを数値管理し施設SMを求めた。SMは最低2mm以上必要と考えられた。今後、Internal Margin検証も加え、施設PTV Marginを求めていきたい。 | 尻枝 勝敏 | 社団法人八日会 藤元早鈴病院 放射線部 | 亀田 登 | 社団法人八日会 藤元早鈴病院 放射線部 | 藤森 太一郎 | 社団法人八日会 藤元早鈴病院 放射線部 | 堀之内 隆夫 | 社団法人八日会 藤元早鈴病院 放射線部 | 高田橋 篤史 | 社団法人八日会 藤元早鈴病院 放射線部 | 松本 哲郎 | 社団法人八日会 藤元早鈴病院 放射線部 | 荻田 幹夫 | 社団法人八日会 藤元早鈴病院 放射線部 | 藤元 登四郎 | 社団法人八日会 藤元早鈴病院 放射線部 | |||||||||
174 | サイバーナイフにおける頭頚部固定方法の検討 | 放射線治療 | 【目的】サイバーナイフでは治療時間が長時間になるため、痛みを軽減する目的で後頭部に1cm厚の低反発ウレタンマットを敷き治療を行ってきた。しかし、セットアップエラーが大きく、固定精度が悪いため今回低反発ウレタンマットの有無についての比較を行ったので報告する。【方法】サイバーナイフのTarget Locating System(TLS)を用いて、治療日毎のセットアップエラー、治療中の固定精度を6軸(X,Y,Z,Roll,Yaw,Pitch)について求め比較し、検討した。【結果・結論】結果は会場にて報告する。サイバーナイフはTLSによる補正を行っているが、頭頚部固定具の固定精度を高めることで治療精度の向上につながると考えられる。 | 岡本 圭 | 九州大学病院医療技術部放射線部門 | 穴井 重男 | 九州大学病院医療技術部 | 橘 昌幸 | 九州大学病院医療技術部 | 福永 淳一 | 九州大学病院医療技術部 | 井上 嘉代子 | 九州大学病院医療技術部 | 平野 奈緒美 | 九州大学病院医療技術部 | |||||||||||||
175 | 乳癌術後におけるマンモサイトを用いた乳房組織内照射の初期報告 | 放射線治療 | 【目的】乳房温存術後の術後照射としては、外照射による全乳房への接線照射が広く行われているが、近年欧米においては組織内照射による部分照射が行われるようなってきた。当院においても、マンモサイトアプリケーターを用いた組織内照射を行ったので、初期経験として報告する。【方法】術後USにてCavityの評価を行い、US下にマンモサイトの埋め込みを行った。治療計画用CTにて適応を判定し、IBU のX線画像にて線源位置の確認を行った。マイクロセレクトロンHDRで、32Gy/10Fr/5day の処方線量にて治療を行った。Intervalは最低6時間とした。マンモサイトは全照射終了後直ちに抜去した。【結果・結論】マンモサイトの埋め込みから照射終了まで平均8日間を要した。急性期の皮膚反応は確認されなかった。 外照射では5週間かかる術後照射が約1週間となり、治療期間の短縮が行えた。治療適応の判定としてはCTでのMPR画像が有効であり、再現性の確認としては初回CTおよびIBU のX線画像が有効であった。 | 篠原 久男 | 九州中央病院 放射線科 | 山崎 美樹 | 九州中央病院 放射線科 | 西川 和博 | 九州中央病院 放射線科 | 西畑 嘉人 | 九州中央病院 放射線科 | 阿倍 円香 | 花田 清彦 | 九州中央病院 放射線科 | ||||||||||||||
176 | 遠隔放射線治療システムの紹介 | 放射線治療 | 【目的】 近年、放射線治療の患者が増加している一方、放射線治療医は不足しているのが現状である。そこで放射線治療の常勤医がいない施設の治療の質の確保、治療計画のダブルチェックの為に光ケーブル(Bフレッツ)の接続を用いた遠隔支援システムについて紹介する。【方法】 本システムには、CMS BB Serverと放射線治療計画装置にセキュリティルータを設け、Bフレッツを介して大学病院とサザン・リージョン病院とのネットワークを構築した。【結果・結論】 当システムを構築することで少ない運用費で安全に遠隔治療計画を実現でき、治療の質の確保が保たれると考えられる。 | 奥 好史 | 鹿児島大学病院 臨床技術部 放射線部門 | 小林 保浩 | 鹿児島大学病院 臨床技術部 放射線部門 | 池田 睦 | 鹿児島大学病院 臨床技術部 放射線部門 | 豊田 雅彦 | 鹿児島大学病院 臨床技術部 放射線部門 | 大園 健一 | 鹿児島大学病院 臨床技術部 放射線部門 | 福島 昇 | 鹿児島大学病院 臨床技術部 放射線部門 | 橋本 勇次 | サザン・リージョン病院 | 前迫 秀利 | サザン・リージョン病院 | |||||||||
177 | 上肢挙上用固定具の開発 | 放射線治療 | 【目的】既成の固定具では位置合わせがしにくかったり、素材が硬く患者様に負担をかけているケースがあった。そこで、患者様に優しく、かつ技師が使いやすい固定具を作成しましたのでご報告します。【方法】1,アンケート(固定感、安定感、使用感想)2,皮膚マーカーとのずれ量(ポジショニング後、5分後に計測)【結果】作成した固定具において固定感・安定感は従来品と同等以上の評価を得た。使用感想ではソフトロンボードを使用していたので非常に患者様に優しく、また技師側にも使用しやすい評価を得た。ずれ量においても従来品と同等以上のけっかになった。【結論】アンケート調査・ずれ量調査において同等以上の評価であり、技師にも使いやすい固定具を作成できた。 | 筧 清孝 | 熊本大学医学部附属病院医療技術部 | 橋田 昌弘 | 熊本大学病院医療技術部中央放射線部門 | 丸山 雅人 | 熊本大学病院医療技術部中央放射線部門 | 坂部 大介 | 熊本大学病院医療技術部中央放射線部門 | 中口 裕二 | 熊本大学病院医療技術部中央放射線部門 | 村山 淳一 | 熊本大学病院医療技術部中央放射線部門 | |||||||||||||
178 | CyberKinfeにおけるTarget locating systemの位置認識照合精度CTスライス厚が及ぼす影響について | 放射線治療 | 【目的】CCDカメラを用いてTarget locating system(TLS)の位置認識精度を検証し、CTスライス厚が位置照合精度に及ぼす影響を調べる【方法】CyberKinfeは、X線を用いて患者頭部をフラットパネルにて撮影した画像とCTデータから得られたDRR(digital reconstruction radiograpy)から得られる画像との骨輪郭を認識し照合するボーントラッキング(TLS)を有している。この位置認識照合精度を確認するためにCCDカメラを用いて実際の移動距離とTLSが表示する補正距離の位置認識照合精度を確認する。また、CTスライス厚の異なるDRRを作製し、位置照合精度におよぼす影響を調べる。【結果・結論】CTスライス厚1.3mmのとき、TLSのXYZ軸の相対的な位置認識精度は±0.2mmであった。その他のCTスライス厚による影響は、スライス厚が厚くなるにしたがって、頭尾側方向において影響がでる傾向にあった。 | 福永 淳一 | 九州大学病院医療技術部放射線部門 | 穴井 重男 | 九州大学病院医療技術部 | 橘 昌幸 | 九州大学病院医療技術部 | 平野 奈緒美 | 九州大学病院医療技術部 | 井上 嘉代子 | 九州大学病院医療技術部 | 岡本 圭 | 九州大学病院医療技術部 | |||||||||||||
179 | 当院における疼痛緩和を目的 とした放射線治療成績 |
放射線治療 | 【目的】がん性疼痛緩和に対する放射線治療(以下RT)による疼痛除去効果をRT開始時点での疼痛治療薬との関連について調査した。【方法】疼痛緩和を目的としたRT(85例)について、RT開始時点で投与されている疼痛治療薬を1.非オピオイド製剤 2.オピオイド製剤とに分類し、それぞれの治療効果を治療終了時の放射線科医によるカルテ記載より1.無効 2.有効 3.著効に分類し治療効果を判定した。【結果・結論】RT+非オピオイド製剤の場合、無効11%有効44%著効44% RT+オピオイド製剤の場合、無効15%有効50%著効35%という結果であった。疼痛治療薬とRTを併用する事により全体で87%の奏効率があり、QOLの維持に寄与することができた。RT開始時に非オピオイド製剤を使用しているケースの方が、疼痛が完全に消失する割合が高く、なるべく痛みの弱い早期にRTを開始した方が、ペインコントロールの奏効率が高いと考えられた。 | 堺 峰崇 | 荒尾市民病院 中央放射線部 | |||||||||||||||||||||||
180 | 123I−IMP Dual Table ARG法を用いた脳血流予備能評価法の初期検討第1報 ―検査手技― | 核医学 | 【目的】123I−IMP ARG法で脳循環予備能の評価を行う場合2日間必要であった。今回、一日で安静負荷を行うDual Table ARG法(以下 DTARG法)の脳血流検査を開始したので検査手技を報告する。【方法】 123I−IMPを111MBq投与と同時に安静時のSPECT収集データを行い、開始後10分にて動脈採血を行い、開始後20分後 Diamoxを投与し、開始後30分後より123I−IMPを111MBq投与と同時に負荷時SPECT収集を行った。頭部固定が長時間となるため、疼痛緩和のために撮影間で頭部の固定を解き再固定した。また、DIAMOX投与から終了まで約40分かかるため、オムツ着用による排尿対策をおこなった。【結果・結論】検査時間約60分にて脳血流安静負荷検査が行えた。検査報告に従来の画像に加え@JET Staging分類画像AMRT2とのFusion画像の提示が行えた。また、検査後苦痛を訴えた被検者は無く、疼痛緩和対策と排尿対策は良好であったと思われた。 | 山田 修三 | 公立学校共済組合 九州中央病院 放射線科 | 篠原 久男 | 公立学校共済組合 九州中央病院 放射線科 | 浅尾 喜美枝 | 公立学校共済組合 九州中央病院 放射線科 | 西川 和博 | 公立学校共済組合 九州中央病院 放射線科 | 竹迫 仁則 | 公立学校共済組合 九州中央病院 脳血管内科 | 金子 あかね | 日本メジフィジックス | |||||||||||||
181 | 123I−IMP Dual Table ARG法を用いた脳血流予備能評価法の初期検討 第2報 −検査手技検討− | 核医学 | 【目的】123I-IMP ARG法で脳循環予備能の評価を行う場合2日間必要であった。2007年4月から同時に安静負荷を行うDual-Table ARG法(DTARG法)を当院で開始した。今回SPECT画像の体内放射能濃度分布を算出する再構成プログラムQSPECTを用いて局所脳血流量を算出し過去のデータと比較することによってDTARG法の検査手技の検討を行った。【方法】過去の局所脳血流値とDTARGの局所脳血流値との比較を用手的ROIにて行った。対象は以前安静ARG法を施行し、経過観察を行っており、検査間にイベントの無い症例2例および以前ECD-RVR法を施行し、経過観察を行っており、検査間にイベントの無い症例3例【結果・結論】安静の局所脳血流値も負荷の局所脳血流値もどちらも過去の値と良い相関が得られた。このことから、今回当病院にて始めたDTARG法の手技や解析による誤差は小さいことが確認された。 | 浅尾 喜美枝 | 公立学校共済組合 九州中央病院 放射線科 | 篠原 久男 | 公立学校共済組合 九州中央病院 放射線科 | 山田 修三 | 公立学校共済組合 九州中央病院 放射線科 | 西川 和博 | 公立学校共済組合 九州中央病院 放射線科 | 竹迫 仁則 | 公立学校共済組合 九州中央病院 脳血管内科 | 金子 あかね | 日本メジフィジックス | |||||||||||||
182 | 小児脳ファントムの作製・基礎実験 | 核医学 | 【目的】現在、小児脳ファントムは存在せず、実験・研究の際にボランティアを集めることも困難である。そこで今回我々は小児脳ファントムを作製し、その使用方法等の基礎実験を試みた。【方法】小児脳ファントムを1号機から4号機まで作製(業者に依頼)。ファントム内へのRI充填方法、空気抜き等の使用方法をCT等を用いて評価した。また、SPECT正常所見例との比較を行った。【結果・結論】各充填方法、空気抜き方法についての評価等の詳細は当日報告する。SPECT正常症例との比較において、小脳レベルの画像の描出が、異なっていた。 | 久高 亮 | 琉球大学医学部附属病院放射線部 | 與儀 正 | 琉大病院放射線部 | 宮里 孝 | 琉大病院放射線部 | 大田 豊 | 琉大病院放射線部 | |||||||||||||||||
183 | 試作した”小児用3D-脳ファントム”の応用 | 核医学 | 【目的】小児のボランティアは殆ど募れない。そこで我々は小児用3D-脳ファントムを1号機から4号機まで試作した。ここでは、そのファントム(外科的変化シミュレーション用3D正常小児脳)を使用し外傷性のSPECTデータの補正や狭頭症(三角頭蓋)の術前後のSPECTデータの補正等について検討する。【方法】試作した小児用3D-脳ファントム【3号機;元データを変更し5mm厚から2.5mm厚への改良。脳の皮質をそれぞれ対称、非対称の2種類製作。材質:皮質部はアクリル樹脂2.5mm厚、外部コーティング材は不飽和ポリエステル樹脂。ネジ:ジュラコン製。接着剤:アクリル系接着剤】を用い、人骨や粘土等を貼り付け吸収体(頭蓋骨等)の有無のSPECTデータの補正等について検討する。使用装置は PRISM3000XP。可能であれば臨床データ術前後の検査を行った症例について検討する。【結果・結論】現段階での結果・結論は記述できないが、発表当日に詳細は報告する。 | 與儀 正 | 琉球大学医学部附属病院放射線部 | 久高 亮 | 琉球大学医学部附属病院 | 宮里 孝 | 琉球大学医学部附属病院 | 大田 豊 | 琉球大学医学部附属病院 |